『財宝は白霧の中に』5
5
七体目の天使、羊毛の枕で眠る天使が表すのが羊――フランセーズの言葉で『mouton』だろうというのがバンビの推測だった。宝探しの悪魔、アスモデウスのスペルが『Asmodeus』。今、出揃っている頭文字が、次にあげるものだ。
天体儀……Armillary sphere(AとS)
羊……Mouton(М)
ガチョウ……Oie(O)
ドラゴン……Dragon(D)
エウクレイデス……Eukelides(E)
槍……Speer(S)
「残るは、Uか」
「ウリエルのU、ではないよね。きっと」
ギルマンじいさんの家を出て、おれ達はすぐ近くの海が見える公園に来ていた。
ヴィクトルはいない。車のキーを探しにいった。
第一の手がかりがアスモデウスの事を指しているのはわかった。残るUの文字を示す天使が見つかれば、それが宝へつながるはずだ。
「それに、第二の手がかり」
おれはヴィクトルから預かった古い紙を読み返す。
〈嵐の晩を待て。月のない夜に出航せよ〉
アスモデウスの名を言い当てた時、ギルマンじいさんが一つヒントをくれた。
「かつてこの街には、存在しない路があった」
「存在しない路?」
「比喩だよ。普段は見えないが、あるタイミングになると現れる。それが――」
「嵐の晩?」
じいさんは頷き、バカルディを一杯やった。おれは付け加えた。
「そして月のない夜だ」
「わしにはそれらの意味はわからん。さっきも言ったが、代わりに解いてやる事もせん。ただ、手がかりは過去にある。過去を紐解けば、答えはきっと見えてくるだろう」
「過去ね」
いやな響きだ。おれは出来るだけ、昔の事は忘れて生きていきたい。
「探偵」
家を出る直前、ギルマンじいさんはおれに言った。
「過去を恐れるな。過去には全てがある。手がかりも、自由も、そして未来もだ」
「何であんたにそんな事を――」
ついムっとしておれはそう言いかけたが、その前にじいさんにショットグラスを差し出された。
「気つけだ。飲んでおけ」
「悪いが、仕事中は飲まない主義でね」
「酒じゃない」
グラスの中身を嗅ぐと、確かにアルコールの匂いはしない。おれはショットグラスを受け取り、一気に中身を飲み干した。確かに酒ではないが、きつい味がした。
「何だこれは……」
「薬だよ」
じいさんはにっと笑った。
「これで過去と向き合える」
「タルボ、これからどうする?」
「過去を調べに行く。この街の過去をな」
「わたしは何をすればいい?」
バンビはやる気だった。まあ、今さらだが。
「図書館へ行ってくれ」
「図書館?」
「そうだ。調べてほしい事がある」
おれはバンビに頼み事を告げた。
「悪いが報酬は後払いだ」
「オーケー。わたし向きの調べ物だしね」
「二時間後に〈スリーピング・エンジェル〉の前で落ち合おう。頼んだぞ。それから、ベン」
『何だい、タルボ』
ベンジャミンがローラーを転がしながらやってきた。石炭を継ぎ足していたが、そろそろ限界だ。
「燃料を入れる。じっとしていてくれ」
『また石炭かい? 燃費が悪すぎて、そろそろ倒れそうだ』
「安心しろ。いつものだから」
そう言って、おれはベルトにつけた石炭袋から、〈永遠燃石〉を取り出す。
『……人が悪いな。持っていたのかい?』
「使うのはぎりぎりまで待っていたかった。何があるかわからないからな」
『さっきの海賊のコスプレをした男の事を言っているの?』
「それもあるが、もう一つな。あらゆる事態に備えておいてくれ。あらゆる事態に、だ」
『……わかった』
おれは永遠燃石をベンジャミンの中に入れ、それから言った。
「待たせて悪かったな」
