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汚れた水には眩し過ぎる

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

とあるボカロPさん、複雑な心情を映すのがとてもお上手なんですよ。

アニメ見てて、ぶっ刺さる場面を見ると頭抱えます。

色気、愛嬌、女には必要なものが沢山ある。其れを備えなければ見向きもされない。

クソ喰らえ。そんなもん。どいつもこいつも、選ぶ側だと思って注文付けやがって。

そう全てに虚無になった時に彼に会った。女のような柔和な顔に、笑っているような糸目の男性だった。どういう訳だが私を気に入り、何時も嬉しそうな顔で話をする。


私の隣人は至って普通の人だった。特段優れた容貌がある訳でもなかった。誰もが振り向く愛嬌がある訳でもない。それでも身なりはきちんとしていて、言葉使いは丁寧だった。草臥れた雰囲気は色気があって、思わず手を伸ばしたくなる。夜の女が路地裏でヤニに手を染める様な、そんな危うさが此方を狂わせる。

だから何時も、疲れが頂点に達した就寝前に、長い長い口付けを施す。貴方の虚無が少しでも埋まる様に。少しでも光が宿る様に。

「……持て余すな……。君のそれは」

唇が離れたのを見計らった様に、彼女は口を開いた。顔は相変わらず無愛想で虚無的だった。けれども声色からは何処か困惑した様な響きが含まれている。

愛情を受けられなかった人間は性格が捻れる事が多い。心に必要不可欠なもの故に渇望するが、いざ貰うと対処の方法が分からない。だから結局壊して捨ててしまう。

彼女もそんな気がした。居場所も愛情もろくに与えられず、寧ろ奪われるだけ奪われてしまったが為に、荒み、疲れ果ててしまったような。皮肉にもそれが色気に転換されたような。

「私のような何処かズレた人間に、君のようなキスは過ぎたものだ。一時でも自分が価値がある様に思えてしまう。そんな事はないのに!!」

彼女の目頭から一筋の銀が落ちた。それは止めどなく溢れ、小さな滝を作った。腕で目元を覆い、啜り泣く様子は幼子が泣いているようにも見えた。

「……眩し過ぎるんだ……君は。濁った水なんて知らなくて良い。綺麗な水で囲われて外の醜さを知らなければ良い」

あえて無愛想で、人を寄せ付けようとしないのは。彼女なりの温情なのかも知れない。



水槽の中の金魚は生涯を掛けてドブ川の水を知らない。知る必要なんてない。真水という綺麗事だけで救える世界ではないのだから。だから私に出来るのは、目障りにも思えるこの愛を遠ざける事しか出来ない。

「どれだけ自分がクソでも、触れ合っちゃいけない事ぐらい分かるわ」

先日アニメを見まして、その時に思った事。


妾の子故に周りからろくすっぽ愛情を与えられなかった。

けども正妻の子は無邪気に自分を慕ってくれる。

一番欲して止まないものを、一番与えて欲しくない相手が与える話。


何処かでは嬉しいと思ってると思うんです。

でも経験がないから対処に困る。持て余すんです。

だから精神がぐちゃぐちゃになって、相手を壊してしまった話。


こういう曲作るのが上手いボカロPさんいらっしゃって、たまに聞くと頭抱えます。

愛情向けられて嬉しいけど、死ぬ程気持ち悪い。吐いちゃいそう。そんな感じの曲。


完璧な人間見ると、自分の駄目さが浮き彫りになって気持ち悪い。それでも完璧故に惹かれている。

そんな話でした。

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