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6.ソフトボールにはまるきっかけになった平成

6.ソフトボールにはまるきっかけになった平成



 ソフトボール部の部長を兼務して初めて参加した大会。他のチームはユニフォームでばっちり決めていた。一方、我がチームはジャージに番号付きのビブス姿。これはいかん。そう思った僕はユニフォームを揃えようと決心した。とは言え、PTAの予算からそんなものは出るはずがない。そこで僕は大勝負に出た。

 僕が勝負をかけて出かけたのは競馬場。倍率が20倍~30倍くらいの馬券を1万円ずつ2点買った。当たった。25.8倍の馬券が当たった。ユニフォームの上下と帽子を揃えて1着あたり1万5千円。15着作った。天は我を見捨てなかった。以来、僕はソフトボールに並々ならぬ力を注いだ。


 長女が高校に進学した。入学式が中学校と被った。前年度のPTA会長だった僕は中学校の入学式に出席しなければならなかった。PTA役員の任期は総会まで。総会が開かれるのは5月だからそれまではPTA会長の職務を遂行しなければならない。既に子供が居ないのに変な話だ。

 入学式を終えて校長室で校長先生と雑談をしている最中だった。妻から電話がかかってきた。この時実は校長先生から重大なことを頼まれていた。この年中学校は60周年の周年行事が行われる。次の会長がそれを取り仕切らねばならない。ところが会長を引き受ける者がこの時点でも居なかった。周年行事を迎える特例としてOB会長というのがあるのだそうだ。校長先生は僕にもう1年会長として周年行事を仕切って欲しいと依頼してきたのだ。


「ねえ、パパ、会長受けたよ。いいよね?」

 妻からの電話はそんな内容だった。長女が通う高校でPTA会長を受けたというのだ。妻がやるというのなら僕がそれをとやかく言う筋合いはない。

「いいんじゃないの」

 僕はそう返事をして電話を切った。そして、校長先生からの依頼を引き受けようと決心した瞬間、再び電話がかかってきた。今度は長女が進学した高校でこれまでPTA会長を務めてきたという方からだった。妻がいいというのだから、わざわざ僕にまで電話をかけて来なくてもいいのではないかと思ったのだけれど、ご丁寧にあいさつをしてくれているのだから、こちらもそれなりの対応をするべきだと話を聞いていると…。





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