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間話 ミルマのストーカー日記

 始めに。今日、学園で私はマラ様に告白した。答えはもらえなかったが、私はくじけない!ちなみに、今日の授業であの気持ちの悪い変態男とペアになってしまった。オカマ野郎が『さぁ!!連携攻撃で私に一撃を入れてみて!』なんて言っていたが、おかげでこっちはマラ様に捧げる体が汚される所だったわ。


 思い出せば思い出す程ムカつく。あろうことか私の手を触ろうとするなんて!!!


 まぁそんなことは忘れましょう。

そんなことで私は愛おしいあのお方。マラ様の1日を日記に記していきたいと思います。


 1日目今日は初めてマラ様の後ろをついて回っています。バレるかどうかの瀬戸際。私は興奮しています。


 マラ様の一挙手一投足を全て書き記していく所存ーー。


 しくった。私としたことが、興奮しすぎて日記の続きを書くのを忘れてしまった。やらかした。だが、しかし、問題はない。何故なら全て私の脳裏に刻まれているからだ。


マラ様はどうやら服の買い物に行っていたらしいですわ。思ったのですが、マラ様はいつも宿屋から出てきているのですが、もしかして家がないのでしょうか?いやそんなことはどうでもいいですわね。例え、どんな出自でも私は貴方を愛してますわ〜!!!



 ふむ。マラ様はどうやら虫が苦手なようです。買い物の帰り道で寄り道をしたかったのか、城壁の外にある森に向かっていたのですが、蚊と呼ばれる珍しい虫に遭遇したようで、ものすごーく嫌な顔をしていてとても素敵でした。


 ちなみに、その蚊がマラ様の尊き血を吸おうとしていたのでこっそりと潰しておきました。


 さて、興奮しっぱなしで疲れたので、1日目はこれ終わりにしますわ。


 2日目。なんということだ。あの年寄り先生の課題への対策として合宿を行うことになったのだが……。何故!マラ様と別室なのだ!


 ましてや同居人がうるさいお嬢様と厨二病妹だなんて、あぁ運命はこうまでして私の歩みを止めようとするのね。だが、これしきでは止まらない。マラ様!今、行きます!


 くそが。サミナとやらが自分の名前を覚えさせるまで粘着してきやがった。おかげさまでマラ様の部屋に行く時間がなかった。仕方ない。この計画は明日に持ち越そう。


 3日目。今度こそはマラ様と一緒に!


 くそが。サミナが自分の執事の特訓に付き合ってほしいと言われた。丁重にお断りしたいのだが。その執事にマラ様の秘密を教えてあげると言われたので、丁重に承諾した。

 追記、秘密について。どうやらピーマンが嫌いなのだそうだ。将来、嫁として嫁いだ時に必要な知識なので結果オーライだ。


 4日目。マラ様が本格的に特訓に打ち込むようだ。武闘会とやらにも参加するらしい。なのでストーキングします。


 この4日間ではいろいろあった。日記に書いてはいなかったが、新しいストーキング仲間とも出会えた。しかも、歴は私よりも長いのだそうだ。


 そして、今日もまた。先輩と一緒にマラ様のストーキングを開始した。


 ーーーーーー


 ミルマ『先輩!朝から早いですね!』


 『……!?』


 グラサンにマスクにマント。いつ見ても完璧な服装である先輩に対してミルマは常日頃、その装いに感嘆している。


 この人の名前は知らないが、マラ様に対する本気度がレベチだ。


 『あ…あぁ貴方ですか……驚かさないでください』


 だが、最近気づいたことがある。そう、今、ストーキングしている彼女をさらにストーキングしている奴がいるということに。


 ーーーーーーーー


 最近、ネ……じゃなくて、ガランダァースが妙に出かけるようになった。


 なので、ストーキングします。


 ライトレェルはグラサンにマントにマスクを身につけ、ガランダァースの後を着いていく。


 ライトレェル『ガランダァースとのお揃いの服。ふふっ…感慨深いわ!』


 そう言いながらしっかりとガランダァースの軌跡をなぞるように飛んでいくのだった。


 ーーーーーーーー

 私はエルフの里出身。私の名はネルエ。世にも恐ろしい光景を見てしまった。


 マラ・ガンノールをストーキングする二人のストーカーをストーキングするストーカーを見てしまった。


 地獄絵図。それ以外の感想は出なかった。自分は悪夢を見てるのかとさえ思った。


 だが、どれだけ頬をつねっても悪夢からは逃げらなかった。


 ならば、最善の行動を取るだけだ。無視。そうだ、それがいい。


 だが、それは叶わなかった。何故ならマラ・ガンノールをストーキングする二人のストーカーをストーキングする人に見つかってしまったからだ。


 ライトレェル『貴方……もしかしてストーカー?あの子には指一本触れさせないわよ!』


 ネルエ『いや、それはお前の方だろう、私は偶然、貴様を見つけただけだ。言いがかりはよせ……待て、貴様はまさか“傲慢の……!』


 ライトレェルー『あぁー今そういうのは間に合ってるから…しつこい男は嫌われるわよ?』


 ネルエ『……は?貴様が先に話しかけてきたんだろうが!』


 ライトレェル『そんな些細なことはどうでもいいでしょ?お願いだから、私のストーキングの邪魔をしないでもらえる?』


 ネルエ『………』


 ライトレェル『まぁ、冗談はこれくらいにしておいて、どうせなら貴方も一緒にストーキングしてみない?』


 ネルエ『……?』


 ライトレェル『沈黙は肯定と同意義。ということで行きましょうか……ストーキング』


 ミネルネ様、申し訳ありません。私はまだ貴方を助けにいけそうもありません。


 


 かくして、俺ことマラ・ガンノール何となく背筋に冷たいものが走るのを感じながら、武闘会へと備えるのだった。

 


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