三章 キャラ紹介
今回は三章に登場した人物を紹介します。雑な紹介文が大量にあります。ご了承ください。
あと最後に『後日のハイドアウトにて』という短編と、作者による下手くそ落書きがあります。こちらも本編とは深く関わらないオマケです。
三章 キャラ紹介
《ハイドアウト》
チェルシー
ミーティアにある喫茶店、ハイドアウトの看板娘。グレイ達と同い年。親しい人物には男の子っぽい口調になる。だが目上の者に対してはしっかり敬語を使う。新メニューを作るのが好きだが、何故か全体的にボリューミーなのがたまに傷。
《アウトロー》であるために魔術師の両親から捨てられた過去を持つ。途方に暮れていた所をダーウィンに拾われる。
ダーウィン
ミーティアにある喫茶店、ハイドアウトの店長。無口だが、茶目っ気のあるナイスミドル。かなりの老齢ではあるが、体は頑丈で、過去に《ホタル》という団体に属し、当時の国王に《アウトロー》の権利を認めさせた人物の一人。
今は余生の楽しみとして喫茶店を開いている。
ヘレナ
ハイドアウトで働く女性店員。ダーウィンに救われて以来、彼のことを慕っている。
リオ
ハイドアウトで働く女性店員。ハイドアウトで最年少。おとなしい性格をしており、ミンクによくいじられる。
ミンク
ハイドアウトで働く女性店員。普段は少し怠け癖があるが、制服を着ると本気になるタイプ。
ブラウン
ハイドアウトで働く男性店員。無口だが料理スキルは中々。
モルツァーク
ハイドアウトで働く男性店員。おちゃらけた性格。軽口を叩く。ブラウンとは親友(自称)
ミキ
ハイドアウトで働く女性店員。女子チーム最年長。穏やかな性格をしているが、天然ドS。
ケイン
ハイドアウトで働く男性店員。男子チーム最年長。普段は優しいがキレると一番怖い。
タスク
ハイドアウトで働く男性店員。店員達の中で一番荒れた生活を送ってきた。喧嘩っ早いが、ケインには勝てない。
《ミスリル魔法学院》
カーティス=ハイヤー
ミスリル魔法学院特別講師。《コモン》。
聖騎士の称号を持つ。《ミスリル・オムニバス》後、学院長により《プレミアム》の副担任に任命された。
《イフリート》
ギャバル=ジェンダー
かつて学院で起きた騒動により入院していたが、《トレジャーウォーズ》後に退院。それ以来、非常に真面目に訓練に取り組み、大会出場選手にまで選ばれた。
第三試合出場選手。エコー=アジュールに不意を突かれ敗北。エストック型のアークを持つ。
カルメン=ビンヤード
第一試合出場選手。エルシアによる連続目潰し戦術に翻弄され敗北。モーニングスター型のアークを持つ。
キャロット=タンジェリン
第二試合出場選手。アスカを助けた際にクロードに倒され敗北。短銃のアークを持つ。
クーディ=フードゥル
第三試合出場選手。アシュラに強引にリングアウトさせられて敗北。三節棍型のアークを持つ。
サーリ=オクサイド
第三試合出場選手。開始早々アシュラの攻撃を受け敗北。兜型のアークを持つ。
《セイレーン》
キーラ=メディシン
第一試合出場選手。エルシアによる連続目潰し戦術に翻弄され敗北。ジョウロ型のアークを持つ。
ロンサール=ムートン
第一試合出場選手。エルシアによる連続目潰し戦術に翻弄され敗北。碇型のアークを持つ。
モネ=マネ
第三試合出場選手。エコーに身代わりにされて敗北。ボウガン型のアークを持つ。
トリトン=ブロスィッシュ
第三試合出場選手。開始早々アシュラの攻撃を受け敗北。釣竿型のアークを持つ。
《ハーピィ》
ポルネオ=ヴェルダンディ
第二試合出場選手。コノハを庇ってアスカの攻撃を受けて敗北。トマホーク型のアークを持つ。
ギィリ=ガンダス
第三試合出場選手。開始早々アシュラの攻撃を受け敗北。チャクラム型のアークを持つ。
《ドワーフ》
プディング=カルカッタ
第二試合出場選手。ソーマによる攻撃を受けリングアウトしてしまい敗北。爪型のアークを持つ。
