36話 第二回イベント 困難
投稿、ミスってた……
暫定1位、ノエルの介入により膠着は破られた。
使役職の彼が、一瞬で倒された。
魔力? しかもかなり膨大な。遠くからでも感知できる異常な魔力。
そしてそれが二つに別れ、一つは使役者に、もう一つは……俺!
アテラは回避に成功する。
魔法。魔法を放ったのは、使役職の彼の斜め左後ろにいる。水髪の彼女か。
彼女は、華奢で、それでいて水髪。遠くからではそれぐらいのことしか分からない。
けれど、彼女が自分を狙っているという事実のみだけは確かなことだと認識する。
アテラは知らなかった。水髪美少女ノエルが1位という異質な存在である事を。
アテラは知り得なかった。彼女もアテラと同じ存在であるという事を。
魔法の連射⁈
感知したあり得ない現象に思わず、目を背けたくなる。
それほどおかしな出来事。
アテラの魔力感知では複数の、それも形状、込められている魔力、魔法の効果などがどれも違う。少しでも似ていても完全に同じ魔法が存在しないかのようにそれはもうたくさんの魔法が自分に向かって撃たれていることを察知した。
『スキル〈魔力感知Lv8〉が〈魔力感知Lv9〉になりました』
魔力がありすぎてスキルLvも上がってしまうぐらい、魔法がアテラ目掛けて撃ち込まれている。
普通、魔法の連射は出来ないはずなのだ。
魔法の発動には、魔法名を詠唱し魔法によっては少しのためなどがありながら発動する。
詠唱をする、と言うゲームの性質上、魔法の弾幕を作るにも早口で詠唱をする必要があるのだ。
だが、今起こっていることはそれを、早口で喋っていようと、絶対にあり得ない数の魔法。
ゲームの性質を完全に無視出来る魔法なのだ。
アテラは避けるのが無理になって来た。
『スキル〈回避Lv3〉が〈回避Lv4〉になりました』
スキルLvが上がったお陰か少し回避しやすくなった気もする。
水魔法らしく、少し地面がぬかるんできてる。
最初はまだ余裕があったのに、いかんせん、魔法の量が多すぎる。
流石にこの数の魔法を捌くのはいかにアテラの速度値であろうと、避ける場所が魔法で埋め尽くされる。
兎の命も危ない。これほどの魔法だと兎守を使っても少しのクールタイムがあり、庇いきれない。
あまり使いたくなかったんだけどなあ。
「重域展開!」
重域展開、重Lv2となって、追加された新能力。アテラを中心とした20メートル四方に入った物体に重を付与する。
魔力200消費の大技。
相手からはどこからが、範囲内からか分からない。
単体の重と魔力消費だけ見たら重域展開の方が優れている。だが、単体だと認識した物体になら何にでも発動可。
つまりどんだけ遠く離れていようと発動出来る。だが重域展開の範囲は決まっていて、意外と狭かったりする。
今回の場合は、魔法に重が発動される。
発動すると、少し着弾速度が遅くなり、地へと落ちやすくなる。
魔法を避けやすくなったのだ。
それでもかなり被弾している。
まあ、アテラにとって、避けやすくさえなれば、後はどうとでもなるのだ。
何せ、アテラはどんな場面でもすぐにスタイルを切り替える。
魔力弾連射!
連射でも1秒に1発打てるか打てないかぐらいで、ショッボイ魔力しかこもっていない魔力弾だ。
それでも、元の魔術値が高く、それに加えて称号効果も発動するため、かなり効くだろうと推測される。
だが、届かない。彼女の魔法で打ち消されてしまう!
そしてアテラはある確証を持つ。
こいつ、詠唱をしていない!
アテラの聴覚強化であれば少し集中すれば彼女が離れていても言葉を聴くことは出来る。
そして聴こえたのは……いや何も聴こえなかった。
普通は詠唱なしでの魔法などない。
アテラは普通ではないので魔力弾を放てる、そしてノエルも普通ではなかった。
アテラには魔力弾と言う遠距離攻撃手段があるが、それは魔法に相殺されてしまう。
ノエルには圧倒的な弾幕戦法を取れるがそこは流石のアテラのステータスと重域展開で避けられる。
またしても両者、拮抗状態。
だが、完全な拮抗は起こり得ない。外部の介入ではなく、致命的な問題があったのだ。
魔力不足。
それに先になったのは、ノエルだった。
いかにノエルが普通ではないと言っても、魔法は魔力を使う。これは当たり前のことだ。
あんなにたくさんの魔法を発動させていたのにかなり持った方だ。
アテラの魔力を妨害することも出来ない、避けることもステータスの影響でできなかった。
1位ノエルを破る。
安堵する暇はない。この場所は戦場なのだから。油断をしてはいけない。
そこに現れるイレギュラー。
「なんだ、もう終わっちまったのか? まあ、残った方とやるか!」
いやな来客だ。
「俺様が来てやったんだから、少しは楽しませろよな!」
勇者軍総帥、強者が呼び寄せられてしまった。
前話で使役と召喚を大量に、間違えてました。修正しました。