『全くだ。次は備えがある事を言っておいてほしいね』
ベンジャミンは、そう言いながらモノアイを点滅させ、
『でも、ありがとう』
おれはベンジャミンの頭部をぽんと叩き、立ち上がった。
「ヴィクトルはどこだ? まだ車のキーを探しているのか?」
『さて。あっちへ行ったきり見ていないけど』
ふむ。
水道局へ向かったバンビを見送り、おれはヴィクトルを探した。さっきみたいなスキンヘッズに襲われているとは考え辛い。万が一、そうだとしてもヴィクトルの腕なら一人で切り抜けそうなものだが、さて、どこに行ったのか。
「ベン、ここで少し待っていてくれ」
おれはベンを残し、少しその辺を歩いてみた。
心配するほどの事はなかった。三十メートルと離れていない辺りで公衆電話を使っているヴィクトルの姿が見えた。
「では、予定通りに。よろしく」
かろうじて、ヴィクトルがそう言ったのが聞こえた。
「よう。車の鍵は見つかったか?」
「ええ。ポケットの中にずっとあったようで」
そう言って、ヴィクトルはキーホルダーのついたレンタカーの鍵をくるりと回した。
「そりゃいい。だが、あんたは依頼人だ。あんまりふらっと消えられても困るぜ」
「軍曹殿は私にずっと張り付くつもりですか。いやいや、これでは何を依頼したのかわからなくなりますな」
冗談なのか、挑発なのかわかりづらい事を笑いながらヴィクトルは言う。
「さっきのスキンヘッズだの、海賊野郎だのを見ただろ? ウリエルはあんな奴らが出歩く街さ。万に一つも危険な目にあってもらっちゃ困る。依頼人を守るのもおれの仕事だからな」
「心配し過ぎだ。一応、現役の軍人ですよ、私は」
「わかっているさ」
おれは煙草を取り出して、相手にも一本勧めた。ヴィクトルがおれのプエブロの箱から煙草を抜き取る。火を着けてやってから、おれは自分の煙草を銜えた。
ヴィクトルはすぐ横のウィンドーの中に並ぶ、女の子を模した人形を苦々しげに見ていた。
「何だ?」
「いや、失敬。人形は苦手でね。どうも人間じゃない物が人間らしくしているのは不気味でしょうがない」
強く煙草を吸う様子から見ても、それが偽りない本音であろう事は見て取れる。
「何で軍に入ったんだ?」
「ええ? 何です、急に」
プエブロの煙を吐き出しながら、ヴィクトルが笑う。
「何、一応依頼人の事情くらいは確認しとかないとな。遠い街の、あるかどうかも定かじゃないお宝に、どうしてそこまで興味を持ったのか、とか……」
「あなたも変わったタイミングで話を切り出しますねえ」
目を細め、空を見上げながら、ヴィクトルはおれの顔を見ずに話し始めた。
「大した話じゃないですよ。私の両親は、二人ともサーカス団の団員でね。父はピエロ、母はアクロバットの担当でした。ま、サーカス団なんてどこも経営は苦しいですからね。うちも裕福とは決して言えなかった。それで、少しでも自活出来るように、軍隊に入る事を選んだんです。何せ、やりたい事がほかに思いつかなかったし、私にはピエロの才能がありませんでしたから」
「軍のほうはどうだった? ま、やめたおれに偉そうな事は言えないんだがな」
「ご覧通り、中尉になれましたよ。客の目を意識する商売じゃないですからね。やりやすいです」
ヴィクトルは短くなった煙草を自分の携帯灰皿に押しつけた。
「今回の宝探しもお金ですよ。ロマンも何もない、つまらない理由です」
――私の人生にエンジェルはいなかった。
ヴィクトルもまた、自らの人生が決して満足と言えるような内容ではなかったのだろう。
「軍曹殿こそ、どうだったんです?」
「どうって?」
「その右腕の由来ですよ。つけてもらったんでしょう? 軍人時代に」
