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回線弱者でもVRMMOを攻略したいです!   作者: 斬突衝打
1章 回線弱者は努力する
6/40

6話  回線弱者と続・兎と称号

 

 街には居ずらいし、早めに街の外に出て戦闘をしてみるか。

 この世界の中心に街がありその周囲にフィールドが広がるという方式をとっているこのルージック。 

 方位も定めれれていて俺はとりあえず北の方向のフィールドに出てきた。

 

 よっしゃチュートリアル以外の初戦闘!

 何が出てくるかな? 探索開始します。

 少しして木の影から現れる兎! 兎か、もうトラウマと言ってもいいぐらいやられているが俺はあの時とは違うのだよ。

 

 ずっと発動させている嗅覚、聴覚、空気感知で兎の居場所を掴む。視覚強化は相手の位置は全然掴めん。けどとりあえず発動はしている。

 この気配は少し右かな。気配がある場所に、いや今からそこに向けて動こうとしても体は遅れてくる。だからさらに先を読む。兎の速度や方向が大体分かれば切り付けれる!


 

 よししっかり手応えもあった。

 

 この調子でもう一度。おりゃ!


 よし兎討伐達成


 さーて今度は何が出てくるかな。

 探索を再開する


 音が聞こえる。これは足音かな音の数的に複数、敵はいるようだ。どうやらこちらに向かって動いている。うーむ逃げようかな。

 俺はまだ兎 1匹相手の戦闘経験しかない。ここで集団を相手するには少々きつい気がする。

 そんなことを考えている暇はなかったらしい。


 現れたのは5匹の兎。けど1匹だけ少し大きい個体がいる。

 ええまた兎、さっきと同じように動きを読み切るを繰り返す。

 少し大きい兎だけ速度が早く手こずった。がまあ俺の相手ではなかった。

 

『Lvが2になりましたステータスポイントを5獲得しました』


 おおLvアップだ。でお待ちかねのステータス振りだあ。

 ステータスポイント5か

 何に振りましょうかね。

 体力、魔力はポイント1で5上がって

 それ以外の能力は2上がるという設定だ。

 

 俺の回線的に速度は上げておいたいい気がするが。というか魔法剣士はステータス振り難しくない?

 魔術も物理もあげないといけないし相当上級プレイが求められる役職だったのでは?

 まあ置いとこう。うん考えてはいけない。

 悩んだが速度に3魔力に2を降っておいた。

 

 よし振り終わった。探索を再開する。

 

 

 これはまた複数いるな? さっきの戦闘で結構戦えたし、パワーアップもしたからバッチこいよ。


 足音が増えた?


 さっきの比ではない足音が近づいてくる。


 足音ではそこまで判別がつかないけど20体以上はいそうな足音だ。


 やばい近い!


 すぐさま逃げ出す。


 けどその判断、いや気づくのが遅すぎた。


 現れる兎軍団。20体なんてやわじゃなかった。50体はくだらないほどいる。兎だ!


 いや兎?

 

 今日は兎の日か何かですかね、

 けど俺は兎相手には絶対的な速度有利が称号で……


 あ、そうじゃんやたら兎と遭遇するって思ったらこれ称号が関係あるのか?


 称号に兎から必ず狙われるって説明にあった。そして兎相手の速度3倍も俺にはかかっている。


 とりあえず考えるのは後今はとにかく逃げないと。

 流石にあの数では負ける。


 そして繰り広げる鬼ごっこ。流石に兎も離れて逃げれば追いつけないようだ。追いつけないだけでそこまで距離はあいてないんだけどね?

 


 鬼ごっこをすること 1分ほど、もうすぐ街に辿り着けそうだ。

 

 この感じ前にもいる!

 唐突に出現する5匹の兎。さっきも見た少し大きい個体もいる。群れで出現するタイプか。いや冷静に考えてる場合じゃない。

 

 俺が動揺で止まっている間に後ろから来る兎軍団が横を包囲する。


 囲まれた。

 この兎たち賢いです。


 うむまずいね。もう少しで街だというのに囲まれた。ジワジワと俺の元に近づいてきている。

 強行突破するしかないのかね、ラグいなかでの戦闘も慣れてきたとはいえあの数では少しミスるだけで一瞬でやられてしまう。けれど何もしないよりは遥かにいい!


 強行突破じゃおらああ


 何も全部倒さなくてもいい。街の方向の兎だ気でも倒して逃げ切れば俺の勝ちなんだから。


 今の俺は速度78。

 一般Lv2の速度よりもかなりかけ離れている自覚がある。


 俺の回線の弱さのせいで 最もやりづらいのが動き回る相手。それでいうなら単体や複数の兎は普通の人以上に俺にとって脅威となる。

 AIが高性能ってのも都合が悪いだけじゃない。だからこそ兎達は俺を美味しい餌としか思ってないし、逃さないように囲んでいる。けどそれは俺がとって最も戦いやすい。俺を逃さないために動き回ったりしないかなら。そこが狙い目!


 とりあえずそこ退いてもらおうか!


