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【完結】風と月の永遠~サウザントフェアリー  作者: あんそに


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思い~風斗

◇登場人物◇


ギルド”永遠の風”メンバー

一条風斗~ウインド ギルドマスター。男子高校生

三好月代~ムーン  女子高校生

佐竹咲華~ブロッサム 女子中学生

六角右京~ライト  社会人(営業職)


ギルド”幻の兔”メンバー

尼子夕凪~イブニング ギルドマスター。女子高校生

津軽真琴~トゥルース 宰相。女子高校生

細川翠 ~グリーン  風の将軍。社会人(事務職)

何故だ…何故、尼子(あまこ)は俺なんかを温泉に誘ってきたんだ?

普通、女子が男子を温泉旅行になんて誘わないだろ?


この前のプールといい…一体、尼子が何を考えているのか、さっぱり分からない。


もしかして俺の事が好き…とか?


とりあえず、三好(みよし)はそんな訳ないよな…いつも感じの悪い態度だし。

誘ってくるのはいつも尼子だ…もしかして尼子が俺の事を思っている?


いやいや…尼子は学年を代表するような美人だぞ。

対して俺は学年を代表するような陰キャだ。


「うーん。」


さっきの出来事、尼子夕凪(あまこゆうな)の家への突然の訪問を思い出して頭が混乱する。

小遣いが少ないとか適当な事を言って何とか断ったが…尼子と一緒に温泉になんて行った事がバレたら、同じクラスの尼子親衛隊に命を狙われかねない。


あぁ…親衛隊達の顔を思い出しただけで背筋が凍りつく。


にしても最近の尼子の言動は摩訶不思議だ。

こんなに変わった子だったかな?

小学生の頃、一緒に遊んでいた頃は気がつかなかっただけ?

おとなしかった尼子を、三好と二人で連れ回していた記憶しか無い。

走るのが早かった三好を必死に追いかけていたな…尼子は。


もし…"尼子が俺の事が好き"だったらどうする?

そんな訳は無いと思いながらも、妄想が頭をよぎった。


俺は…尼子の事をどう思っている?

アイツは…単なる幼馴染。それ以上の感情を抱く事なんてあり得るのか?

目を閉じて尼子の顔を思い浮かべる。

確かに尼子は可愛く皆から慕われているマドンナ的存在だ…ただ、ちょっと意味不明な事をよく言う。


意味不明な事を言うといえば…オンラインゲームで俺のギルドに所属するムーンさん。

あ、でも…最近はまともになってきた。話も通じると言うか…

ネットに慣れたからか…上級魔法も使えるようになったし、もう初心者とは言えないな。


あれ?何で頭の中がムーンさんになっているんだ?


そうだな…尼子と三好には出会い系サイトで知り合った子なんてヤメとけと言われるが、俺はやっぱりムーンさんの事が気になる。

いや、そもそもゲームであって出会い系じゃないんだが。

まぁ、オンラインゲームで知り合った顔も見た事がない女の子を好きになったなんて言っても、あの二人からすれば同じ事か。


あぁ、会ってみたいな…ムーンさん。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


おっと…疲れて寝てしまっていた。何と言うか…精神的な疲れだな、これは。

そろそろ"尼子夕凪恐怖症"になってしまいそうだ。


さて…ログインしよう。

俺はいつものようにPCを立ち上げ、オンラインゲーム"サウザントフェアリー"にログインした。


「おっ、グリーンさん!お久しぶりです!」

俺のギルド『永遠の風』から脱退しているグリーンさんが居た。

先日、恋人であるライトさんと一緒に彼女が移籍したギルド『幻の兔』に乗り込んだ。

話し合いの結果、どうなったか気になっていたけど…この様子だと、うまく仲直り出来たようだ。

「ウインドさんには、迷惑、掛けちゃったわね。今度、埋め合わせさせて貰うわ。」


「いえ、良いですよ…そんなの。気にしないでください。」

グリーンさんは、まだ『幻の兔』のメンバーだ…ステータス画面を見たら分かる。

俺達のギルドに遊びに来てくれた事は嬉しかったけど、それ以上に俺はライトさんとグリーンさんが、二人並んで立っている姿を見れた事が嬉しかった。


「ウインドさん!グリーンさん、今のイベントが終わったら戻って来てくれるって!」

妙にテンションの高いムーンさんは、そう伝えるとクルクルと回り始めた。

よっぽど嬉しいんだろう。

「そうなんですね、グリーンさん。ありがとうございます!」


「今日は、それを言いに来たの。あっちのギルドで仕事があるから失礼するわね。何かあったらライトに言ってちょうだい。」

今までライトさんの事は敬称を付けていたのに急に呼び捨てになった。

が、それもまた何だか嬉しく感じ、思わずPCの前でニヤけてしまう。


「あ、はい…将軍様、ご苦労様です!」

俺は敬礼コマンドを入力して、グリーンさんに挨拶をする。

すると、ムーンさんとライトさんも俺の真似をした。


「グリーン将軍、お疲れ様でした!」

「将軍様、お疲れ様でした!」


「ちょっと…三人とも、敬礼なんてヤメてよ。もう、行くわね!」

怒り口調でも、ちょっと笑いながら言うと、グリーンさんはフッと姿を消した。


「ライトさん、グリーンさんを連れ戻してくれてありがとうございます!」

「いやいや、お礼を言うのはオレの方だ…ウインドさん、背中を押してくれてありがとう。」


「お二人の仲が戻って良かったです。」

「あぁ、危うく大切な人を失うところだった…本当にありがとう。」


「大切な人って…きゃー。」

俺とライトさんの会話を聞いていたムーンさんが嬉しそうに言う。


「あの…ライトさんとグリーンさんって、やっぱり付き合っているんですか?」

テンションが高いまま、続けて質問をするムーンさん。


「あぁ、実は恋人同士なんだ。同棲している。」

「きゃーーー、同棲ですか!?」

さらにテンションが高くなるムーンさん…ちょっと別人キャラになりかけているな。


「ははは、ムーンさん、今日はテンションが高いね。」

「そりゃ、そうですよ…同棲だなんて…きゃー。」

うん、ムーンさん…確実に、おかしくなってるな。


「よし、じゃあ…イベントを楽しもうか。」

「おぅ、モンスター狩って行こう!」

俺の言葉にライトさんが呼応した。

少し前から始まった今回のイベント。

ただ単に倒したモンスターの数とそのランクによって点数化される内容だ。

人数が少ない俺のギルド"永遠の風"は不利で35位と低迷中。

言い訳をするならば、やはりグリーンさんが抜けた事による精神的な落ち込みだろう。

昨日までは、全くヤル気が起きなかった。


「そういえばブロッサムさんが、まだ来てないですね。」

さっきまでハイテンションだったムーンさんも落ち着いてきたようだ。

「ブロッサムさんもグリーンさんが抜けて、メンタル落ちちゃっているからね。」

「そうですね、まぁ…そのうち現れるっしょ。」

俺とライトさんは頷き合う。


が…その日はブロッサムさんが姿を現す事は無かった。

~~~~~~~


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