ふん。踏み込んだ事を聞いてきやがる。いや、お互い様か。
「期待に沿えなくて悪いがね。おれもこの腕をつけた時の事はほとんど覚えちゃいないんだ」
「記憶喪失、ですか?」
「いや、どうも施術をした奴の性根が悪かったみたいでね。元の腕を任務で吹っ飛ばしたのは覚えているんだが、それ以上思い出そうとすると、頭の中がはっきりしなくなるんだ」
「記憶喪失ではなく、記憶の混濁ですか」
「そんなところかね。ま、あんまり思い出したいものでもないしな。気にしてないさ」
煙草を消す。さて、話も早々にそろそろ動かなきゃならない。
「――あなたは逃げられそうですか、軍曹殿。ご自分の過去から」
声音も変わらず、ヴィクトルはそんな事を言う。
だからおれも、努めて平常心で答える。
「おれが見ようとしなければ過去のほうから逃げていく。そういうものじゃないのか?」
「それは正しい事ですか。過去に背を向けて生きていく、というのは?」
「正しいかだって? この世には善きも悪しきも存在するんだぜ。そう簡単に決められるかよ」
ヴィクトルはそこで皮肉気に笑った。
「ふふふ、軍曹殿。あなたは少し私に似ているようだ。私もね、結局のところ人生は今しかないと思っている。過去に囚われるなんて、時間の無駄ですよ」
「……かもしれんな」
そう言いながらも、おれは胸中で整理出来ない感情が渦巻くのを感じていた。
「だが、いずれ決着の時は来る。それが人生だ」
ヴィクトルは肩をすくめるだけだった。
「ところで、新聞記者さんとドロイド君はどこです?」
「バンビには頼み事をした。ベンはあっちだ。実は、これから少し移動しなきゃならない。一緒に来てもらえるか」
「どこへ行くんです?」
「水道局だ」
「水道局?」
不思議そうな顔をしているヴィクトルに、おれは言った。
「おれが思うに、この街の過去はそこで判明する」
二時間後――
おれ達はオクトギンター地区のある場所へ集まっていた。時刻はすでに夕刻だ。空が赤く焼けている。
「第二の手がかりに記された謎が解けた」
言って、おれは路地裏に向かって進み始める。
「〈嵐の晩を待て。月のない夜に出航せよ〉。これは間違いなく宝の在処を示す手がかりだが、同時に今のウリエルシティには当てはまらない。何せこいつは、ピニャ・コラーダが生きていた時代の街に合わせて書かれた手がかりだからな」
そう言いながら、おれは雑草の生えた路地裏を進む。
昼間、スキンヘッズどもに絡まれた路地裏だ。レンガの壁には苔が生え、観光地らしからぬじとっととした空気が流れている。
「ふむ。で、その話とここと一体何の関係が?」
「ギルマンじいさんの話にあった、存在しない路さ。実際にはあるが、普段は目にする事がない。ただし、条件を満たせば現れる。その条件っていうのが――」
「嵐の晩」
おれの言葉をバンビが引き継いだ。
「ここにはかつて水路があったの。嵐の晩になると水が溢れてしまうからウリエルシティが造られた頃に埋められた。この辺りの雑草や苔は、その名残なの」
「なるほど、暗渠ですか。しかし、埋められているのなら、もはや宝に辿り着くのは不可能ではありませんか?」
「いや、水道局の知り合いに確認したところによれば、この水路はまだ生きている。行き方があるそうだ」
そうこう言っているうちに、目的の場所が見えてきた。今は人が立ち入る事のまずない、古びた水道局員用の下水道への入り口。おれは、局の奴から借りた門の鍵をポケットから取り出す。
「ねえ、本当に大丈夫なの?」
「心配すんな。この鍵を貸してくれた奴には大きな貸しがあってな。明日の朝までに戻すなら問題はねえ」
