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【完結】風と月の永遠~サウザントフェアリー  作者: あんそに


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反省会〜夕凪

◇登場人物◇


ギルド”永遠の風”メンバー


一条風斗~ウインド ギルドマスター。男子高校生

三好月代~ムーン  女子高校生

佐竹咲華~ブロッサム 女子中学生

右京~ライト 社会人(営業職)

翠~グリーン 社会人(事務職)


ギルド”幻の兔”メンバー


尼子夕凪~イブニング ギルドマスター。女子高校生

津軽真琴~トゥルース 宰相。女子高校生

「やっと期末試験か終わったわねー。そうだ!気晴らしに今度、3人で何処かに遊びに行きましょうよ。」

グッと背筋を伸ばしながら私は隣を歩く月代(つきよ)に提案した。

「え?3人?…私と夕凪(ゆうな)と…あと誰よ?」


まったく…相変わらず月代は、すっとボケた事を言うわね。


「月代と私と風斗(ふうと)の3人に決まっているじゃないの。」

「えー!?なんで風斗も誘うのよ。」


「毎週、勉強を見てくれていたのよ。何のお礼もしない気?」

「う…まぁ、確かに…」


簡単に素直になるところが本当、可愛いわね〜月代ちゃん。


「そうだ!もうすぐプールが始まるわ、どうプール?」

「えー!?なんで風斗に水着姿を披露しなくちゃならないのよ。」


「ふふふ…悩殺しちゃいなさいよ。」

「夕凪はともかく、私の体で悩殺なんて出来る訳無いじゃないの…と言うか、風斗を悩殺してどうすんのよ。」


一体、どんな想像をしているのかしら?顔を真っ赤にさせて…あーダメ、可愛いすぎるわ。私が月代ちゃんの水着姿を見たいのが一番の目的よ。そしてハグしたいわぁ。


「あ、でも…風斗の事だから断ってくるんじゃない?」

確かに…その危険性は高いわね…何か策を講じないと。


「うーん、何とかするわ。私から誘うわね。」

自信満々の顔で言う…まぁ、すでに何個か策を思いついたわ。


「む、無理に誘わなくても良いからね、私と夕凪の二人で行ってもいいんだから。」

確かに…月代ちゃんと二人きりもドキドキね…良い発想だわ。だけど二人だけだたと私の将来設計が狂うのよ。なんたって私には風斗と月代と3人で暮らすという夢があるんだから。


「3人でプールに行った事もあるじゃない。何か問題でもあるの?」

「それって小学生の時じゃないの…今はもう私達、高校生なのよ。」

高校生になったからこそ一緒に行く意義があるんじゃないの…まぁ良いわ、月代ちゃんよりも風斗の説得ね。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


