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【完結】風と月の永遠~サウザントフェアリー  作者: あんそに


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巨大プール〜風斗

◇登場人物◇


ギルド”永遠の風”メンバー


一条風斗~ウインド ギルドマスター。男子高校生

三好月代~ムーン  女子高校生

佐竹咲華~ブロッサム 女子中学生

六角右京~ライト  社会人(営業職)


ギルド”幻の兔”メンバー

尼子夕凪~イブニング ギルドマスター。女子高校生

津軽真琴~トゥルース 宰相。女子高校生

細川翠 ~グリーン  風の将軍。社会人(事務職)

「あら、風斗(ふうと)ってば、おしりフェチだったんだ。」

え?…尼子(あまこ)、お前は一体何を言っているんだ?

「ち、違うって。」

さっきから胸を触っただの、おしり見てただの…疲れる。

プールって、こんなに疲れる場所だったか?


小学生だった頃…3人でプールに行った事があったな。

あの時は、こんな立派なプールじゃなくて市民プールだった。

うっすらと過去の記憶力が甦る。

『おーい、つきよー。ゆうなー。早く来いよー。』

『待ってよー。』

そうだった…俺は三好の事も尼子の事も、昔は下の名前で呼んでいたんだ。

三好(みよし)はタンクトップに短パンという姿。尼子は花柄のワンピース姿をよく着ていた事を思い出す。

うん、俺は三好の事は男友達のように見ていたな。

逆に尼子は守るべき女の子といった感じ…今も変わらないかもしれないが。

変わったのは…もしかして俺の方か…?


「この前、言ってた出会い系サイトの子とはどうなったの?」

三好の言葉により、過去から現在へと引き戻された。


あぁそうか…以前、恋愛相談をしてしまったのが間違いだったな。


出会い系サイトで会った子じゃないと否定するも、三好の耳にはまったく入っていない様子だ。

思い込んだら、何と言っても考えを変えない三好…昔からコイツは人の話を聞かないタイプだった。


もう…頭が痛い。


「風斗の運命の人はもっと近くに居るのよ。」

三好からの恋愛話に対して適当に返事をする中…いきなり、そう伝えてきたのは尼子だ。


『近くに運命の人が居る??』

もしかしてムーンさんが、近くに住んでいるって事?

いや…尼子はムーンさんの事を知っている筈が無いしな。


あー、そう言えば昨日の夜、テレビで占いか何かしてたな…尼子は、その影響を受けているのか?

隣に立つ三好がポカンとした顔をしている。

おそらく俺の顔も、この三好と同じように間の抜けた顔になってしまっている事だろう。


「尼子…お前、占い師なのか?」

唖然としながらも言葉を口にした俺に対して、尼子は笑いながら言った。

「まだ気づかないの?私と月代よ。」


尼子と三好が俺の運命の人?どういう意味だ?

まさか二人と恋愛関係になるって事じゃないだろうし…未来を切り開くキーパーソン的な人物?


「ちょっと…夕凪、おかしな事、言わないで。」

さっきから三好の口調はキレ気味に聞こえる。


「悪いが、俺は占いとか信じないんだ。」

これ以上、訳の分からない話をされたら頭がパンクしそうだったので、俺は強めの口調で尼子に伝えた。


「そんな…占いなんかじゃないのに…ひどい。」

「え?ちょっ…」

どうして泣くんだ?占いを信じないとダメなのか?そういえば女子は占いが好きだと聞いた事がある。

突然、涙目になる尼子に対して、女子に免疫が無い俺はあきらかに動揺した。


「あのぉ~、すみません。。。」

透き通るような声を聞いて振り返ると、同い年くらいの女性の姿があった。

「前…詰めてくださいよ。」

その女性の横に立つ中学生くらいの女の子がぶっきらぼうに言う。

「あ、ごめんなさい。」

三好は慌てたように伝えると、空白が出来た列の隙間を俺達3人は埋めた。


「まったく…イチャイチャしすぎだろ。」

「こら、咲華さきか!そんな事、言わないの。」

後ろに並んでいた二人組…俺達がイチャイチャしているように見えたのか?


