死刑
「此れは厄介なことになった。どうしたものか。」
俺の目の前には神様がいた。
「君は天国と地獄、どっちに行きたいかね?」
神様はそう尋ねて来た。
俺は何があったのか思い出してみることにした。
俺は死刑になり死んだ筈だった。
何故か目がさめると古代ギリシャと現代技術の混じった様な建物が目の前にあった。
色々考えているうちに筋肉がすごい人が来て俺は担がれた。そしてその建物の中に連れられていった。そしたら偉そうなおっさん達がズラッと並んだ部屋の真ん中で降ろされた。
「それでは、これから天地裁判第一審を始める。」
なにを言ってるのかわからなかった。
「まずは此の者の善行と悪行を比べてみよう。」
そうおっさんの一人が言った。俺を運んで来た筋肉のすごい人が俺の頭を軽く叩いたそうすると俺の頭の中から白いキューブと黒いキューブが出て来た。それを筋肉の人がおっさんに持って言った。
そしてその2つのキューブを天秤みたいなのに載せた。
おっさん達は何故か驚いていた。
2つが釣り合っていたからだ。
おっさんの一人が別の量りを取って来いと筋肉の人に命令した。
今度は電子計量器的な細かい数値が出る量りの様だ。
しかしこれも完璧に2つのキューブの重さが同じだったらしくおっさん達が騒いでいた。
「こんな事天界が始まって以来の事だ」
とおっさん達が口を揃えて言った。」
ここで俺は自分がしっかりと死んだ事を理解する事が出来た。そしてここが天界だということがわかった。
おっさん達が出した結果は第一審では決められないということだった。
第二審も似た様な感じで終わった。
「第三審、頂点の神様キリスト様に決めてもらうとしよう」
そして今に至る。
「君は天国と地獄、どっちに行きたいかね?」
俺は考えた・・・。
「俺は罪を犯したから天国へは行けない。かと言って地獄にも行きたくない。」
俺はそう答えた。
神様は少し考えたのちに
「君にはここで働いてもらおう」
と言って来た。何故そうなったのか聞こうと思ったら
「そうと決まれば、君の配属先を決めなければと誰かに電話をかけ始めた。」
反論とか出来なさそうだ・・・
暫くして
「・・・ってな感じで新入りがそっちに行くから頼むよーーー君」
神様はそう言って電話を切った。
では移動するとしようアレン君。