《天神衆》
リビュラ
《神徒》の団体、《天神衆》の宣教師。今回の作戦の実質的リーダー。人身掌握術と魔薬、甘怨香を用いてミーティアの住民を惑わし、仲間に率いれようとした。真の狙いは学院に眠る秘宝だったが、作戦は失敗に終わる。後に幹部共々投獄された。
モーガン
《天神衆》の特攻隊長。体が大きく強いが性格に難あり。
エミーシャ
コロシアムの司会者。だが、本当は《天神衆》の潜入工作員。演技が得意でリールリッドをも騙す。
テット
撤退作戦の要。ちび。
ガルネ
陽動作戦のための魔獣を買い集めた。富豪眼鏡。今回の作戦資金はほぼ彼のポケットマネー。
ワムー
暴動作戦の要。フードを被っている。
《アトリア》
ランバック=レクタード
ミーティアにある都市防衛型魔術師団《アトリア》に所属する魔術師。風属性。
何かとグレイ達と縁がある。今回、放火犯を捕まえたとして賞状を受け取ったがどうも釈然としていない。
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オマケ『後日のハイドアウトにて』
ミーティアにある喫茶店、ハイドアウトの朝は早い。
朝日と共に飛び起きたチェルシーは、手短に身だしなみを整えて、もはや着なれたと言ってもいいメイド服に袖を通す。
相部屋のヘレナを起こさないよう部屋を出て一階の店舗エリアに降りる。すると既にこの店の店長であるダーウィンが開店の準備を始めていた。
「おはようございます店長」
「うむ」
言葉少なく挨拶を交わすダーウィン。だがそれはいつものことなのでチェルシーは気にすることなく、箒を持って店内の掃除を始めた。
しばらくして、ヘレナが一階に降りてきた。
現在ハイドアウトの二階にはダーウィン、チェルシー、ヘレナ、そしてあともう二人暮らしている。
あとの年長組五人はそれぞれ集合住宅地に住んでいる。
「おはよう。ヘレナ」
「おはよう。チェルシー。相変わらず早いわね」
ヘレナも既にメイド服を着ており、チェルシーの掃除の手伝いに加わった。
それからまたしばらくして、店長が食材の仕入れに出た直後ぐらいに二階からバタバタと騒がしい音が聞こえてきた。
「ご、ごめんなさい! 寝坊しちゃいました!」
余程慌てているのか、寝癖が治っていないまま階段を駆け下りてきたのはリオだった。
「リオ。ミンクはどうしたんだ?」
チェルシーはリオと同室の少女の姿がまだ見えないことに気付く。
「あ、えと。それが、『今日は働く気にならない』とか言って二度寝してます」
「……ふふ。いい度胸してますねミンク。すみません。ちょっと叩き起こして来ますね」
リオの報告を聞き、ヘレナは笑いながら怒りの形相を浮かべ二階へと上がっていく。
しばらくして、バッタンバッタンという激しい音とつんざくような悲鳴が聞こえたが、チェルシーとリオは聞こえないフリをした。
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「……二人とも。何で助けに来てくれてくれないんだよ~?」
「えっ……? あ、あぁ。えっと……」
ようやく一階に降りてきた、正しくは引きずり降ろされてきたミンクは恨みがましい目でチェルシーとリオを睨む。
二人は気まずそうに視線を逸らす。その逸らした視線の先にはヘレナが腕を組んで立っていた。
「あ、鬼」
「ヘレナさん、でしょ? ミンク?」
「鬼ヘレナさん」
ごつん、とヘレナがトレーを振り下ろす。リアルに痛そうな音が聞こえ、チェルシーはうわぁ……と声を漏らす。
「縦は駄目、縦は……」
「いいから早く着替えてきなさい。そろそろ開店時間ですよ」
「へ~い……」
頭に出来たたんこぶをさすりながらミンクは厨房へと向かった。その後をリオも追っていく。
チェルシーが店の外の掃除を始めた頃、ダーウィンと共に他の仲間もやって来た。
「おはようございます。ブラウンさん。モルツァークさん」