「土球」

 

 あ、まずったかも。興奮して発動に時間がかかるスキル発動しちまった。

 発動まで数秒動けなくなる。

 けどその数秒で俺の命がヤバくなる。


 その数秒は実際はそこまでたってないだろうが俺にはとても長く感じられた。

 

 発動する土魔法。

 

 それは兎に豪快に当たったが、兎を倒すには至らない。


 後ろ!発動しっぱなしにしてあったスキル達が後ろにいることを示す。

 

 俺と兎との距離が縮まったことで俺を取り囲む円からはみ出す兎が仕掛けてきやがった。

 なんとか回避し兎に剣を当てる。

 

 一撃では倒せない。


 何度も繰り返すしかない。

 けれど目的は兎の殲滅ではなく街へ逃げること。

 逃げるための攻撃をしていかないと。とにかく無駄を減らさないとやられてしまう。

 

 けれど兎は絶対に逃さないとばかりに俺に立ち塞がる。

 それならやるしかない。兎を倒していると。

 

『称号〈兎に狩られるもの〉は 称号〈兎への反逆〉に進化しました』

 

 なんか聞こえてきたけど今は気にしてる余裕がない。戦闘に慣れたのか兎の処理速度が上がる。


 兎を少しずつ少しずつ減らしていく。


 30体ほどやったとき俺は聞いてしまった。

 とてつもなく多い足音をそして他とは違う、動くだけで地面が揺れるそんな音を。

 

 ああ到着したようだな、兎の援軍が。


 兎はどうしても俺を倒したいらしい。

 100匹以上の兎仲間や、自身の王である兎王まで引き連れてやってきた。

 まあ本当に王かは知らんが、けど兎王と勝手に命名していいほど奴はでかい。普通に兎の10倍以上もある体をしている。


 ここまできたら最期まで足掻こう。

 

 戦闘続行じゃ、おらあ!


 こんだけ戦うと慣れてきちまった。

 もう俺は不利じゃない。兎と対等に戦える。

 なぜか知らんけど兎王は戦闘には参加せずめちゃくちゃ鳴いている。多分指示をしているんじゃないかと思える。


 倒しても倒しても減らないように見える兎。

 ああもう俺はやられたくない。もう逃げるなんて考えない。どちらかがやられるまで終わらんよこの戦いは。

 一心不乱で兎を倒し続ける。


『称号〈兎の餌〉が 称号〈兎への報復〉に進化しました』


 またなんか聞こえたか?

 まあいい俺は兎をやるって決めたから。


 兎を一撃で倒しながら……一撃?

 俺は兎を一撃ではやれなかったはず、何がおこった?

 けど好都合何が起こってようと兎を倒すそれだけ。

 

 殲滅を開始しようか。

 

 

 順調に倒し続けている。けれど物量で押されているため少しずつHPが減ってきてる。この調子で間に合うかどうか。よしもう1匹!


『固有称号〈兎の主食〉は 固有称号〈兎への復讐〉に進化しました』


 またなんか聞こえた気がするが俺は忙しい。


 


 戦い続けてどのくらいの時が流れただろうか。

 俺の残りHPは後3まで減っている。そして残ったのは兎王だけ。

 結局兎王は他の兎が全滅するまで戦闘には不参加だった。

 けれどようやく戦ってくれる気になったようだ。


 兎王がこちらへ向かってくる。その見た目に反してかなり速いのだろう。俺の感覚が危険だと訴えてる。

 兎と同じ突進攻撃。


 それに対し俺も剣をただ振り当てるだけ

 

 突進を回避しそこに当てる剣。

 兎王のHPが 1割ほど減るのが見えた。

 

 これを繰り返せば勝てる。


 けどそんな単純でない。

 俺は回避するのも結構危険だ。

 そして攻撃が当たってしまったら俺は倒される。

 

 綱渡りでも攻撃しないと勝てない。

 ここで絶対勝ってみせる。


 避けては切ってを繰り返し兎王のHPが5割をきった。後残り半分。

 

 

 空気の流れが変わった?

 


 咄嗟に横に避難をした。行動した理由はなんとなく。だったけれどそれは正解だったらしい。


 奴は風刃を使ってきた。俺がいた場所に迫る風刃。

 そしてまた空気の流れが変わった。


 空気の流れに気をつければ俺に攻撃は当たらない。ならここで決めるしかない。


 自慢の速度で兎王に接近し攻撃を叩き込む!


 HPが2割をきる。

 流れが変わり、俺の方を向いた。

 

 突進の予兆だ。

 すぐさま距離をとる。

 

 兎王はさっきよりもより速く鋭く踏み込んでくる。

 最後を決める!


 今からだと兎王の攻撃はかわせないと判断し2連撃を叩き込ことにした。

 俺が2回攻撃を当てるのが先か、兎王が俺に突進するのが先か。

 

 勝負は一瞬で決まった。

 俺の勝ちだ。剣を突き俺との衝突を遅らせそこに叩き込んだだけ。

 ただそれだけなのに物凄い達成感だ。


『Lvが9になりましたステータスポイントを獲得しました』


 どうやら俺は兎と戦闘するだけでLv9まできたようだ。

 

 終わったか、俺はようやく兎から解放された。

 

少し説明不足だったかもしれないので補足、

ステータスポイント1で体力、魔力は5増えます。

ステータスポイント1でそれ以外の、物理、魔術、防御、速度、技能は2増えます。

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