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【完結】風と月の永遠~サウザントフェアリー  作者: あんそに


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再出発〜翠

◇登場人物◇


ギルド”永遠の風”メンバー

一条風斗~ウインド ギルドマスター。男子高校生

三好月代~ムーン  女子高校生

佐竹咲華~ブロッサム 女子中学生

六角右京~ライト  社会人(営業職)

細川翠 ~グリーン 社会人(事務職)


ギルド”幻の兔”メンバー

尼子夕凪~イブニング ギルドマスター。女子高校生

津軽真琴~トゥルース 宰相。女子高校生

「さーて、行きましょう!」

私はみんなの先頭に立って、歩き始めた。


「にしても凄いわね、二人とも…もうLV50を達成しちゃうなんて。」


「結構、頑張りましたからねぇ。」

「うっす!夏休み、万々歳っす!」

私の問い掛けにウインドさんと、ブロッサムさんがガッツポーズを取りながら答えた。

夏休みという最強の学生の武器をこの二人は駆使して、狩人LV50、剣士LV50をそれぞれ達成していた。


「えっと、教会はどこだったかな?」

ライトがキョロキョロとしながら辺りを見回している。


私達はウインドさんとブロッサムさんの上級職への転職の為に、妖精の里にある教会へと向かっていた。


「おかしいですね、確かこの辺りだったと思うのですが…」

ムーンさんが言うように、前回、来た時はこの辺りに教会へと続く道があった筈。


「前回と同じように、一旦、長老様に会う必要があるのかな?」

「うーん、そうかもしれないわね。」

ウインドさんが示した解決策に私は賛同した。


「よし、じゃぁ、まずは長老様に会いに行こう。」

「了解っす!」

ライトと、ブロッサムさんも同意したので、私達は元来た道に戻る為に方向を変えた。


と、その時…

「待って待って!」

画面上に居るサポートフェアリーが騒ぎ出した。


「そうだよー、キミたちはせっかちだなぁ。」

背後から聞こえた声に反応して振り返ると、そこには神官フェアリー"ユニティ"の姿があった。


「わぁ。」

驚いた声を出すムーンさんに対してユニティは怪訝な顔をしながら言う。

「何?幽霊でも見たような顔をして…失礼ねぇ。」


「すみません、てっきりユニティさんは教会に居るものかと思ってたので。」

ムーンさんの言葉に私もギルドのみんなも頷く。


「キミたちが来た事を感じたから、わざわざ出て来たの。さぁ褒めて。」

いや…褒めないわよ。

私の思いと同じくだったのか、みんなも静まり返った。


「もう…人族は、つまらないわねぇ〜。まぁいいわ、ついて来て。」

ユニティがそう言うと、不思議な事に木々が移動を始めて一本の道が出現した。


「凄い…」

思わず、声が漏れてしまったわ。

そこに出現した道は、確かに一ヶ月前に私たちが通った道だった。


「ちゃんとついてきてねー、道から外れたら里から追い出されるから。」

「そういえば前回来た時も、里の入り口に飛ばされたのだったわね。」

先頭を歩くユニティさんに続いて歩きながら、私はボソリと呟いた。


木の塊なのか教会なのかよく分からない建物に近づくと、入り口の役割であろう、数本の枝が動いてポカリと空洞が開く。


吸い込まれるような感覚に包まれる中、ユニティが先陣を切った。

「さぁ、キミたち…入って。」


前回、この教会に来た時は私たちは中に入る事を許されなかったけど、今回は、あっさりと中に入れて貰う事となる。


「おー、意外と広いんだね。」

隣に立つライトが言う通り、教会の中は意外と広かった。

外から見た教会の広さとはギャップがある…物理的におかしいとも思うけど、ここはゲーム内。

「なんか不思議な感じですね。」

ムーンさんも言うけど、ここは仮想世界だから現実世界の常識を当てはめる事は出来ない。


「ようこそ、ボクの教会に。二人が上級職に転職出来るね、さぁ、どうする?転職するかい?」

「はい、お願いします!」

ユニティの問い掛けにウィンドさんは躊躇(ちゅうちょ)する事なく答えた。


「そっちの子はどうする?」

「あの…どんな職業になるっすか?」

ブロッサムさんは、少し不安な様子でユニティに問い掛けた。


「うーん、男は度胸が大事よ。って女の子か?」

ん?女の子?ブロッサムさんの事?ユニティは何を言っているのかしら?