「ウス」
「チーッス。チェルシーちゃんは今日も可愛いねっ!」
ブラウンは普段ダーウィンと同じくらい無口で、モルツァークはとてもおしゃべりで口が軽い。
「もうすぐ開店時間なので、急いで着替えてきてくださいね」
「お、オッケー……。あ、相変わらずのスルースキルだねチェルシーちゃん」
「……お前が鬱陶しいから身に付いたんじゃないか?」
「何それ傷付くんだけど?!」
そんな正反対な性格ながら、意外と二人は仲が良かったりする。不思議だ、と思っていたが、似たような三人組を思い出す。なるほど、正反対だからこそ仲良くなれることもあるのだろう。
「ほれ。チェルシーの言う通り、さっさと準備に入らんか」
「ウス」
「了解です店長!」
そう言って三人は店の中に入る。それを見送ってからチェルシーは外の掃除を終え、店の看板を運びだし、扉にかかっているパネルをひっくり返す。いよいよ開店だ。
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「……暇だなぁ」
最近は何かと騒がしかったせいもあって、店内がやけに静かに感じた。
《ミスリル・オムニバス》後、わずかな期間だけだが、この店はとある理由で大繁盛したのだ。その時のてんやわんやな感覚がまだ残っているせいで、とても手持ちぶさたな感じがする。
「まあ、お昼になったら忙しくなるでしょ」
「そうですねぇ」
とは言っても流石にこの間ほどではないだろうな、とチェルシーは少し舐めていた。
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「おはようございま~す……って。だいぶ忙しそうですね。お客さんがいっぱ~い」
「あっ、ミキさん! すみません急いで着替えてきて手伝って貰えませんかっ!?」
ハイドアウト女子チーム最年長のミキが店に来た時には既に店内には客で埋め尽くされていた。
「どうして今日もこんなにお客様が?」
「なんでも、この間店を訪れた際にここの料理が絶品だって噂が広まってるらしくって!」
「あら、そうなの。それは良かったわねぇ」
「呑気にそんなこと言ってる暇ないよミキさぁぁん! お早くヘルプミー!」
「はぁ~い。モルツァーク君も頑張ってねぇ~」
のほほんと返事をするミキ。だがまるで急いでくれない。着替えに行く前に店長に話し掛けたかと思うとそのまま話し込んでしまっていた。
やる時はやる人なのに、何故こうものほほんとしているんだ、と声を大にして叫びたいチェルシー達だった。
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「うわぁ、すごい数。これだと、隠れ家にならないわね」
「まあ、こうなった責任の半分は俺らにあるけどな」
「折角の穴場だったってのになぁ~。なんか悔しいぜ」
そんな中、店にミスリル魔法学院の制服を着た少年少女が入ってきた。
幸か不幸か、ちょうどテーブルが一つ空き、彼らはその席に着いた。
「よっ。チェルシー」
「また来たのか? 学校はいいのか?」
「今はもう短縮授業で昼からは自由なのよ」
「一応聞くけど、外出許可は……」
「無論、取ってねえ!」
「威張ることじゃないだろう!?」
「パフェ、ください」
「マイペースだなミュウちゃんはっ!」
やってきたのはグレイ、エルシア、アシュラ、ミュウの四人である。彼らの担任の姿は見当たらない。
「またキャサリン先生に怒られるぞ?」
「大丈夫だ。今度こそバレないようにする」
「問題はそこじゃないだろ?!」
「落ち着きなさいよチェルシー。今度の作戦は完璧なんだから」
「いやいやいや!? だから問題はそこじゃないんだってば!」
「俺は影に潜んで壁を越え、エリーは光の速さで駆け抜けて、グレイは透明になって平然と門をくぐる。ほら、完璧だろ?」
「相変わらず三人とも話を全く聞かないな!」
「パフェ……」
