お蔵入りになった心霊ドッキリ番組
××県××市にある××霊園には霊が出るという噂があり、夜な夜な若者が肝試しに来ていた。夜中に騒ぎ声が聞こえるということで、近所からのクレームが絶えないのだそう。
住職は泣いていた。勝手に変な噂を立てられて、毎晩のようにうるさくされて、その上近所からのクレームも自分宛に来る。
そんな悩みを聞いた我々は住職を救うべく、とあるドッキリを企画した。題して「お墓に生首ドッキリ」だ。内容はそのタイトルの通り、お墓で生首に見えるように待機して、若者が来たら驚かせて懲らしめるというものだ。
繰り返し仕掛けることを想定し、我々は大掛かりな準備をした。
空いている場所に穴を掘り、その上に中を空洞にした墓石を建てるのだ。真ん中のあたりから顔を出して驚かせるという寸法だ。
第1回の生首役は、番組スタッフの小笠原千尋が担当することとなった。スタッフの中で1番髪が長かったからだ。若くして亡くなった女性の霊ということにしておこう。
では撮影開始だ。
これからお見せするのが、その時撮影された映像である。
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番組のロゴと企画の説明が画面に表示され、霊園に向かう大学生くらいの3人の男が映し出される。隠しカメラで撮っているため、彼らの顔を追うことはできていない。
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入口から墓々が見える。その中に、ひとつだけ他よりも大きいものがあった。それが今回小笠原の隠れている特注墓石である。
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1人が「じゃあ、今先っぽが見えてるあの1番でかい墓のところまで1人ずつ行って、これを置いてこよう」と言って、2人に黒い石を手渡した。
2人は「分かった」と言い、それぞれ受け取った。
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じゃんけんの結果、先程石を配っていた男が1番手となった。
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「ほんじゃ行ってくるわな」
「おう」
「いてら」
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「ふん、なんも無ぇじゃん。期待外れだったか?」
男が月明かりと街灯に照らされた墓地を1人歩いている。
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広い霊園なので、すぐには辿り着かない。
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まだ着かない
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まだ着かない
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着かない
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「さすがにおかしいよな⋯⋯」
不安そうな表情を見せる男。ここは広いのだ。
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「やっと着い⋯⋯え!?」
墓石に置かれた髪の長い生首を見て一瞬声を上げる男。
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ちらちら周りを見回している。助けを求めるつもりなのだろうか。
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背伸びをして、辺りを確認する男。
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「⋯⋯⋯⋯」
黙って女の生首を見つめている。
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ベルトを緩め、ズボンとパンツを下ろした。
次の瞬間、女の口に×××××
これがお蔵入りになった動画の全容である。




