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02 キャラメイク

三人での卒業旅行から帰った俺達は両家の両親に迎えられ…俺の家で赤飯付きの夕食会となった。

まあ、ちょっと気が早いがお互い親族候補としてよろしく、という話である。

ちなみに、俺が据え膳を食った事もばっちり報告された…まあ、最初からそのつもりだった両家両親は笑っていたが。


そして、高校入学までの春休み、俺と舞と真琴は新作の戦術系VRMMOを名乗るヴァルハラ・サーガ・オンラインをプレイする事となった。


「よう、待ったか?」

小鳥遊家のVR空間の2人の部屋を訪ねた俺はそう声をかける。

「大丈夫だよー時間通りだし、私はシューティングしていたし、お姉は本読んでいたから」

真琴はそう答えると仮想PCでプレイしていた弾幕シューティングをやめ、舞の肩をゆする。

「ほら、お姉、涼が来たよ」

「ん、ああ」

そう答えるとパタンと本を閉じて舞が立ち上がる。

「では、いこうか」

舞はそう言って俺が入ってきた扉の脇のコンソールを弄ると扉を開けて扉をくぐった。

それに俺達も続き、ヴァルハラ・サーガ・オンラインのサーバーにアクセスした。




「ようこそ、ヴァルハラ・サーガ・オンラインの世界へ!」

ヴァルハラ・サーガ・オンラインの世界へアクセスした俺達を鎧を着た天使型のアバターが迎える。

「私はワルキューレの一柱、アインラーデンと申します、よろしくお願いいたします」

「ああ、よろしく頼む」

俺達を代表して舞が応える。

「早速ですが、皆さまはヴァルハラ・サーガ・オンラインに参加なさる英霊様ということで間違いないでしょうか」

「ああ、三名ともそうだ」

「了解いたしました。それでは、まず規約の説明から参ります」

そう言ってアインラーデンは冊子を3つ取り出すと俺達に配布し、説明をしてくれた…まあ極々一般的なVRゲームの規約である。


「以上になります。ここまでで質問などはございますか?」

「いや、特にない」

「俺も」

「私も大丈夫だよー」

俺達はそう答える。

「でしたら、当ゲームをプレイする場合は同意書にサインをお願いいたします」

そう言われて俺たちは同意書にサインをして提出した…俺達は未成年なので親に同意書が飛んでいる筈である。

無料期間なので問題はないが、課金要素に関しては事前同意が必要となってくる。

「では、皆さまのアバターを作成いたしましょうか、まずは皆様のアバター名を教えてください」

アインラーデンがそう宣言する。

「私はトエル」

「私はステップだ」

「俺は…リョウで」

まー皆、俗にいう何時ものHNである。俺は本名だがまあよくある名前だし。

「了解いたしました、トエル様、ステップ様、リョウ様ですね。では続いて種族をお選びください」

そう言って羊皮紙を模したウインドウがそれぞれの眼前にポップアップする。

「ヴァルハラ・サーガ・オンラインでは計8つの種族をお選びいただけます」

そう言ってアインラーデンが説明した種族は8つ。


通常種族 3種類 特徴:なし、

ヒューマン 平均的な種族、俗にいう人間(ケモミミ+尻尾程度の獣人を含む)

