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第二章第38話 とある傀儡の事情

「フレグスのラフコフがハウスに捕縛されましたか……。 それは困ったことになりましたね」


 私の小飼の忍びが、報告してきた案件に私は頭を痛める。

 元々上層部に内緒で始めた小遣い稼ぎのつもりだったが、私の立場が危うくなる事態に発展しかねない。


「いかがなさいますか、師父」


「使えない男ですね、フレグスは……」


 悪態を突いたところで始まらない。

 如何に上層部にばれずにこの始末を平定するかに気を配らなくなった。


 フレグス……。

 カメレオンとかいう組織の四天王にいる男であり、私に儲け話を持ちかけてきた武器商人だった。

 カメレオンという組織が得る収益を私にいくらか回す事を条件に教会認定組織にするということをもちかけてきた男だった。

 提示された金額が破格だったので二つ返事で引き受けはしたが……。


「安請け合いするものじゃないですね。 このままでは私は問責ものです。 どうにかして事態を収拾させなければ……」


「ではカメレオンを切りますか?」


「いや、それは勿体ないというものです」


 そう、カメレオンから入ってくる収益は金額がでかい。

 その金が転がり込んでくれば次期教皇選挙の軍資金になる。

 教皇の椅子を手に入れるためにはどうしても必要不可欠な金だった。


「あなたならどんな手を打ちますか?」


 私は小飼の忍びに知恵を求める。

 私はただの僧にすぎず、僧の考えと発言しかできないが、この男なら裏の世界に精通した男。

 彼の口からその答えを引き出そうと問いかけたのだ。


「ならば消しましょう。 その邪魔者を」


「私は知りません。 ただ、私が望む結果になった暁にはそれだけの報酬を用意しますよ」


「師父はただ待って頂ければ良いです。 報酬は期待しますがね」


「さて、私はお務めに向かわなければなりません。 あなたたちはあなたたちの仕事をご随意になさってください」


 小飼の男はにやっと笑うと気配を消した。

 全く、気持ち悪い男です。

 今は利用価値があるから使っていますが私が教皇になった暁には手を切らなければいけませんね。

 さて、愚民たちに主のありがたい教えを説きにいかなくてはなりませんし、そろそろ向かいますか。


 師父は礼拝堂に行った。





 そして無人となった部屋で、


「チーフ、あのおっさん落ち目っすね」


「ああ、扱いやすい分、上に立てる器じゃあねえな」


「全くです。 で、どうするんですか? あのおっさん、邪魔者を消せっといってましたが、そんなことしたら私らの存在が連中に気づかれちまう危険もありますよ?」


「まあ、一応上に伺いは立ててみはするが……。 十中八九あのおっさんを切り捨てろと言ってくるだろう。 まあ、そう言ってもらった方が俺的には嬉しいんだがね」


「でもそれって参謀府の人選ミスを露呈することになっちゃいますから、そのままで行けってことになりそうですけどね」


「参謀府も頭の硬い連中だが、それに伴うリスクも計算した結果、仕切り直しの必要を認識するさ。 それまで俺らは待機してればいい」


「ふふふ……。 あのおっさん、自分がゲーム盤を支配するゲームマスターと思っていながら実は私らの手のひらで踊っていただけって気づいたときどんな顔しますかね?」


「さてな。 それは近いうちにみせてもらえそうだがね。 まあ、それは見てのお楽しみだ」


 この部屋の主にとって破滅の会話。

 この部屋の主は事が終わるまで気づかれない陰謀。

 何者かが、静かに表舞台に舞い降りたのだった……。 

ひとまず書き上がってるのここまでです。

なにしてんだ、書いて投稿を忘れていたとか、間抜けにも程が。。。

申し訳ありませんでした。

こんなに期間を開けときながらいうのもなんですが、新一章はこっちをある程度すすめなきゃこっちのネタバレとなりますので、ひとまずこっちをある程度進めます。

向こうはしばらく更新止まっちゃいますが平にご容赦を

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