第51話(恋バナ)
書く日に疲れて眠ってしまうことが多々……更新を楽しみにしている方々(あまり多くはないと思いますが……)本当にすみませんm(*_ _)m
海の上をカラフルなビーチボールが飛び交う。
浅蜊「はい!美佳ちゃん!」
紅「え、あ、こっち!」
幸運「浅蜊君!」
誰も落とすことなくラリーは100回以上も続いた。
反発の能力がなけれは紅は海の底にいてもおかしくないが……。
そしてこの勝負負ける者はあらかじめ決まっているようなものだった。
反発を使えばボールが永遠に落ちない浅蜊。
少しの(リトル)幸運を(ラック)で自分の手の届く範囲にしかボールがこない幸運。
そう。紅だけ海では圧倒的に不利な能力なのだ。
彼女は身体能力が高い故にラリーが続いていたが、300回に差し掛かろうとしたところで……。
紅「あ、、。」
ビーチボールが落下し紅の敗北が決定した。
紅「負けたものは仕方ないわ。罰ゲームを決めて。」
幸運「そうですねぇ……好きな人の話をするとかどうですか〜?」
浅蜊「いいね!女の子の恋バナ俺も興味あるんだよね〜!」
紅「……それは今の?それとも初恋の話かしら?」
幸運「もちろん今のですよ!」
紅「わかったわ。」
海から上がった三人はベンチに腰を掛け、紅はゆっくりと話し始めた。
私の好きな人はね……常に私のことを気にかけてくれて、私だけじゃなく美鈴にも優しい人よ。
私が蘇った時に美鈴と同じくらい喜んでくれた。
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……今はまだ恋かどうかわからないけど、少なくても友達以上の感情は持ち合わせていると思うわ。
長々話してしまってごめんなさいね。
20分ほど話し紅の恋バナは終わった。
軽く涙目の幸運と……
浅蜊「すっごい泣ける……。」
号泣する彼であった。
浅蜊「それって多分蓮太のことだよね!俺応援するよ!」
幸運「え?」
紅「……。」
これだけ話したにも関わらず本人は一切気がついていない様子だった。
幸運「たくさん動いて疲れましたし、明日またみんな集合するなら今日は旅館に泊まってみませんか?私友達と泊まったことなくて……」
浅蜊「いいね!楽しそう!」
紅「え、あ……わかったわ。」
年頃の男女が泊まるのは……とある可能性を考慮しなくてはならないが、そう考えているのは紅だけだった。
考え事に浸っていると衝撃の物が目に入る。
紅「幸運……さん?」
含みのある言い方に反応する幸運。
幸運「な、なんですか?」
紅「その胸……。」
幸運「胸?ナイスバディのこの胸に何かありました?」
わざと紅にダメージを与える言い方だったが……自分の胸を見てダメージを受けたのは幸運だった。
海に入る前ナイスバディだったあの胸がごっそりなくなっていた。紅よりも小さいのを見れば一目瞭然だろう。
浅蜊「海で胸が削れちゃったのかな?」
知識のない彼は置いておこう。
幸運は普段から少し胸を盛っていたが、今日は一段と気合を入れていた。最新技術は凄いもので、パッと見盛った胸を見ても気づかないらしい。
海でやたらと長いビーチボールのラリーの時にパットを落としてしまったらしい。
自信満々から一気に青ざめる姿を見て紅は少しにっこりした。
浅蜊「まあまたいっぱい食べて大きくなろう!」
とことん女心がわからない彼だった。
……そんなところもいいんだけどね。
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黒峰「ここがショッピングモールというやつか。」
普段一切買い物に興味を示さない黒峰だが、経験しておくのも悪くないと思いここを選んだ。
一見誰もショッピングモールに頻繁に来るように見えないメンバーだが……影切だけは違った。
彼女はほぼ毎日通いつめるほどこの場所を熟知していた。もちろん一人で……。友達がいない彼女にとって誰かとショッピングするのは夢であり、無知だと思われないために予習していたのだった。予習がかれこれ何年になることか……それは言わないでおこう。
影切「あそこが洋服店、ここが飲食コーナー、あっちが……」
相川「詳しいのね。」
白雪「す、凄い……。」
ついつい話しすぎてしまった。二人が軽く引いているのに対し、
黒峰「なるほどな。案内助かる。」
嘘偽りのないその言葉が彼女を笑顔にさせた。
黒峰「ところで影切。ショッピングと言っていたが何を買うんだ?」
影切「えと……えーと……あ!そうです!黒峰君の私服なんてどうでしょう?!」
黒峰「俺のか?別に欲しいとは思わないが。」
白雪「確かにいいと思う!黒峰君いつも制服だし!」
学校がある訳でもないのに戦う時もみんなで集まる時も彼だけ毎日制服だった。浅蜊はたまに合わせて制服を着てきていたが戦わない日だけである。
黒峰「別に制服でいいんだがな……。」
相川「いいからいいから!」
女性陣に押し切られ洋服店に入店。
せっかくなので三人それぞれがコーディネートし、気に入ったのを選んで貰う形になった。
勝てば自分の選んだ服を着てもらえる……それって想像しただけでもすごい嬉しい!
