第1話 スマホを弄ってただけなのに!?
初心者です。
文才もなく見た事あるような作品にしかならないかもしれません。
いつまで書いていくかも分かりません。それでも読んでくださる人がいてくれると助かります。
思い立って書き始めたレベルですので、どうか寛大な目で読んでいただけたらと思います。
俺の名前は五次携太。独り身の30歳だ。
過去の家庭環境には恵まれず、明るい性格にもなれなかった俺。
人生に希望の光を見出すこともできないまま、ただひたすら働く毎日を過ごしている。
自炊はしない。だから毎日、食事代にそれなりの金がかかる。
趣味と呼べるものも特にない。
そんな俺が唯一、お金もかからずに楽しめていたのが、ネット小説や漫画アプリを読むことだった。
読んでいる間は没頭していられる。だからこそ、何も感じない。
けれど読み終えた後、無意識に主人公と自分を比べてしまう。
苦難を乗り越えながらも、どこか充実している姿が羨ましかった。
思えば、毎日ため息をつきながら眠りについていた気がする。
そして今日もまた、いつもと変わらない一日が終わろうとしていた。
帰宅後、食事と風呂を済ませ、ベッドに横になってスマホをいじっていた時だった。
突然、スマホが凄まじい光を放った。
部屋全体が真っ白になり、目を開けていられないほどの眩しさが襲う。
「うわっ!!」
その光は一瞬だったようだ。
徐々に目が慣れてきたが、周囲が見えるようになるまでには少し時間がかかった。
「なんだ? 何が起きっ……えっ!?」
見知らぬ空間。俺は、そこにいた。
見慣れない服を纏った大勢の人々に囲まれている。何かを話しているようだが、内容までは聞き取れない。
確実に言えるのは、ここが俺の部屋ではないということ。
その人々の顔立ちや衣装の雰囲気からしても、日本ではない。
中世ヨーロッパのような雰囲気……そんな印象を受けた。
そして何より、俺は尻もちをついていた。
ちゃんと痛みも感じる。これは、夢ではなく現実だ。
俺の下には、大きな魔法陣のような模様が描かれていた。
そして、その魔法陣の上には――俺だけではなかった。
俺を含めて、5人。
でも尻もちをついていたのは俺だけ。
……恥ずかしい話だが、それもまた現実だった。
何がどうなっているのか理解できぬまま、前方から威厳のある声が響いた。
高台に座る、一人の男。周囲の人々とは明らかに格が違う。言われなくても、偉い人物だとわかる。
「そなたたちには悪いが、我らの都合で召喚をさせてもらった。本来ならば、四人を想定しておったが……一人多く召喚してしまったようだ」
召喚……? つまり、異世界転移的な?
そんなことが自分に起こるなんて夢にも思わなかったが、明らかに“間違って召喚された五人目”が俺だと、すぐに理解した。
他の四人を見れば、その理由は一目瞭然だ。
一人目は、まるで日本の忍者のような出で立ち。顔のほとんどが覆われており、年齢は不明。
二人目は、重装備の女騎士。見たところ、20代くらいだろうか。
三人目は、某魔法学校の有名な少年魔法使いを彷彿とさせる風貌。ローブを着て、手には彼の身長ほどもある長い魔法の杖を持っている。
四人目は、まだ10代と思われる少女。清楚な聖職者の衣装を身にまとっていた。
それに対して、俺は……?
寝巻き姿の三十路男ですよ?
どう見ても、俺が間違って召喚された五人目だろう。
そして声の主――おそらくこの国の王――の言葉は、なぜか皆に理解されていた。
異なる時代、異なる世界から集められているはずなのに、言語の壁は存在していないようだ。
その後、王の側近から詳細な説明があった。
ここは「スラタニクス」という国。
この世界には“魔王”が存在し、今や多くの国が冒険者を育成・派遣し、討伐に挑んでいる。
だが、何年経っても討伐は成功していないという。
そこでこの国は、自らの手で“英雄”を誕生させるため、禁忌とされる召喚の儀を決行した――というわけだ。
……まあ、俺はその“想定外の一人”だったわけだけどな。
そして俺は、「30万円」――ならぬ「30万イエン」なる通貨を渡され、
「これで自由にどうぞ」と、よくわからん世界に放り出された。
……同情は要らない。謝罪はちゃんとされたし、そもそも魔王討伐なんて俺には荷が重い。
それに……異世界で自由に生きられるって、ワクワクするじゃん!!
読んでくださりありがとうございます。
書き溜めたりあまりしていないので、本当にスローペースに投稿していきたいと思います。
引き続き時間を見つけて投稿していきます。
今後とも宜しくお願い致します。