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おれと俺の時間

作者: keikei

この物語は、(ほく)が体験した不思議な物語だ。



おれは、今年で15歳になる中学3年

しかし、高校に進学することはできなかった。

いきたかった。

でも、後悔はないよ。。。


おれは、物心つく前からガンと診断されて

「かけっこ」や「鬼ごっこ」「野球」など体を動かしてする遊びが全くできなかった。

その反動もあってか、

勉強は嫌いじゃなかった。

おれにも、目標をもってできることがあると思えたからだ。

看護士さんに勉強を教えてもらったり

家庭教師をよんでもらったり

両親が通っていた高校への進学という目標にむかって頑張った。

1/15日

目標にしてい高校を合格することができ

親からも、先生からもみんなに誉められて、

照れくさかった。

けど、嬉しかったのを覚えている。


そんな日から、3日


おれは、意識不明におちいり

生死をさまよっていた。


なんでだろう。

みんなの、悲しいんでる顔が見える。

まだ、何も親孝行できてないのに。

悔しい。 

悲しい。

悔しい。

そんなことを考えながら

上からみんなのことを見て泣いていた。

泣いた。

何時間、泣いたんだろうか

泣きつかれて眠たくなってきた。

瞼を開けようとしてもあかない。

15歳のおれもとうとうおわかれなんだと悟り

瞳に涙を浮かべながら、瞼を閉じた。


何時間、何日寝たんだろう

ふと目が覚めた。

すると、

15歳だったおれが、

存在しなかったはずの6歳の男の子として、同じ病院に入院していたのだ。

これは、夢なんだろうか。

しかし、感覚や記憶はしっかりしている。

現実なのか。

なぜ。。。

何があったのか検討もつかなかった。


状況がつかめず考えていると

「君だれ?名前なんてゆうの?」と

聞き覚えのある声で、話しかけられた。


そこには、

おれが入院しているとき、

同じ病気ってこともあり

弟のようにかわいがっていた

今年5歳になる男の子「みらい」がいた。


(みらいは、おれと同じ病気で入院している。

幸いにドナーがみつかったおかけで

手術をして成功すれば、小学校に通う頃には退院予定とのことだ。)


みらいは、おれに

「誰?」「いっしょにあそぼー」と続けて声をかけてくれた。


おれだよとは、言えず

いっしょに遊んだ。

おれがおれだったころは、がんのせいで

いっしょに体を動かして遊ぶことができなかった。

話をしたり本をよんだり動画を見たりみらいには退屈な遊びしかできなかった。

だから、体がよくなったら、一緒におもいっきり遊ぶことが2人の夢だった。


それが、叶ったんだ。


おれは、はじめて走った。

病院内だが廊下や部屋わ走りまわった。

とても、幸せなじかんだった。

でも、そのあと沢山おこられた。


その後も、

ふたりで悪ふざけや遊びをくりかえした!

おれには、忘れられない日々が続いた。


そんな、ある日

みらいは「お兄ちゃんに最近会えてないから会いたいな」とつぶやいた。

おれは、このときもおれがそのお兄ちゃんだとはいえず、おれの部屋に会いにいこうとした。

しかし、看護師から今は入っちゃだめ

また今度ねと追い返さた。


そんな日々がつづいた。


そんな日々がつづいて数日がすぎ

おれは、

「親孝行できなくてごめんなさい」

「幸せだったよ、最後までありがとう」と

両親に気持ちを伝えないといけないと思った。

これを伝えるための時間を神様がくれたんじゃないかとおもうようになった。

しかし、どう伝えたらいいのか。

6歳の子がいきなりきて、話をしてもおかしいだろうと考え、手紙を書くことにした。

両親がおれの部屋から、出たことを確認して

書いた手紙を部屋に置いておいた。


次の日

両親は、手紙に気付き

涙をながしていた。

泣かせたいわけじゃ、なかったが

俺の気持ちは伝えることができて本当によかった。

この瞬間おれの後悔はなくなった。


その日の夕方

みらいから

「やっぱり、お兄ちゃんの様子みに行く」と

みんなに内緒で様子を見に行こうと誘われた。

みらいにも本当のことを伝えないといけない。

部屋についたら、本当のことを話そうと決めておれの部屋に向かった。


しかし、

おれが入院していたフロアに着いたとき


看護師さんにみつかった。


「お兄ちゃんの様子みにきたの」とみらいが言った。


すると、看護師さんから

「あの子なら、さっき亡くなったの。

長い間よくがんばったよね。」と告げられた。


その瞬間


おれは、またみんなのことを上からみていた。

でも、前とは違う。

神様があの不思議な時間をくれたからか、

後悔はなかった。

みんなが俺のまわりで涙は流しているが

たしかに笑っていたからだ。


「みらい」は、

泣くのをがまんしてじっとそらを見上げて、

(ぼく)も頑張るねと呟いた。

隣には、おれがいなくなっていたから。

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