日曜日…期末試験の反省会として月代の家に集まった。

「で…結果はどうだった?」


「うーん。」

私の問い掛けに月代が唸った。


「まぁ、三好なりに頑張った結果だから仕方ない。」

風斗は月代の返事を聞く前に励ました。

あれ?優しい言葉を伝えられるじゃない…まだ結果を聞いてないけど。


「何よ…まるでダメだったような言い方じゃないの。」

「まさか…良かったのか?」


月代が自信あり気な顔をしながら言うと、風斗が驚いた顔をする…

ちなみに私も驚いている。


「じゃじゃーん。」

月代ちゃんが答案用紙を机の上に広げた。


赤文字で添削された答案用紙…それぞれ右上には点数が書かれている。


「う…」

風斗から何とも言えない声が漏れた。


「月代ちゃん…一個、赤点があるわよ…」


「そうなの!今回は赤点が一つだけなのよ!」

嬉しそうに言う月代ちゃん…


「三好…お前、中間の時、何個 赤点だったんだ?」

「ほぼ…全部、赤点だったわ。それが、期末は一個だけ!二人ともありがとうね。」

風斗の質問に対し、本当に嬉しそうに返す月代ちゃん…確かに赤点は一つだけだったけど、他の科目もほとんどがギリギリの点数だわ。


嬉しそうな顔をする月代ちゃんと対照的に風斗と私の顔は引きつっていた。


「あー、ごめん…赤点は数学だったな。」

重点的に数学を教えていた風斗は申し訳なさそうに伝えた。

「うん…実は試験前日に、つい遊んじゃって。」

自分の頭をゲンコツで叩く月代ちゃん…あぁ可愛いわ。


「おい…お前な…」

「おかげで補習になっちゃったわ.でも夏休みが全部潰れちゃうかと心配してたから、私…嬉しいの。」

風斗は頭を抱えているのに対し、月代は満面の微笑みで答えた。


「あ、そうだ…風斗、一緒にプールに行くわよ。」

私がそう言うと風斗は、ポカンとした顔になった。


「ん?誰が誰と一緒にプールに行くんだ?」

面白い顔をするわね…芸人になれるわよ…その顔。


「風斗が、私と月代ちゃんと一緒にプールに行くのよ。」

「…いや、オレはプールは行かない主義だから。」


「何を言ってるの風斗?小学生の頃、よく3人で一緒に行ってたじゃない。」

「高校生になってから、自分の中に変化が起きたんだ。」


「心の成長は大切よ…でもね風斗、それが正しい事だとは限らないわ。」

「いや…一般的に高校生の男女でプールに行くというのは友達関係だからだと思うんだ。」


「あら…もしかして風斗は私と月代ちゃんとは友達じゃないって言うの?ひどいわ…」

私は少し涙ぐんでハンカチに目を当てた。


シクシクシク…


「いや…そういうんじゃ無くって…ほら、学校の友達とかに会っちゃったら勘違いされるかもだろ?」


動揺しながら言う風斗…やはりチョロいわね。女の涙にまったく免疫が無いわ。


「まぁ、無理にとは言わないわ。夕凪、二人で行きましょ。」

ちょっと、いい感じなのに何て事を言い出すのよ…月代。


「私…昔のように、また3人で一緒にプールに行きたかったのに…」

再度、涙目となりハンカチを取り出した。


「ちょっ…夕凪。風斗が良いなら…まぁ仕方ないわ。」

月代ちゃんも…チョロいわね。でも、二人のそういう所が私は好きなの。


「あ、そうだ。オレのクラスの尼子夕凪親衛隊…もし、アイツらにプールで会っちゃったらオレの命が危ないんだ。」

うん、そう来る事も予想していたわ。


「それは面倒ね。だったら少し遠出しましょうよ。隣の県にある遊園地併設の巨大プール、あそこに行きましょ!」

私は両手をあわせて、笑みを浮かべた。

「あ、あのプールね!私も行ってみたいわ!」

大人気のプールの提案に月代ちゃんも乗り気になった様子。


「あーニュースで見た事ある…あの人が多い所かぁ。」

逆に風斗は面倒そうな顔になった。本当、引き篭もり精神が強いわね。

仕方ないわね…強行手段に出る事にするわ。


「私…風斗と一緒に行きたいの。もし、行かないっていうなら、私の親衛隊とやらに言っちゃうわよ。」

「え?何を言うつもりなんだ?」

あきらかに動揺を始める風斗。


「一言、伝えるだけよ。"私、一条風斗の事が好きなの。"って。」

「ちょっ…それは…」

風斗の額に汗が浮かぶ。


そして…机に突っ伏すと、風斗は答えた。

「分かった…オレが悪かった…プールに行く。」


何が悪かったのかと思いはしたけど作戦は成功ね。

月代ちゃんとハイタッチをして喜びを表す私。


ハイタッチを交わしながら、月代ちゃんは"へっ?"って感じになっている。

何だろ?こっちも面白い顔をしているわ。


「じゃぁ…夏休み始まったすぐの平日に行きましょ。土日は混むから。」

「はーい。」

私が日程の提案をすると月代ちゃんは可愛く返事をし、風斗は無言のまま右手を上げた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


帰宅後、オンラインゲーム"サウザントフェアリー"にログインする。

今回のイベント"迷子になった妹フェアリーを探せ"でも私が運営するギルド"幻の兎"は、毎日、一番乗りで捜索対象を確保していた。

いえ…違うわ…最初の日だけは小規模ギルド"永遠の風"に先を越されたのだったわ。

だけど…そんな惨めな日を思って不安に怯えるのも今日まで。


「お連れしました、イブニング様。」

「よくやったわ、トゥルース。」


私達のギルドのホームに招かれたのは一人のプレイヤー。

優秀な宰相であるトゥルースは、私が依頼したプレイヤーを引き抜いてきた。


そのプレイヤーはゆっくりと私の前まで歩み寄ると、片膝をついて言葉を発した。

「お目通りありがとうございますイブニングさん…グリーンと申します。得意魔法は雷系です。ギルド"幻の兎"の為に全力を尽くします。」

~~~~~~~


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