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アストロ帝国  作者: ゆかり
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07 ダンジョンボス


 1階層目はゴブリンしかいなかった。2階層目はスケルトン、3階層目はオーク、4階層目はオーガ、5階層目はリッチがいた。新規のダンジョンであるので、個体数が少なくドロップアイテムはそんなに取れなかった。


 ふとポケットから、懐中時計を取出し、

「あら、もうこんな時間だわ」

 『絶対結界』を周囲に張り夕食をとる事にした。


「今晩はシャケの切り身と卵スープ、生野菜にパンね」


 サラは満腹になり寝袋を収納指輪から出し、寝る事にした。


「おやすみ~」


 翌朝、起きると、『絶対結界』に向けて魔法が放たれてた。音は『絶対結界』に阻まれて聞こえて来ないのだが、半日経ったのでリッチが出現したようだ。5体いる。


 ダンジョンの階層にいる魔物は、3時間経つと新たに魔物は出現されると、本に書いてあった事を思い出す。リッチを無視して朝食をとる。


「いただきま~す」


 この、オムライスうまっ!

 あの食堂で、又、オムライスを頼もう。


 私が立ち上がると、リッチがビクッとしている。

「しょうがないわね、『聖魔法』、ターンアンデッド」


 リッチは徐々に砂になり、いなくなった。

 本来、初級魔法のターンアンデッドくらいではリッチは倒す事が出来ないのだが、大聖女のターンアンデッドは訳が違うのだ。


「さてと、ダンジョンボスか」


 一応、

『身体強化』

『絶対結界』


 大扉の前に行き、大扉を押して徐々に開いて行く。岩肌の奥の方に4足歩行の魔物がいた。

 キメラだ。


「これはこれはキメラさん。こんにちわ」


 言葉が通じない。歳をとった魔物は人間の言葉を覚えると言うが、若いキメラなのだろう、。

 キメラは猛然を走って来て、爪で攻撃して来た。爪は『絶対結界』に阻まれ、弾き飛ばされた。爪が割れたようで、痛がっている。かわいい。


「では、『光魔法』、ヘブンズレイ」


 キメラの頭が吹き飛び、横倒れでゆっくりと倒れて行く。

 収納指輪にキメラのドロップアイテムが入って行くのを見ていると、

「パチパチパチ」

 何者かが突如現れ。拍手をしていた。


 その存在は前世の記憶で知っている。ダンジョンマスターだ。

「あなたはダンジョンマスターですね」


「私は、バンパイアのミリタと申します。果敢な戦いぶりで驚愕しております」


 胸に手を当て、お辞儀をしている。

 私はバンパイアは苦手なのだ。理由はその素早さにある。そして、バンパイアの魔核に的確に攻撃、破壊しないと倒せないのだ。早くて攻撃が当たらない……。

 だが……秘策はある。


「ダンジョン核を出して、去って下さい」

「そうはいきません。そちらこそ出て行かないのなら攻撃しますよ」

「攻撃してきても無駄です」

「自信過剰が命取りになりますよ」


 バンパイアはマントから針らしき物を飛ばして来たが、『絶対結界』に弾き飛ばされた。


「おやまあ、『絶対結界』ですか? なるほど、聖女か何かですか?」


「では、こちらからもお返しに、『光魔法』、ヘブンズレイ」

 掌から、バンパイアに一直線の光線が放たれたが、バンパイアは左側にすでに移動していた。後ろの岩に穴が空いている。


「そのような遅い攻撃では、私は倒せませんよ。ですが、あなたは『絶対結界』、私は早さで決着が付きそうにもありませんね」


「そうでもないです。この狭い部屋があなたの命を奪います。『最上級光魔法』、ゲートオール!!!」

 巨大な扉が突然現れ、徐々に開いて行き、光線が部屋中に広がっていった。バンパイアは何が出て来るのか身構えていたが、部屋一杯の光線で逃げ場もなくバンパイアを照らした。


 バンパイアは跡形もなく、消滅していった……悲鳴を上げる時間さえ与えられず……。


 ダンジョン核の方は探したが、見つけられなかった。ダンジョン核のあると思われる部屋にも入ったが無く、バンパイア自身が持っていたと分かった。


「さてと、帝都に戻り、寝てからアルバイトをしましょうか」


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