「お二人は…姉妹なのですか?」

「あ、はい…姉妹ですよ。3人はお友達ですか?」

品の良い女性は三好の問い掛けに対して、丁寧に答えた。

色白で黒髪ロングヘアのお姉さんは典型的な和風美人といった感じで笑顔が眩しい。

が…妹の方はムスっとした感じで、対照的な印象を受けた。


「はい、高校の同級生です。隣の県から来ました。」

「そうなのですね、私達は家族旅行で京都から来ています。」

三好の返答に応える色白美人の女性…なるほど京都っぽい感じがするな。

特に京都に知り合いがいるわけでもなく、まったくの想像だが京美人という言葉が当てはまる女性だ。


「ちょっと…風斗、鼻の下が伸びてるわよ。」

「お、おい…そんな事ないだろ。」

冷たい目線を送りながら言う尼子に対して、俺は全力で否定した。


「お姉ちゃん…この男は危険人物よ。デンジャラスだわ。」

さらに冷たい目線を送ったのは京美人に咲華と呼ばれた妹だった。


「もう、咲華。ヤメなさい…ごめんなさいね。」

ちょっと困ったような笑顔を浮かべながら妹を叱る女性…きつく叱る訳でも諭すように妹に伝えている。

その台詞からは教養が垣間見れた。


対して怒られている妹の方は、大きなあくびをしながらつぶやく。

「一体、いつになったらウォータースライダー出来るのかな?」


「平日なのに凄い人よね、頑張って並びましょ。そういえば咲華ちゃんの水着、可愛いわね。」

並ぶ事に飽きてしまっている妹さんに向かって言う三好。気を遣う事が出来るのだな、と俺は普段見ない三好の姿に感心した。


「え?あたしの水着?あー、気を遣ってくれているのですね、ども。」

目を逸らしながら応える妹さん…なんだろ?この子は他人に対して距離を取っているように見えた。

この咲華という子は…もしかして俺と同類か?


「咲華の水着は私が選んだんです、褒めていただき、ありがとうございます。」

ほんと、妹の方とはまったく正反対の反応を示すお姉さんだな。笑顔が素敵すぎる。


長い列を終え、やっとの事でウォータースライダーの出発地点へとたどり着いた。

が…おいおい、なんて高さだ…こんな所から滑り降りるのか??


「風斗、お先にどうぞ。」

三好が俺に先を譲った…いや、お前が先に行け。けっしてビビっている訳じゃないが、レディファーストというヤツだ。

が、ここで”先にと”伝えたらビビっていると思われかねない。

それは何としても避けなければ…あ、そうだ。


「咲華ちゃん…先に滑っていいよ。」

俺は後ろに並んでいた京都から来た姉妹に先を譲った。うん、これは紳士的な振舞だな。


「あー、ビビっているのね。じゃぁ…行くっす。」

冷たい視線を送りながら言う妹…

「お言葉に甘えさせていただきますね。」

笑顔を俺に向けて前へと進むお姉さん。

あぁ、美人のお姉さんに、俺がビビっていると思われてしまったじゃないか…妹めぇ。


颯爽と滑っていく二人を見送る俺に対して、三好が言葉の追撃を放った。

「風斗はビビっているようだから、先に行くわね。夕凪、行きましょ。」

咲華って子が言った為に、俺はすっかりビビリキャラになってしまっている。


「ふふふ、風斗ったら、大丈夫?」

尼子の笑い方は優しかったが…


「いや、俺が先に行く。」

あー、マジで怖いわぁ…内心はそう思いながらも、まったく平気な顔を装い俺はウォータースライダーの入り口へと向かった。。


「風斗、頑張ってねー。」

尼子の声に背中に押され、俺はウォータースライダーを滑り降りた。


ヤバ…速っ。


一瞬で終わったが、とてつもなく長い時間にも感じた。

「ふぅ…」

ちょっと目まいを感じながら後ろを振り返ると、尼子と三好が次々にウォータースライダーから出て来た。


「あー、面白かったー。」

「ねー、もう一回行きたいけど、列が長いからなー。」

楽しそうに言い合う三好と尼子。俺は…もう勘弁して欲しい。


「また並ぶのは大変だな、楽しいのは一瞬だけだし。」

「そうね、ちょっと大変ね、次はどうしよっか?」

俺の意見に賛同する三好は尼子に問いかけた。


「次はねぇ…ソフトクリームが食べたいわ。」

尼子は、プールサイドに立つ売店を指さして言った。

「いいねー、食べよう。」

この意見には俺も賛成だ。


そういえば、京都から来たという姉妹は、いつの間にか姿を消していた。

なんか印象的な二人だったな…

~~~~~~~


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