10話 回線弱者と装備品
宿を出て適当にふらつき歩いてたら迷いました。
いやーどうしようね。この街、無駄に広いもんだから大通りに沿って歩かないとすぐ迷子になる。まあもう迷子になってんだけどさ。
どうしようか。まあ街の探索という目的にはなるしこのままでいいか。
そんなこんなでふらふら歩いてると、
「ここは何かの店かな?」
ぽつんと佇んでいる店を見つけた。ここら辺はまだオブジェクトが多くて店は少ないのに。
せっかくだし入ってみますか。
「すいませーん」
中はしっかりとした感じの内装だ。まだ少ないけど武器や防具などが置いてある。
「はーい?」
奥から綺麗なお姉さんふうな女性が出てきた。とりあえず要件を言わないと。
「防具と武器を探してるんですけど」
まああるのは見えてるけど聞いた方がいろんなことがわかるよね。
「どんなものをお探しなのかしら?」
「ここって素材の持ち込みってできますか? その場合値段はどうなります」
「持ち込みで作る場合少し時間はかかるけどお安く済むわね、その場合オーダーメイドになるから貴方が望むように作ることができるわ。
「たとえばどういうふうに作るのですか?」
俺はまだこういうことについては深く調べていない。
「その人のスタイルに合わせるのよ、速度とか、物理のステータスを増加させるように、つくるとかね」
なるほど、 俺のスタイルのあった装備が出来上がると。こういうのを聞いてるとワクワクするのは男の性なのかね。
「もちろん持ち込みなら素材の質によってかなり作るものの質に影響が出るわね」
まあそれはそうだろう、兎ってどのくらいの装備が作れるのだろうか
「えっと、とりあえずこれでつくった場合どれぐらいの性能になりますか?」
俺は兎のドロップ品の中から重要なものを見せる。
ボラビットの爪×1
ボラビットの皮×1
ボラビットの骨×1
ボラビットの核×1
たくさんのドロップ品の中に1つずつだけボラビットという名の素材があったのだ。しかもこの素材だけ異様にでかいのだ。
他は兎、やタイリーラビットという素材ばっかりだった。兎は一番多くの素材があって、タイリーラビットというのは兎の素材の約5分の1程度あった。
タイリーラビットはあの少し大きい兎のことだろう。
まあ、問題はそこじゃない。ボラビットの素材はあの1つずつ以外に全く無かったし、素材の大きさから見ても、絶対に俺が兎王と呼んでいた、化け物の素材。これがどれくらい質がいいのかを知りたかったのだ。質がもしいいなら兎王の素材でつくってもらいたいのだ。
「これ、どこで手に入れたの!? とても上質な素材だわ。こんな素材見たことない」
言ってしまっていいものだろうか。まあ言ったたとしても多分兎王に会うことさえできないと思うんだよね。
俺が会えたのは称号の影響だろうし。そうじゃなかったらあの兎王がうろついてることになるのだ。うろついてたらもう見つかって討伐され、出回るだろうから見たことない。ってことは違うはずなのだ。
まあ言っても意味がないなら黙っとくか。
「そ、そうよね。まだ会って間もないしこんなこと言えるわけないわよね。プレイヤーに秘密を聞くのはマナー違反だわ」
確かに会って間もない人に情報をいうのはあまりお勧めは出来ないし聞くのもマナー違反だ。
「この素材で作るならかなりのいい装備ができるわよ」
かなりのいい素材だったらしい。
「本当ですか? じゃあお願いします」
「けれどいいの?」
うむなんのことだ?
「うちみたいなとこに頼んでさもっといい店もあるだろうに」
そう言われると確かにそうかもしれない。けれど俺は少し話しただけのお姉さんやこの店のふんいきを気に入った。ここに頼みたいのだ。
「いえここに頼みたいんです」
「そうか、まあそういうことなら作ってやろうか。じゃあ、望む装備はなんなのかしら?」
「剣と杖、それとローブ系の防具が欲しいです」
「へえ剣と杖か、珍しいね。具体的にはどういうのがいいのかな?」
「このぐらいの大きさの片手剣で物理重視で、杖は……魔術重視かな」
剣は今まで使ってきた剣と同じぐらいの大きさ、物理重視がいいだろう剣なのに他のステータス増加させても意味ない。
けれど杖は全然使ってない。どちらも持つと使いずらいから使わずにしまってあるのだ。けれどせっかく杖を新調するのだ。この機会に杖も使った方がいいだろう。
その内瞬時に剣と杖を切り替えれるようにしたい。
「なるほど、あの素材ならどちらもいい物をつくれるしそこまで決めなくてもいいかもしれないわね。後はローブか、皮で作れば良さそうだわ」
「鎧系だと防御力が高い代わりに速度が少し落ちるんでしたよね? そこまでガッチリ着込みたくなくて速度重視なので」
「性能にもよるけどねえ。こんなもんかしら、けど今の言ってもらった装備だけじゃあの大きな素材を消費しきれないかもしれないわね。こっちで服など一式をつくることもできるけどどうする? 素材は持ち込みだからそこまでお高くはならないだろうけど」
うむ、まあローブだけじゃそこまで変わんないかもしれないし一緒に装備出来る物もつくってもらった方がいいか
「それでお願いします」
「わかったわ。出来るだけ急いで仕上げるけど、大体1週間はかかるわね。それで代金だけど、作業によって少しお値段が変わるわ。けれど推定で100万ゴールドぐらいかしら」
え、まじか。今のゴールド、1000しかないんだが。急いで稼ぎに行かないと
「どのくらいで取りにこればいいですか?」
「そんなこと聞かなくてもフレンド登録してできたら連絡するわ。それでいいでしょう?」
「え、はい、いいです!」
「まだ自己紹介すらしてなかったわね私はユアよ。主に装備品類をつくっているわ。よろしくね」
「えっと、俺はアテラっていいます。よろしくお願いします」
そうして俺はユアさんとフレンド登録をした。
後1週間で100万ゴールド稼がないと。まずは兎のドロップを売りに行くか。
金曜日は毎週忙しいので、明日は更新できないかもしれません。すいません。
アテラのユアの呼び方を、ユア→ユアさん へと変更しました。




