愛ゆえに狂う

<ジオ>と呼ばれる惑星――。この星にはありとあらゆる"悪"が満ちている。

蒸気機関によって繁栄を極めたゴラドーン帝国では、"喰人蟲(マンイーター)"と呼ばれる魔物が人々の生活を脅かしていた。

それらを狩る"ハンター"として、その頭角を見せつつある青年レニ・ストーンハートは巨大な岩の剣を武器に、父でもあり、パートナーでもあるカウボーイかぶれのブリンクとともに世界の安寧のために日々を戦う。

一方、隣国プロト王国は悪政に悩まされていた。王は病に伏して以降、部屋から姿を見せず、王政は女王であるイシュベルが執り行う。

傲慢な女王の悪政に人々が苦しむ姿に心を痛める王女ミューズは、国をあるべき道へと改めようとするが、そこへ喰人蟲が現れ、王都はかつてない災厄に見舞われることとなる。

不可侵条約を結んだ各国の若者達の道が交際した時、この星の命運を左右する広大な物語が始まる。

産まれ落ちたことこそ最大の不幸とさえ言われているこのジオの上で、人々は何を想い、何を成そうとするのか。

※「カクヨム」にも転載中。