「わかった! わかったからそんな悲しそうな声出さないでくれぇ!」
ただでさえ忙しいというのに、この問題児達の相手は非常に疲れる。常識人はチェルシーのみ。どっと疲れたような気がするチェルシーは早速ミュウが注文したパフェを作りに厨房へと向かった。
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「見付けましたよぉぉお!! また無断外出してぇぇえ!!」
「「「げっ……。何故バレた?」」」
「会議終わってお腹ぺこぺこ状態で寮に帰ったら誰一人として残っていなかった時のわたしの絶望が皆さんにわかりますかっ!?」
「「「しまった。それは盲点だった」」」
「視野狭すぎだろ三人とも……」
またしても店に新しい厄介事もとい、お客様がやってきた。彼ら三人の担任講師、キャサリンである。彼女には恩があり、更に何度か店でバイトしていた時期もあったので、すでにほぼ顔パス状態だ。
「まあまあ落ち着けってキャシーちゃん。イライラすんのは腹減ってるからだろ」
「そうですね。アシュラの言う通りっていうのは癪ですが、まずは食事にしましょう」
「何なら俺が奢りますよ。この前のお礼ってことで」
「そういう問題じゃないのですよぉお!!」
あぁ、この人も苦労してるんだなぁ、とチェルシーは哀れみの視線をキャサリンに向けていた。
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「まっふぁふ。ものへふるほもいいはへんひひへほひいへふ」
「『全く。物で釣るのもいい加減にして欲しいです』と言いながら俺の金でハンバーグを食ってるキャシーちゃんは流石だと思う」
「…………」
前言撤回。この人も大概問題児だ。昼食代が浮くからといってまんまと言いくるめられていた。
「っんく。ふぅ……。ご馳走さまでした。それじゃあそろそろ──」
そろそろ、帰るのだろうかと思った時期がチェルシーにもありました。
「デザートにしましょう!」
「「賛成~!」」
「……賛成、です」
「マジかぁ……。まあいいけどよ。でもミュウ、お前さっきもパフェ食わなかったか? あれは俺の気のせいだったの?」
どうやらこの問題児達は当分の間、店に留まり続けるようであった。はぁ、と溜め息を吐くチェルシーだが、心のどこかで嬉しく感じている自分も確かにいた。
「全く仕方ないな。だったら、私の考案した新メニューのデザートを──」
「「「「いや! 是非普通のでお願いします!!」」」」
「新メニュー、ください」
何故か必死の形相で注文する四人。新メニューを頼んだのはミュウ一人だけだった。納得いかない……。と一人ぶつぶつ呟くチェルシーだった。
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「ありがとうございました~。…………ふぅ。ようやく一段落出来る……」
この大賑わいは夕日が完全に落ちた後まで続き、ほとんど働き詰めだった。
「それにしてもごめんな。皆にまで手伝ってもらって」
「まあ、いいってことよ。今更一日手伝ったところでって感じだし、今回は給料も貰えるって話だし……」
「お給料はありがたいんですが、この服だけはどうにかしてもらいたいと思うんですけど無理なんですか? そうですか……」
後ろを振り向くとグレイとキャサリンが食器の片付けをしてくれていた。と、いうのも夕食時になると客足は更に伸び、いい加減首が回らなくなっていたところを彼らに助けてもらっていたのだ。
そしてエルシアはヘレナ、ミキ、リオの三人と共にミュウを囲んで、可愛い可愛いと頭を撫でていた。
「くそっ。羨ましいぜミュウちゃん……!」
「だよねぇ~。僕も女の子に産まれていればとつくづく思うよ。ねぇ、ブラウン君もそう思うよね?!」
「……さあな」
「あぁ、ブラウン君はむっつりだから口には出さないか」