エルフ   魔法の得意な種族、耳が尖る

ドワーフ  物理が得意な種族、身長の選択範囲が縮む


アンデット種族3種類 特徴:食料消費が不要、魔石というアイテムが食料代わり、暗視・異常状態耐性、MP0で戦闘不能

スケルトン 平均的な種族、能力的にはヒューマンに劣る

レイス  魔法の得意な種族 ごく一部を除いて装備不可 物理耐性

リビングアーマー  物理が得意な種族 自己強化魔法を除いて魔法使用不可


幻想種族 2種類 特徴:特化種族

   獣人  物理が得意な種族、ケモ度の高い獣人 生産行為・一部武具装備不可、獣化可能

フェアリー 魔法が得意な種族 サイズ小、飛行可能だが脆弱かつ魔法の威力もヒューマン並、装備はサイズ上、特別製のみ可


「種族はこれで全部なのかな?」

舞がアインラーデンに問う。

「はい、初期選択可能な種族はこの8種類で全てです」

「水中適応とかの種族もあるかと思ったんだけどね…無いのかい?」

「はい、現在選択可能な種族は8種類で全てです、将来の新種族実装に関してはお答えできません」

「了解、わかった、ならば私はスケルトンだ」

「私はフェアリーでよろしく」

「俺はリビングアーマーで頼む」

隠し種族などもないようなので予定通りに種族を選んだ。

「了解いたしました…では次に職業をお選びください、こちらはゲーム開始後、全スキル経験値半減と引き換えに転職可能です」

そう言ってアインラーデンが説明した職業は5つ。

戦士物理戦闘・武具スキルに+補正

メイジ杖術と魔法関係スキルに+補正

スカウト偵察・隠密・サバイバル・物理射撃(弓・投擲)スキルに+補正

クラフター生産・工事関係に+補正、イベントリサイズ1.5倍

サモナー戦闘時召喚ペット数上限+2(ペット召喚時経験値、1匹:等倍、2匹:2/3、3匹:1/2 をPLとペットがそれぞれ取得)


「これも現在実装・選択可能な職業はこれで全部なのかな?」

「はい、初期選択可能な職業はこの5種類で全てです」

「では、私はメイジだ」

「私はサモナーで」

「俺は戦士で頼む」

こちらも予定通りである。

「了解いたしました…続いて5つ、スキルの選択をお願いいたします。種族ごとに初期選択可能なスキルに違いがあります。また、初期選択されたスキルに従って装備が配布されます。所持スキルの初期装備相当の武具はヴァルハラエリアにて無料で補充を受けることが出来ます」

「ヴァルハラエリアとは?」

「はい、英霊の休息地・神々の兵営であるエリアです。ホームエリアを兼ねており、通常マップからは神殿より帰還が可能です。また、死亡時もヴァルハラエリアに転送されます。詳しくは後程説明いたします」

「了解した…スキルを選ぼうか」

そして相談しながらスキルを選んだ結果…


ステップ:種族スキル 骨の体 スキル:杖術 火魔法 土魔法 軽鎧術 偵察術

トエル:種族スキル 妖精の羽 スキル:杖術 闇魔法 魔法威力増加 MP最大値増加 MP回復量増加

リョウ:種族スキル 鎧の体 スキル:片手剣術 盾術 投擲術 HP最大値増加 HP回復量増加


となった。本当はステップも魔法威力増加とかを取りたかったらしいのだが、スケルトンでは初期スキルでは選択できない様である。

「よろしいでしょうか、それでは最後にアバターの調整をして頂きます」

「…鎧や骨に調整もへったくれもあるのか?」

思わず、俺はそう問うた。

「いいえ、ヴァルハラエリアでは例外を除いてヒト型アバターで生活する事となりますので。それを基にアンデット・アバターを自動作成いたします」

「…了解した」

それぞれの前に現在使用している汎用アバター…と言うかほぼリアルの姿が表示される。俺は迷わず胸をまっ平にして背を170代後半まで伸ばした。

「ほう、リョウはまたいつものか…また男だと思われてハーレム野郎呼ばわりされるぞ?」

舞が苦笑いしながら俺のアバターを覗き込む。

「いいんだよ…それでうざいナンパからお前らを守れるからな」

「…本当は胸が邪魔なだけだっていつか言ってなかったっけ」

「まあ、リョウがそうしたいなら私達は何も言うまい。そうだな、ステップは…銀髪の紅眼…白い肌…アルビノにしておこうか…後は弄らなくてもいいだろう」

「私は髪を黒に戻して―褐色肌にして―羽は…黒より紫が良いかな―よし、ダークフェアリーだよ」

「皆様、こちらのアバターでよろしいですか?」

アインラーデンの言葉に、俺達はうなずいた。







アインラーデン:Einladen ドイツ語で招待者

涼がわざわざ小鳥遊家経由で移動したのは一緒にアクセスしないとサーバーを別にされる可能性があったから。


種族スキル

ヒューマン万能なる者 スキルを1つ選択できる。このスキルは種族スキルとして扱う。このスキルでのみ、亜人化スキルを取得可能。

エルフ森の加護 森林地帯での活動に+補正

ドワーフ頑強なる体 通常種にしては頑強な体を得る

スケルトン骨の体 刺突攻撃耐性

レイス霊体 完全物理耐性(但し、エンチャントは各魔法の基本魔法)

リビングアーマー鎧の体 全身重鎧を装備…と言うかそれが本体

獣人野生の力 完全に獣化する。鳥系種族は飛行可能

フェアリー妖精の羽 飛行可能 速度は馬並(連続飛行時間も同じく)


補足 初期スキルで重鎧術を選択できるのはドワーフのみ。(リビングアーマーは種族スキルに内包)


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