ランタンに火をつけ、暗闇が広がる地下下水道への階段をおれ達は降り始めた。ベンジャミンはバンビに抱えてもらい、その足元はベンのモノアイがランタン代わりになって照らしている。
僅かな水音が聞こえてくる。やはり、今もまだこの水路は生きている。
「明かりを消せ」
水音がだいぶ近付いてきた頃合いで、おれは全員に言った。
「何でよ。見えなくなっちゃうじゃん」
「〈月のない夜に出航せよ〉だ」
言って、おれは自分のランタンの火を消す。ヴィクトルの奴がそれに倣い、最後の渋々といった様子で、バンビの奴がベンジャミンに明かりを消させた。
周囲は闇に包まれた。
「ほら、何も見えないじゃん!」
「静かにしてろ。今にわかる」
全員が無言を保ち、息遣いさえ感じさせないほど静けさを取り戻した時だった。
すぐ間近を流れる小さな川で、青い光が一点灯る。「え」とバンビが小さく言ったが、すぐに口を閉ざす。
光が一つ灯ってから数秒後、さらにもう一つの光が灯った。もう一つ。さらにもう一つ。やがて光は無数に増えていき、小川全体が、青い光に染まっていった。
「これは……」
さすがのヴィクトルも驚いたようだった。
「これが月のない晩に出航しなければならない理由だ。夜光虫さ。彼らが宝までの道を照らしてくれる。しばらくは、この流れに沿って進めばいいはずだ」
「なるほど。仮に局員がここへ入ってきたとしても、手元に明かりがある限り夜光虫たちは光らない。だから、この水路はそこまで特別な物とは思わなかった、というわけですか。しかし、軍曹殿。大事な物が抜けていませんか?」
おれはヴィクトルを振り返った。夜光虫の放つ光は強く、相手の顔さえ確認出来るほどだ。
「何が言いたいかはわかるぜ。八体目の天使だろ」
「ええ。そもそも第一の手がかりの前に、第二の手がかりが解けてしまうというのは、おかしくありませんか?」
「書かれた順番自体がミスリードだった可能性がある」
「しかし……」
「進めばわかるぜ。答えはな」
青く光る隠された水路の終わりは広い空間になっていて、そこでは三つ目の謎が待ち受けていた。
「何だ、これは……」
まずおれ達の目に入ったのは山のような丸い石が載った巨大な天秤だった。
その天秤は、水路の水が流れ込む水門の前に立ちふさがっていて、門は牢のような鉄格子で固く閉ざされている。水路自体は門の下をくぐって続いているが、あの狭さを人間一人が通るのは無理だろう。ぎりぎりベンジャミンなら通れるかもしれないが、破損する恐れもあるのにそんな無茶はさせられない。
天秤をよく見る。両皿に乗った丸い石の数は、僅差で右皿のほうが多いらしく、わずかに右側が沈んでいる。
おれは天井を見た。右側の水路を見た。何かほかに怪しいものがないかを探した。
左手側に目を向けると、壁際に天秤に乗っているのと同じような丸い石が多く転がっている。地面に打ち込まれた古びた杭には、ぼろぼろになったロープが張られていて、どことなく畑を思わせる外観だった。
〈じゃがいも畑から一つ盗めば二つの平和。犠牲をもって真の平和をもたらせ〉
「じゃがいも畑ね。言い得て妙だな」
「しかし、最後の謎にしてはやる事は明快ですね」
ヴィクトルが自信ありげに言った。
「ようはあの天秤を釣り合わせろという事でしょう?」
「丸い石を移動させろって事だろうな。だが……」
おれは手がかりの後半が気がかりだった。犠牲をもって真の平和をもたらせ。
「バンビ、ベン。ちょっと離れてろ。ヴィクトル、悪いが二人を見ていてくれ。まずはおれが一つ盗む」
ヴィクトルは頷き、バンビ達とともに後ろへ下がる。おれはじゃがいも畑から、試しに石を一つ手に取り、左側の皿に置く。重みで少し皿が揺れるも、釣り合いが取れて収まっていく。
