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回線弱者でもVRMMOを攻略したいです!   作者: 斬突衝打
1章 回線弱者は努力する
8/40

8話  掲示板回1 & 運営からの視線その2

VRMMOといえばの掲示板回!


 ここはルージック内にある、とある掲示板。


 集まれ!変なやつ見つけた


 1 名無しの魔法使い

 やばい


 2名無しの剣使い

 どうした


 3名無しの槍使い

 詳しく


 4名無しの盾使い

 あの人のことですかね? 


 5名無しの魔法使い

 全員まっとけ、とりあえずわかってることだけ書き込んでいく

 

 奴は唐突に街に転移してきてガッツポーズをし、視線に気付いたのか北の大通路に行った。

 そしてその道のど真ん中で止まった。30分ほど固まってその後北のフィールドに向かっていった。


 6名無しの槍使い

 >>5 奴とは男? 女?


 7名無しの剣使い

 >5 奴は何がしたかったんだ。


 8名無しの盾使い

 >やはり彼のことですか少し話題の。

  彼は身長170センチほどの黒髪です。


 9名無しの槍使い

 >8 彼ってことは男か


 10名無しの魔法使い

 で奴は何がしたかったのか当てようぜ。

 

 11名無しの剣使い

 >10 まず転移してきた、そしてガッツポーズしたんだろ?

  てことはボスを倒して転移からのガッツポーズが有力だな


 12名無しの盾使い

 >11 そう、そこまでは誰でも想像がつくんですよ

  けどその後の行動がわからなさすぎて


 13名無しの槍使い

 マジで行動が謎すぎる


 14名無しの弓使い

 この話題とは関係ないですけどこっちでもヤバイ人見つけました!


 15名無しの魔法使い

 >14 急に入ってきてどうした。


 16名無しの盾使い

 >14  面白い情報は大歓迎ですよ 


 17名無しの弓使い

 とりあえず自分語りから始めます。

 自分は弓職で、

 北のフィールドで狩りをしていたんです。


 18名無しの剣使い

 >17 それで?

 

 19名無しの槍使い

 >17 それから?


 20名無しの弓使い

 5体の兎を見つけて狩ろうとしたんです。

 けど急に兎達は方向転換して街の方角へと向かっていったんです。普通は見つけたら逃さないはずの兎が逃げていくのはおかしいと思いました。

 しばらくは様子見してたんですけど、どうせ街へ帰らないといけないから慎重に街の方角へと向かってみたんです


 20名無しの魔法使い

 >20 なるほど確かに兎は基本逃げないはずだ


 21名無しの弓使い

 ここからが重要です。

 自分は弓使いなので遠見(とおみ)のスキルで慎重に索敵しながら街へと向かったんです。

 そしてそこには兎の大群と戦う男がいたんです!


 22名無しの槍使い

 >21 大群ってどのくらいよ


 23名無しの剣使い

 まだそれだけなら普通の男なんだが


 24名無しの弓使い

 自分は怖くて遠くから見ていただけですけど100匹以上は兎がいました。それに、クソでかい兎までいました。

 普通の兎の何十倍ぐらいの大きさの兎です。


 25名無しの盾使い

 >24 それはやばいですね。そんなでかい兎モンスターなんてまだ発見されてないはずなんですけど。


 26名無しの魔法使い

 マジでやばいな、それで結果とかわかるのか?


 27名無しの弓使い

 >26 はい結果は男の勝ちでしたよ。

 最後の最後なんてそのでかい兎との一騎打ちになって見事に勝利を掴んでました。

 最後はでかい兎も魔法を使ってきたり、速度が目に見えて上がったりしてましたけど男が鮮やかに攻撃を叩き込んでました。


 28名無しの槍使い

 >27 確かにヤバイ人を見つけてきたな。

 でその男の特徴はないのか?


 29名無しの弓使い

 >28 特徴はそこまでないんです。身長170センチほどで黒髪ってことぐらいの情報しか。



 30名無しの剣使い

 なんかどこかのヤバイ男と情報が似ているな、そういえば彼も北のフィールドに向かっていったと情報があったような。


 31名無しの魔法使い

 いや身長170センチ程度の黒髪なんてたくさんいるからな、彼だとは限らん。


 32名無しの盾使い

 こちらでも情報を探っておきますね。

 よければみんなで彼を探しましょうよ。

 ヤバイ人を見つける掲示板です。


 33名無しの魔法使い

 なんか勝手にヤバイ人捜索掲示板になってやがる、まあ俺も興味あるから調べてみるか。けど違反行為はしなように!

 では解散とする!


 掲示板民にも噂が立つアテラだった。






 

 そしてとある場所では。


 

「おい!北のボス兎がやられたぞ」

「え、まじか、かなり早いですね」

「なんとやったのは我々が見守るアテラ君なのです」

 

 アテラの名を聞き、すぐに動画を確認し出す運営陣。

 彼らは過保護なまでにアテラを見守っていくようだ。


 

「うう、こんなに立派に育って、お母さん嬉しいよ」

「お前はお母さんじゃないだろ、女ですらない」

「チュートリアルでの兎の時と比べてかなり強くなりましたよね」

「こいつほど感覚強化を使いこなせるのは見たことがないな。設定の参考になる」

「そもそも感覚強化を使える人が稀すぎるのよ」


「ボス兎を討伐できるようになるまで成長するとはね。けど適正Lvかなり高く設定しましたよね?」

「そうだ、適正Lv20。なんだけど、称号によって超パワーアップしたアテラ君に倒された」

「そもそもボス兎はあんな街の近くにいちゃだめなんだよ」

「それは兎の引き寄せ効果を持つ称号を作った奴が悪い」

「責任転嫁しないでください! 最終的にこれでいいと言ったのはあなたでしょうに」

「いや、そこはみんなもチェックして、これでいいって言ってくれてたのを判断を下しただけなんだ」

「はいはい、落ち着いてください」





「さみしいって言ったらあれですけど、もう我々が見守らなくてもアテラはやっていける」

「そうだ、アテラは1人で生きていける。だけどアテラの見守りは続けます」

「うむ、やはりあれほど見守っといて後からやめましたは嫌だし」

「せっかくなら今後も見守っていきたいからな」

「けど、その頻度は減らしましょう? ね?」

「お、おう」


 まるで子供が独り立ちしていく時のような眼差しで画面の中のアテラを見つめる運営人であった。

 


1話にアテラの体が動かない描写を詳しくしました。話に影響はないです。

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