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召喚余剰人員の為、魔王は任せて異世界満喫(元祖)  作者: -冬馬-


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第13話 訪問者の正体②

 実は先日オラクルから聞いていたことがある。生きている生物は複製不可だと。でも食べる魚は死んでいるから、複製できるのではないかと考えた。


 俺は昨日残した1匹を撮影し、写真加工アプリで複製してみた。すると、問題なく10匹まで複製出来た。


(お金の節約になる……。盗んでる訳じゃないから……許してください)


 心の中で誰に対してでもなく願った。


 俺は火を起こし、魚を串に刺して焼き始めた。


「この魚、急に増えたけど……どうやったの?」


「ああ、それは俺の、というかスマホの力なんだ」


 焼いている最中に、俺は自分の写真加工による現実改変能力についてなど、今できることをすべて説明した。


「すごいわ!そんなことができるなんて!」


 まだ弟は俺の言葉を理解できないためキョトンとしている。それを見て姉が弟にわかるように説明をしてくれた。また驚いている表情を遅れて見せる弟。


 一人じゃないからか、昨日に比べあっという間に焼けたように感じる。


「よし、焼けたぞ!一緒に食べよう!」


 焼きたての魚を2匹の前に置いた。弟の分は少し距離をおいて。弟はまだ警戒しているようでクンクンと鼻をひくつかせながら近づいていく。


「大丈夫よ!」


 姉が弟を安心させるように言うと、恐る恐る一口食べてくれた。そこからはものすごい勢いで食べ始めた。それまで様子を見ていた姉と俺は、安心して自分たちも食べ始めることにした。


「やっぱり美味しいわ」


「うん。美味しい」


 弟の声がはっきりと聞こえた。


「お!お前も俺を信用してくれるようになったのか?」


「うん、お姉ちゃんと同じように信じる!」


 温かい雰囲気に包まれながら、俺らは食事を続けた。


 ペットとは違うが、一緒に生活をしたら楽しそうだなと思った。だからこそ、2匹に聞いてみることにした。


「これからの当てはないんだろう?提案なんだが一緒に生活しないか?」


「え?いいの?」


「ああ、俺が気に入ったから、良ければどうかなって」


「嬉しいんだけど、私たちは街の中には入れない。それはわかっているの。人間と魔獣が共存することは普通じゃないもの」


 悲しそうな顔を見せる2匹。


「俺のスマホの力の話聞いてた?この中に2匹を出し入れできるから、街に行くときは中に入っていれば問題はない。怖いかもしれないが、俺を信じてくれ。2匹で一緒にいれるから心配ないさ」


 2匹が顔を合わせ、少しした後、決意したかのように俺に向かって宣言した。


「分かった。私たち、一生ついていく!だから助けてほしい」


「僕も助けて欲しい」


「助けるというよりは、俺が一緒にいて欲しいんだ。これから宜しく」


-----


 アプリの説明によると、誓いを立て命名することで契約が成立するとのこと。それを2匹にも説明した。


「ところで、今の名前はなんだ?」


「私は_」


「僕は_」


 名前の部分だけ聞き取れない。違う国の言葉でもなさそう。まるで、音声を逆再生したような違和感のある声に聞こえた。


「どうやら、名前は聞き取れないようになっているようだ。俺が名前を付けることになるけどいいか?」


 2匹とも同意してくれた。


 俺は右手で弟の小さな手を、左手で姉の手を握り、契約を交わす言葉を心の中で神聖な気持ちで唱えた。温かい光がほんのり俺らを包むような感覚があった。


 そして姉の方を見て——


「ミント、今日からお前はミントだ」


 今度は弟の方を見て——


「チョコ、今日からお前はチョコだ」


 我ながら安直だが、覚えやすく間違えることもないと思った。あまり聞かない名前だと喜ぶ2匹には、元の世界のチョコミントが由来だということは伏せておこう。


 不安にさせないためにも、チョコとミントには悪いが、スマホに入れるタイミングを言わずに念じてみた。2匹とも目の前から光の粒子となって消えた。


 アプリを見てみると、アプリ画面の中に2匹がいた。一瞬で見知らぬ部屋へと移動したことで、驚いてきょろきょろと部屋全体を見回している。


「どうだ?大丈夫そうか?」


「ビックリしたけど、大丈夫!」


「すごく快適!」


 スマホの中だと安心した2匹は、はしゃぐかのように部屋全体を縦横無尽に動き回っている。少しは明るい未来が見えただろうか。俺は笑みを浮かべながらそんな2匹を見つめていた。


 スマホにいる時は心の中で会話ができるみたいで、これもオラクルの時と同様に助かる仕様である。


 ふと、スマホ画面に表示されている時刻に目がいき、とても焦った。


「うわ!もう11時を回ろうとしている。13時に約束があるんだった!」


 俺は急いでテントや焚き火の片付けをして、アイテムボックスにしまい込んだ。そして足早にクリスフォードさんの家へと向かい始めた。


「ミント、チョコ、これから一緒に頑張ろうな」


『うん!』


『頑張るぞぉ〜!』


 2匹の元気な声が心に響いた。

魚を複製する時に、焼いた魚を複製した方が良かったのでは…。と書いた後で思ったのはここだけの話。

まぁ…今回10複製して、使ったの3だしね。次焼き魚じゃなくて煮たりしたいかもだしね。良かったんだと思う様にしてます。

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