「あ、分かったっす!転職するっす!男は度胸っす!」

少し慌てたような様子でブロッサムさんが答えた。


「よしっ、じゃあ…いっちゃおう。」

特に何もなく、だだっ広い空間の教会。

一体、どうやって転職するのかしら?


と…思っていると、ユニティの体が光り始めた。

そして、ゆっくりと両手を前に出す。

すると、ウィンドさんとブロッサムさんの体も光を浴び始めた。

三人の体が光出すと、ユニティが何かを語り始めた。

「jabastsudones…」

呪文?なのかな?

その言葉を聞き取る事は出来ない。


「はい、完了!」

急に終わりを告げられ、ウィンドさんとブロッサムさんは驚いたような雰囲気。


「どう?何か変わった?」

問い掛けてみたけど、何も答えずに自分の体を見渡し続ける二人。


「分からないっす!」

先に口を開いたブロッサムさん。

「あ、ステータスが全体的に上がってる。」

ウィンドさんは、そう言うと言葉を続けた。

「ん?サムライ?」


「サムライ…って、侍?」

「日本の…サムライ?」

ムーンさん、ライトさんが質問をする。


「はーい、剣士と狩人を極めた上級職は(さむらい)でしたー。」

教会内にユニティの言葉が響き渡る。


「ブロッサムさんは?」

「あ…職業が狂戦士(バーサーカー)になってる。」

私が聞き、ブロッサムさんが進化した上級職の名を答えると、ユニティが叫ぶ。

「はーい、武闘家と剣士で、狂戦士(バーサーカー)に進化でーす。」


「お二人とも、おめでとうでしたー。」

ユニティ…何とも、あっさりとした祝福の言葉ね。


「で…ユニティさん、魔法使いは、どういった上級職になれるのかな?」

以前、聞いた時は教えてくれなかったけど…

「うーん…内緒っ。」

まだ教えてくれないのね。


「じゃぁ、残り3人も頑張っておいでー。」

笑顔で手を振るユニティ。


これは…。


目の前の空間が歪んだと思ったら、妖精の里の入り口へと飛ばされていた。

どうやら、ユニティは面倒な質問が来ると追い返すらしい。


「サムライLV1だけど、結構ステータスが高いや。」

「本当だ、ステータス良いっす。」

上級職へと進化した二人が伝える。


「じゃあ、サポート役として大丈夫だね。オレたちも転職しようか。」

ライトさんの提案にムーンさんと私は同意した。


「でも…何に転職しようかしら?ユニティ、何も教えてくれないから分からないわ。」

私がそう言うと、ライトはすでに決めていたようで答えた。

「俺は魔法使いになるよ。ムーンさんとグリーンが魔法使いじゃなくなってしまうからね。」


「なるほど、やっぱりギルドに一人は魔法使いが欲しいですものね。」

「となると…魔法使いと剣士の上級職が、いずれ生まれる訳ね。」

私は、ムーンさんと顔を合わせた。


「私…格闘家をしてみようかな。」

「えーーーー!?」

ムーンさんの突然の格闘家宣言に,私を含めた他のギルドメンバーは驚いた。

いやいや…今までとのギャップが激しすぎるわ。


あ、でも…萌えるかも…


「え?ダメ…ですか?」

ムーンさんが困惑したように言う。

「全然、大丈夫よ!良いわね、ムーンさんの格闘家。」

なんか面白い事になりそうね。と、私は内心、思いながら伝えた。


他の3人は動きが止まっている。

隣に座るライトを見ると、ポカンっと口を開けたままだった。

おそらく、ウィンドさんとブロッサムさんも同じような状態ね。


「じゃぁ、私は棒使いになるわ。」

静かになっているところで、私は宣言した。


「ほぉ、棒術師か…良いな。」

ライトはそう言うと、PC前でも親指を立ててウィンクをしてくる。

うん、ウィンクは…ちょっと気持ち悪いわ。


「棒術師は、このギルドには居なかったな。グリーンさん、頼んだ。」

ウィンドさんが、そう伝えた所で陣形を考える。


[前衛]

狂戦士ーブロッサム

格闘家ームーン

[中盤]

棒術師ーグリーン

侍ーウインド

[後衛]

魔法使いーライト


うん、なかなか良い布陣だわ。

中盤の二人は、前衛と交代する事も出来る。


「じゃぁ、早速、転職して草原に行きましょう!」

「おー!」


新たな職業へと転職した私達は、とても充実した気持ちで再出発する事になった。

~~~~~~~


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