三人の乙女は全力で服を選ぶ。待たされることになった黒峰は店内をぐるっと一周……気づけば二十三周していた。
店の中にある物の値段を全て覚え切れそうなほど見たところで三人から準備OKのサインが出た。
一人目相川。彼女のコーディネートは少しチャラい感じの一式であった。好きな服装を選ぶのは大切だが、強面の黒峰よりかは浅蜊に似合いそうな印象だったと言わざるを得ない。
二人目白雪。こちらは打って変わって、質素な感じに仕上げてきた。似合わなくはないがこれと言った特徴もないので60点と言ったところか。
三人目影切。これは……厨二病全開である。見てて恥ずかしくなるような黒をベースとした所々破けた服、眼帯、チェーンなど痛々しかった。
相川「黒峰君誰のが一番よかった?」
白雪「ちゃんと選んでね!」
影切「お願いします……。」
彼が出した結論は……。
黒峰「そうだな……。相川のはきっと最近の流行りの服装なんだろう。白雪は派手さを抑えて真面目なイメージを。影切のは漫画の主人公のようなかっこよさをチョイスしてくれたんだと思う。」
意外と真面目に審査する黒峰。そして……
黒峰「だから全部ありがたく買わせて貰う。と言いたいところだが、俺はこの服を買うお金を持ち合わせていないから気持ちだけ受け取っておく。ありがとう。」
三人は恋の魔法で視界が狭まっていたが普通気づくことだった。黒峰の家は裕福ではない。むしろ貧しい分類に入る。
服一式買おうとしたら数万はくだらない。ましてや全員学生なのだから買えるわけがなかった。
黒峰「まあ今日は色々な事ができて楽しかった。明日からまたトーナメント戦が始まる。各自体を休めてまた明日集まることに……」
相川「待って!」
黒峰「どうした?」
相川「お金の面気づかなくてごめんなさい……。お詫びも兼ねて今日晩御飯をご馳走したいのだけど…。」
黒峰「気を遣う必要はないが……。」
白雪「そ、そうだね!お詫びとして冷却マッサージする!」
影切「お詫びとして家に泊まっていってください!」
言ってしまってから口を慌てて手で覆う影切。でも他の二人に負ける訳にはいかない。
相川「じゃあこういうのはどう?黒峰君の家にみんなで泊まって明日も一緒に行くのは!」
白雪「さ、賛成!」
影切「……そうしましょう。」
黒峰は断ろうとしたが彼女達を止められる者は誰もいないように思えた。
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白雪美鈴︰髪は雪のように白くショート。背は低い。元々は紅の影に隠れて話す大人しい性格だったが、戦いの中で性格が変わっていった。紅とは固い絆で結ばれている。紅の過去に大きく関わっており、彼女もまた過去に色々起きている。好きな人は黒峰……?
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ランキング表
1位 ???(→)
2位 ???(→)
3位 相川モルテ(→)???
4位 白雪美鈴(→)氷結
5位 牙王(→)死んだ一分後に蘇り身体能力向上
6位 風柳風太(死亡)風を操る。
7位 轟剣舞(死亡)剣の達人
8位 岸島海斗(→)解体
9位 武道信玄(→)???
10位 ???(→)
11位 ???(→)
15位 南雲砕月(→)好きな鳥と同じ能力を得る
18位 紅神威(→)実体そのものが炎
20位 椋呂京谷(死亡)コピー
21位 雷電電二(→)実体そのものが雷
45位 幸運有(→)少しの幸運を
57位 高橋正(死亡)自分が間違っていると思った物を正せる
235位 影切千歳(→)影を奪って能力も奪う
430位 浅蜊健(→)反発
530位 服部圭太(→)重力を操る
6515位 紅美佳(→)炎を操る。自らも燃えてしまうが青い炎も出せる。
10500位 伊藤研二(→)触れた敵からダメージを受けた時…
11000位 宮本伏瀬(死亡)複製
102万位 雨水花蓮(→)索敵
239万位 葵(→)全身から針を出せる
312万位 佐々木知優(→)一日三回まで全回復
313万位 黄泉雫(→)死者蘇生
582万位 四辻(→)特定の空間からの移動を禁止する。
800万位 ???(→)調査
参加人数850万人
戦わないものはサポーターになれる。
現在のTOP10の居場所
1位 新潟県
2位 北海道
3位 東京都
4位 東京都
5位 沖縄県
6位 沖縄県
7位 東京都
8位 青森県
9位 静岡県
10位 東京都
1から10は絶望級
11から100は怪物級
101から1000は化け物級
1001から10000は超人級




