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いつもの話

作者: 翠泉


 ティッシュを切らしたからさ

 家に来るついでに買ってきてよ

 料理をする気力が湧かないからさ

 今日くらいはどっかに行こうよ


 たまには顔を出してよね

 そうじゃないとあなたのことを忘れそうだから

 あの指輪ならお金がないから売っちゃったよ

 あなたが無理して買ってくれたのにね


 まだまだ外は寒いみたいだからさ

 私の見送りなんていらないよね

 さっきコンビニでレモンサワーを買ったからさ

 いつものように灰皿がわりとして使ってもいいよ


 深刻そうな顔して呟くあなたの理想も

 なんとかできるなら私も行動できるけど

 そう言い切れるほどできた人間じゃないんだよ

 だけど思ってはいるんだ


 誰かに言えるようなドラマティックな話なんてないよ

 あなたが言うようなありふれた話なんかもないよ

 だから適当に面白そうな詩を作るよ

 今日もあなたに届くようにと


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