間話 ジェンナードの贖罪
一人の男がそこにいた。自らの不運を他人に押し付けていた男がそこにはいた。
これはそんな男の贖罪の話である。
ジェンナード『……すまなかった』
ナノルサマナ『…っぷ!…っはっはっ!ひぃ〜っ!』
『ジェンナードさん、それは面白すぎますよ!あははっ…!』
土下座するジェンナードを見てナノルサマナは大声を上げながら笑い転げた。
ナノルサマナ『久しぶりに会ったと思えばそれですか?…はははっ!冗談きつい(笑)!』
ジェンナード『すまない、私の罪に君たちを突き合わせてしま……』
ナノルサマナ『気持ち悪いんだよ!!!はっ…!おまえら行こうぜ、こんな奴ほっといて……てめぇはせぇぜぇSクラスの連中とよろしくやってろよ』
ナノルサマナ……Dクラスの一人。当時の私にとってとりあえず群れていただけの人間にすぎない。すぎなかった。
ジェンナード『待ってほしい!』
ナノルサマナは振り返らない。
ジェンナード『出来れば、出来ればでいい、また友達になってほしい!』
ナノルサマナは立ち止まり、少し振り向くとこう言った。
ナノルサマナ『お断りだ』
そうとだけ言って彼は彼の仲間と共に学園の外へと帰っていった。
終わりの鐘が鳴る。それは一日の学園生活の終わりを伝える鐘。
その鐘を聴きながら、ジェンナードはただ立ち止まっていた。そして、歩みを再会した。自分の家に帰るために。
ーーーーーーーーー
コンコンと、戸を叩く。そうするとその戸はゆっくりと開く。
英雄『あぁ…ジェン、帰ってきたのね、どうしていつも戸を叩いくるの?お母さん。知らない人が来たのかと思っちゃうわ』
ジェンナードは幼少期の頃からそうだった。構ってもらうための行動。どうやらその癖はまだ治っていないようだった。
ジェンナード『ごめんなさい、お母さん』
だが、変わらなければならない。それが自分の罪なのだから。
……両親は自分が思っていたより薄情ではなかった。私が何処にいたのか、私が何をしていたのかを知ったとき、思いっ切り、叱ってくれたのだ。英雄としてではなく…親として。
両親はその後、マサライト国からこのサバカル国に引越してきてくれた。
ならば、自分が変わらない訳にはいかない。絶対に。
ジェンナード『ただいま、母様』
母様『えぇ、おかえりなさい』




