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【完結】風と月の永遠~サウザントフェアリー  作者: あんそに


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再出発~右京

◇登場人物◇


ギルド”永遠の風”メンバー

一条風斗~ウインド ギルドマスター。男子高校生

三好月代~ムーン  女子高校生

佐竹咲華~ブロッサム 女子中学生

六角右京~ライト  社会人(営業職)

細川翠 ~グリーン 社会人(事務職)


ギルド”幻の兔”メンバー

尼子夕凪~イブニング ギルドマスター。女子高校生

津軽真琴~トゥルース 宰相。女子高校

「アイスディスク!」

氷の円盤をモンスターに向けて放つと共に最後尾から前衛の戦いを見守った。


見慣れないムーンさんの格闘術はやはりLVがまだ低いだけあって見劣りするが、同じ前衛のブロッサムさんの狂戦士が強烈なインパクトを持って、見事に穴を埋める。


狂戦士のスキル「バーサクモード」は、かなりヤバイ。

対するモンスターどころが、味方である筈のこっちの背中が凍る程の威力だ。


さらに、中盤に構える侍となったウインドさんが冷静に敵を蹴散らす。

弓を用いた攻撃は、弓の専門職「狩人」を凌駕する火力を持っている上に、ムーンさんがピンチに陥るとすぐに前線へと駆け出し、モンスターに向かって刀を振り下ろす。

そのすばやさは、空を飛ぶ蜂系のモンスターよりも早いかもしれない。


中盤に侍を置いた陣形は正解だな。


棒術士を選択したグリーンは長いリーチを生かして、確実にヒットを与えている。

レベルが低いため攻撃力は低いが、レベルを上げる為に手数を多くしている事がよく分かる…流石だ。


俺も自身のレベル上げをメインに考えて行動している。


ギルドとしては、上級職へと進化したウインドさん、ブロッサムさんが居る限りピンチになる事は無いので全く問題無い。


レベルLV上げに専念している為、イベントはまったく無視な状態だ。

今回は探索系のイベントらしいけど、ギルドメンバー全員の意見が合致した。

そんな事より、今はとにかくレベル上げが楽しい。


「よし、新しい魔法を覚えた!」

俺は水系の魔法を中心に習得している。

理由は、グリーンが雷系と火魔法を。ムーンさんが火魔法を得意としていた為。

水魔法の攻撃は新鮮で面白い。


「ライトさん、そっちに行ったキラービー、HPあと少しだからトドメを刺して!」

ウインドさんの声を受け、キラービーに水魔法をぶつける。

上級職となった二人は、経験値が多く入るラストアタックを俺達、通常職の3人に譲ってくれている。


「ふぅ、ちょっと休憩しようか。」

俺の提案を受けたメンバーは草原に腰を下ろした。


「マジックポイントの上限が低いから苦労するわぁ。」

「回復薬、使いまくっちゃって良いわよ。」

俺が嘆くとグリーンがアイテムを使うようにアドバイスを送ってくれた。

マジックポイント回復の薬はギルド所有のアイテムなので、どうしても遠慮しがちになってしまう。


「そうっすね、マジックポイントが必要なのはライトさんだけっすからね、遠慮なくいっちゃって。」

「私も、マジックポイント要らなくなったから、ライトさん好きなだけどうぞー。」

前衛コンビは言うが、スキル発動にもマジックポイントは必要となるので、俺だけが独占する訳にはいかないのが実情。


「あぁ、ありがとう。」

その事を触れずに、俺に”回復薬を使いまくって良い。”と言ってくれるこのメンバーが本当に好きだ。


「お、”幻の兔”が今回のイベントも独走状態だな。」

「探索系は得意ですもんね、あのギルド。」

口には出していなかったが、ギルドマスターのウインドさんはイベントの動向が気になっていたのだろう。

一時、筆頭ギルドの”幻の兔”に所属していたグリーンが答えた。


「上級職用の武具もイベント報酬にあるのかな?」

ムーンさんが疑問を伝える。


「今まで通ってた武器屋にも、上級職用の武器が並ぶようになったから、そっちにも登場すると思う。」

ウインドさんの返事からすると、上級職になれば武器の種類が増えるらしい。

