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悪徳な朝食
紅茶で体が温まったところで、メイドが選んでくれたドレスに着替えて朝食の部屋へ向かったわ
ダイニングについたら、父様と母様はまだみたい
まぁ、娘として親より早めに来るのは最低限の敬意よね
テーブルに添えられた花に所々手を入れていると
ほどなくして2人がダイニングにきたわ
軽く朝の挨拶をしてからそれぞれの席について
朝食を取りながら今日の予定を執事から聞くの
それが日課
朝食は、バターがふんだんに使われた香ばしいパンがいくつかと暖かいポタージュ、それとみずみずしいフルーツ
以前は何品も大きなテーブルに所狭し豪華な食事が出ていたけれど
朝からこんなに食べさせて、太らせる気かしら、それともシェフが朝の食事も手は抜かないと腕を自慢したいのかしら?
でもおあいにく様、私は少食なの
良家の娘が食べ物を粗末にするなんて名誉に関わるのよ
だからシェフにわがままを言って私の食べられる量だけにしてもらったわ
そしたら父様母様も私に合わせてくださったの
シェフも自分の腕前を見せつけることができなくて、それは悔しがっていることでしょうね!