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思い出の花 3
雲遥か
立ち上る空
暑気払う
風が教える
足元に
健気に並ぶ
カノコユリ
咲いた姿に
魅入られて
心奪われ
触れる花
優しく揺れて
百合の香と
日差し愛おし
安らぎの
記憶湛える
懐かしき場所
風吹きて
揺れる百合の香
いと恋し
募る切なさ
思い出の花
昔住んでいた生家の庭に、白・紅斑のカノコユリという品種の百合の花が自生していまして。
それが非常に懐かしく、カノコユリを題材に以前より挑戦したかった長歌を試行錯誤しつつ詠みました。
凄く良い香りを伴って風に揺れながら綺麗に咲いてて、思い出として今も強く残ってます。