通常職のプレイヤーと、上級職のプレイヤーとで色々と見える物が違うようだ。


「にしても、運営はどうして上級職の存在を隠しているのかな?」

グリーンがそう言うのは当然だ。

上級職の存在が広まれば、それだけ頑張るプレイヤーも増えるだろう。


「うーん…まだ早いのかもしれないね。」

ウインドさんが答えた。

予想だろうけど、俺もそんな気がしていた。

一気に解放してしまうと、プレイヤー間の差が開いてしまう。

そうなると、初心者は参入しにくい。

このゲーム”サウザントフェアリー”は、今、続々と新規プレイヤーが増えている状態だ。

まずは、多くの人に遊んで欲しい段階なのだろう。


「さて、そろそろ行きましょうかっす!」

ムーンさんが立ち上がって、メンバーを鼓舞した。

「”っす!”はボクの台詞っす!」

自分の口癖を真似られたブロッサムさんが怒り口調で言うが、笑い声に包まれた。


「よし!行こうっす!」

俺もわざと”っす”を付け加えた。


「もー、ライトさんまで、真似しないで欲しいっす!」

笑いながら進むと、すぐにモンスターが現れた。


「ここ、エンカウント率、高いねぇ~。」

「ほんと、助かるわぁ~。」

そう言いながらグリーンとムーンさんが攻撃を与える。


「トルネードロッド!」

自身の体を軸として、広範囲攻撃を繰り出す棒術士のスキルをグリーンが放つ。


「ダブルボム!」

両手にはめたグローブから爆発系の格闘家スキルをムーンさんが放つ。


出現したCランクモンスターは、あっさりと崩れ落ちた。


「余裕だねぇ~。もう少し強い場所に移動しようか。」

新たな通常職となったある程度、レベルも上がった事だし、もう少し強いモンスターが出る場所でも問題ないだろうと俺は考えた。


「そうだね…火山はまだ早いし…砂漠にでも行こうか。」

「うっす!砂漠、ばっち来いっす!」

ウインドさんの提案にブロッサムさんが答えた。


狂戦士となったブロッサムさんの武器はクローだ。

今は”アイアンクロー”という5本の爪を持つ武器を使っている。

名前的に、下位の武器なのだろうが、十分に強い威力を持っている。


侍となったウインドさんの武器は、勿論、刀だ。

こちらも下位だろうが、上位が存在しているのか分からない。

まだ、この世界に登場していない可能性も大いにありえる。


ちなみに俺は上位の杖を持っている。

結構、マネー(この世界の通貨)を溜めていたので購入した。

上級職になった際、使い物にならない可能性があったが、足を引っ張る訳には行かないので、思い切った。

まぁ、使えなくなった時は売ってしまうかもしれないが。


「バトルスコーピオン、来たぞ!」

砂漠エリアと移動していた俺達の前に、早速モンスターが出現した。

イベントが行われている為、砂漠に来ているギルドが少ないのだろう。


「アイスディスク!」

接近してくるモンスターに向かい、俺は広範囲に水魔法を放った。


ズドドドーン!


砂煙が舞い上がるが、バトルスコーピオンへのダメージは少ないようだった。

このモンスターは水魔法に弱いが、広範囲での魔法となると威力が下がるので仕方がない。


「トルネードロッド!」

「ダブルボム!」

次にグリーンとムーンさんがスキルを放つ。

も…モンスターはそのまま動き続けた。


逆にバトルスコーピオンの尾がムーンさんへと向かう。


「危ない!」

叫ぶ声とザンッと砂がきしむ音が同時にするとウインドさんが前へと出る。


「新陰流!」

侍スキルによって、毒針がついたモンスターの尾が空中へと舞った。

ムーンさんに毒針が突き刺さる寸前だった為か、毒針からは毒であろう液体がこぼれている。

見事に尾を切り離されたバトルスコーピオンは怒りと苦しみを合わせたような声を放つ。


「グリーンさん、ムーンさん、攻撃を!」

ウインドさんの声に促された二人は、再びスキルを放ちモンスターを倒した。


「やったっすね!」

「スコーピオン系は、結構固いから気を付けないとだね。」


「うん、ウインドさん、ありがとう。」

ムーンさんはウインドさんを真っすぐに見ながらお礼を伝えていた。

~~~~~~~


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