「マジっすか!? うわぁ~むっつりとか引くわぁ~」
「ブラウン。まじ幻滅ぅ~」
「……お前ら一列に並べ。順に刺し殺す!」
そしてアシュラは、モルツァーク、ブラウン、ミンク達と厨房でくだらないことで騒ぎ出し、ダーウィンに全員もれなく一発ずつげんこつを貰っていた。
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問題児御一行が去ってから少しして。夜勤の店員が店にやってきた。ハイドアウトは夜になるとバーになるのだ。彼らはそのバーの時間帯勤務なのだ。
「お疲れさまですダーウィンさん。……ってあれ? 何で皆そんなでかいたんこぶを?」
「厨房は神聖な場所、ということだ」
「あぁ、なるほどそういうことか。駄目だよ遊んじゃ」
「「むっつりが悪いん──」」
「え? なんだい?」
「「………………何でも、ないです」」
モルツァークとミンクは夜勤でやってきた男子チーム最年長、ケインの迫力のある笑みを見て大人しくなる。
「全く。何やってんだよてめえら……」
そう呟くのはケインと同様、夜勤勤務のタスクだ。
「ここはもういいからてめえらは上行って飯食ってこい」
「はい。わかりました。お疲れさまです」
「おっつ~! さて。遅い夕飯だぁ~い!」
「今日の料理当番って誰?」
「ミンクですよ」
「うわ、めんどくさっ。ちょっとリオ手伝って」
「えぇ~? この前も手伝ったのに……」
「ミキさん。今日は夕飯一緒に食べていきませんか?」
「そうですねぇ。ではお言葉に甘えて」
「人数を増やさないでよ鬼ヘレナ」
「ヘレナさん、ですっ」
「いった!?」
バタバタと騒がしく階段を上がっていく彼らを見ながらタスクは盛大に溜め息を吐いた。
「ったく。やかましい奴等だ」
「ふふ。そうだな」
「なんで笑ってんすかケインさん」
「いや。またこうして騒がしく出来るのが、少し嬉しくてね」
「…………そうっすね」
そんな二人の会話を聞いているのか聞いていないのか、カウンターでコップを磨いていたダーウィンが少しだけ微笑んだように見えた。
~~~
一階ではダーウィンらが店をしているため、本当の意味で店が終わったわけではないが、チェルシーらの勤務時間は終わった。今日は珍しくミキやブラウン達もここで夕食を取ることになった。
久し振りに店に全員揃っていることになる。まあ、その内三人は下にいるのだが。
それが何だか、とても嬉しく感じる。騒がしいながらも賑やかで楽しい食卓。もし、少し間違っていればこの光景は永遠に失われたかもしれないのだ。そう考えると末恐ろしくなる。
自分を、店を、そしてこの仲間達を守ってくれたグレイ達には感謝してもしきれない。
「どうかしたのチェルシー?」
「へっ? あぁ。なんか、楽しいなと思って」
そう呟いて食卓を見渡す。
「ごぶはっ! ちょっとミンク! 僕の料理めっちゃ激辛なんだけど!?」
「良かったですね」
「何もよくないっ! ちょっとブラウン! 僕のと変えてよ」
「………………」
「何か言ってよ!?」
「あ、あの。わたしのでよければ──」
「大丈夫よリオ。モルツァーク君はそんな酷いことしないわよぉ。ねぇ?」
「わぁお!? 何その謎の信頼!?」
「うっせえぞ!! 下まで馬鹿騒ぎが届いてんぞ。いい加減にしねえとケインさんぶちギレんぞ!」
「待てタスク。俺って、そんな怖くないだろ」
「「「え?!」」」
「何そのみんなの反応っ!?」
………………。
「まあ、退屈はしないかもしれないわね」
「はい」
こうして、ハイドアウトの一日は今日も更けていく。そしてまた明日も、明後日も、これからもずっと同じような日が続いていくのだろう。
チェルシーは一人、そんなことを思いながら穏やかな眠りに就くのであった。
──余談だが、どこぞの問題児達はまたもや無断外出が見付かり、講師もろともお説教を受けたとか。
~~~
チェルシー
キャサリン(ver.メイド服)