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17 初ミッション1

クマと遭遇し、何とかソレを退治した俺達は森の周辺部へ向かって狩りを続けながら…クマとはあれきり遭遇しなかった…夕暮れの草原へ戻って来た。

「そろそろ日も暮れるし、野犬狩りでもするか?二匹目のペットも欲しいだろう?」

「そうだな、オオカミに進化してさらに強くなるのであればトエルの同時召喚枠が埋まっても構わない位、役に立ちそうではある…がどうだ?トエル」

「そうだねー二匹目もワンちゃんで良いかなーとは思うよ?」

「では決まりだな…野犬狩りだ」

そして、夜が明けるまでの2時間狩りを続けたが、案の定、野犬の魂はドロップしなかった。




狩りの後、夕食の為に一度ログアウトした俺達は夕食後、スキル修練所…と言うか資料室で合流した。

「そろそろミッションやってみない?」

今晩の予定の相談で、トエルが開口一番、こう言った。

「ミッションか…皆、多少は強くなったようだし、試してみても良いかもしれないな」

「ああ、やってみようか」

それにステップと俺も賛同した。


ミッションを受ける為に神殿にやってきた俺達はミッション受付窓口に並ぶ…進み方からして、ここの受付もインスタントエリアらしい。

「私たち、みられてない?」

「…そんな気がするな」

「2人が美人だからかな」

「まったく…リョウは口がうまい…だが、リョウだって今は顔出ししているしリョウかも知れんぞ」

「そうだねーでも、私はちっちゃいからお姉とリョウじゃないかなー」

そんな冗談を言いながらクスクスと笑う…実際問題、何でだろうな…そうしていると直ぐに俺達の番になった。


「いらっしゃいませ、ようこそミッション受付へ」

「初めての利用なんだが、説明をお願いできるかな?」

「はい、こちらでは一日に一度だけ、ミッションを受けることが出来ます。ミッションは加速技術を用いてゲーム内時間で数日間に渡って行われる依頼となっています。現在は通商防衛、長距離偵察、国境警備、小拠点防衛、小拠点襲撃が実装されております」

「それぞれどういった内容になる?」

ステップが問う。

「はい、各任務は…」

と受付が説明してくれたのは以下の通り。


通商防衛 野生動物や魔物、盗賊などの脅威が出現する可能性がある街道を通る馬車列の護衛。必ずしも脅威に遭遇するとは限らない。

長距離偵察 魔物や盗賊の拠点を遠距離まで捜索・戦力評価を行う。可能であれば殲滅する。必ずしも脅威が配置されているとは限らない。

国境警備 隣国又は非国家領域との境界砦に屯し、警備任務に従事する。何かイベントが発生するかどうかはランダム。

小拠点防衛 脅威の迫る集落・砦などに出張し、脅威を排除又は救援まで防衛する。脅威が襲撃する可能性は極めて高いが確実ではない。

小拠点襲撃 指定された盗賊の拠点、魔物の巣などを攻撃し、破壊または無力化する。難易度によっては現地で再捜索の必要あり。


「以上となります。それぞれの成績によって戦争イベントで使用可能な功績ポイントが付与されます」

「なるほど、ありがとう…どれを受けるか、だが…長距離偵察は無しだな、スカウトPT向けだろう、私達は直接戦闘向きだ」

「通商護衛も、できれば騎乗動物を手に入れてからがいいかな」

「国境警備はちょっと暇そうかも?」

そう言い合って候補が削れていく…

「と、なると小拠点の防御か攻撃か…か。とりあえず、それぞれ一番簡単なミッションをみせてもらえるかな?」

「はい、了解いたしました」

そう言って提示されたミッションは…次の通りだった。


・農村の防衛 推奨総種族スキルレベル 15 ミッション期間 20時間(10倍加速)

 先日、とある農村がゴブリンの小部隊に襲撃された。ゴブリンは自警団を主力とする村人たちによって撃退されたが、付近では規模の大きなゴブリンの巣が確認されており、このゴブリン達は斥候であると思われる。敵本隊到達までに農村に到着し、防衛準備を支援、別動隊による掃討作戦実行まで農村を防衛せよ。


・ゴブリンの巣の掃討 推奨総種族スキルレベル 30 ミッション期間 20時間(10倍加速)

 長距離偵察によって中規模のゴブリンの巣となった洞窟が発見された。この巣からの行動範囲内には複数の集落が存在し、放置すれば地域への脅威となる。期限までに規定数以上のゴブリン種を討伐、ゴブリンの巣を破壊せよ。


「…一択だな」

「ああ、そうだな」

「そうだね」

俺達の種族スキルレベルはまだ6である…と言う事で、俺達は農村の防衛任務を受ける事にした。

ゲーム内時間の1日は体感5時間、薄明から薄暮迄(『昼間』)は3時間、夜は2時間

通常MAPでは時間加速は等倍であるため、一日はゲーム内で4日と4時間で昼晩は1時間ずつずれていく。

なお、VRゲーム内での時間加速技術は割と一般化されているので特に誰も気にしない。


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