ごおおお、という音が後方からした。おれ達が入ってきた通路へ続く半円状の穴。その穴に、まるでシャッターのように石の壁が下りてきて、あっという間に退路を塞いでしまう。
「うそ……」
バンビが呆然とした調子で呟く。
「じゃがいも畑から一つ盗めば二つの平和……」
おれは天秤を見る。なるほど、二つの皿の重さは釣り合っている……平和の状態と言っていいのかもしれない。だが、じゃがいも畑からは一つ石が盗まれたがために、平和は失われてしまった。
「重さによって作動する仕掛けか」
「ええ。じゃがいも畑の床も秤のようになっているんでしょう」
おれとヴィクトルは同じ結論だった。
「なら、真の平和というのは、天秤と畑が同じ重さになった時の事を指す、と?」
「ああ。そうだろうな」
ひい、とバンビが引きつった声を上げる。
「何だよ。変な声出して」
「水だよ、水! 溜まってきてる!」
「何だと?」
見ると、いつの間にか水が流れていたはずの水路に石の壁が下ろされていて、流れを塞いでいる。当然。水は未だに流れ込んできているから、行き場を失った水の流れは、おれ達のいるこの空間の中に留まり、少しずつその量を増してきている。
「なるほど。仕掛けを解かなければいずれは溺死させる仕組みと……」
「何で急にこんな陰湿な罠になるの!?」
「海賊の残した仕掛けだぜ。むしろ、もっと早くこうなっていてもおかしくなかったんだ」
水の勢いが徐々に増している。どうやら、この仕掛けが作動すると、どこか別の水路から水が流れ込む仕組みなのだろう。
「どうします?」
「平和をもたらすしかないだろ」
おれは手がかりを頭の中で読み返す。犠牲をもって真の平和をもたらせ。つまりは何かを石の代わりに置け、という事だ。あの丸い石と同じくらいの重さの物。
「やってみるか」
右肩のツマミを右へ倒す。モードマッスル。この鋼の拳なら、地面か壁をぶん殴って削り取る事が出来るだろう。適当に同じくらいの破片を置けば凌げるはずだ。
「うおりゃっ!」
鈍い反動。地面は割れるどころか罅も入らない。いや、手応えがおかしい。自然物を殴った感触じゃない。
「中に鉄板でも仕込んでやがんのか」
水は勢いを増している。目に見える速度で、水路から水が溢れているのがわかる。
「重さを同じにすればいいんでしょ? この本なんかどうかな?」
言いながらバンビはじゃがいも畑に、例の悪魔事典を置いた。
――ガコン。
「……何か嫌な音」
次の瞬間、畑の上方の岩肌が左右に割れ、水がもの凄い勢いで噴出する。まさに即席の滝だ。
「やりやがったな、この小娘!」
「何よ! だいたい同じくらいの重さだと思ったのよ!」
「もっと慎重に動きやがれ!」
おれは急いでじゃがいも畑から事典と取り上げる。だが、新たに現れた滝の勢いが止まる様子はない。
「作動した仕掛けは止められないのか」
「ど、どうしよう?」
「落ち着け。石の重さを正確に量る事が出来れば、この仕掛けを解除出来るはずだ」
「タルボ、そんな事出来るの!?」
「数学は本当に嫌いだった!」
「駄目じゃないですか……」
『あのー皆さん』
ベンジャミンが何故だか醒めたトーンで言った。
『石全部どければいいんじゃない?』
おれはしばらくベンの言った言葉の意味を考えた。バンビは「あー……」なんて言ってやがる。ヴィクトルの奴は鞄から煙草の巻紙を取り出した。
滝の勢いが増している。
おれは天秤に乗っている石の量と、じゃがいも畑に残された石の量を確認した。腰が痛くなるだけじゃ済まなさそうだ。
犠牲をもって真の平和をもたらせ。
「……皆手伝えよ?」