表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

とりあえず自己紹介

少しずつ長くしていこうかと。


「本当にごめんなさい。家のバカが粗相してしまって」


「いや、致命傷与えたのはアンタでしょうが。なにしれっと自分は何もしてませんって顔してるのよ」


「ハハハ・・・こちらこそすみませんでした。私は、常日頃からぽろっと本音がでるみたいで、母にも心配されていますよー」


「えナチョラルに無視か。というかあなた達、全然反省してないわね・・・これだから最近の娘は・・・・ヒィ!?」


テーブルを挟んで、ヘコヘコと謝るお互いを見ながら横から口を出してツッコむ。さらに文句を言おうと思い、口を開くが少女の氷のような視線に負けて口をつむぐ。


「私は、沢田さわだ 百合ゆりって言います。今日はお話があって来ました」


「ご丁寧にどうも。こちらも、自己紹介をさせてもらう。私は真島まじま ゆう。ここでは、秘書みたいな事をしてる。そして、そこにいるオッサンがこの探偵事務所所長 真島まじま つよし・・・見ての通りの女装趣味の変態」


「誰が女装趣味の変態よ!?全くこの娘はっ!!口ばっかり悪くなっちゃって!!」


「いいから黙って座ってろ、ああもちろん床にな」


「・・・ハイ・・・」


その光景を苦笑いしつつ目線をそらす。


(女装したオッサンが、床に正座させられながら綺麗なお姉さんにプルプル震えている姿は、とても直視できるもんじゃないなぁ・・・ん?そういえば苗字・・・?)


「・・・あれ?同じ真島?」


その言葉を聞き、ピクっと優は反応すると苦々しく切り出した。


「・・・大変遺憾なんだけど・・・このバカなオッサンの娘よ」


「うえええええええええええええ!?」


飛び上がりながら驚く、百合に優はため息をつきながら話し始める。


「認めたくないことだけど事実。ついでに、隅っこで日本刀に頬ずりしているのが、兄のとおるそして、アッチでニヤニヤしてパソコンを見ているのが母方の祖父であるひで爺さん。・・・ここの探偵事務所は家族で経営しているの」


少女は、驚いたように目の前の優に向けて視線を飛ばす。シワのないよう伸ばされた黒い女性物のスーツ。綺麗な長い黒髪、すらっとした体型、女の人にしては、高い身長。そして、美人で綺麗な小顔。


女性の憧れを詰めたような人が・・・


百合は身を乗り出して、そっと優の手を両手でつつむ。


「・・・頑張ってくださいね・・・」


「え、私同情されてる?」


なぜか憐れむ目になっている優を見つめる百合。それに、困惑する優。


「何故か、バカにされているようなその態度に物凄く怒りを覚えそうになるけど、また娘に折檻されるのはゴメンだから、スルーするわ」


そう言いながら剛は、床からゆっくりと立ち上がった。


「百合っていったわね。いい加減、あんたの事情を聞かせてもらいましょうか」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