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完結までの話数を決めました。

サブタイトルがそれを物語っています

 

 中学生の頃の私がいた。


「人がいるよ?」

「ここのこと何か知ってるのかな」

「大輝ちょっと聞いてこいよ」

「いやお前らも来いよ」


 中学生の私(琴葉)、結花、智也、大輝、涼介。


「あのー、誰ですか?」


 中学生の頃の私よ、もっとマシな質問の仕方はなかったのか。

 あれ?もしかして本名名乗っちゃ駄目なやつだよねこれ。

 偽名偽名……。


「えーっと……私の名前は琴音(ことね)。心霊同好会でここに来ただけの高校生です」


 それっぽい設定で通す。名前は思いつかなかった。安直過ぎたか?

 実際高校に心霊同好会なんてないし。


「心霊同好会って事はやっぱりここって心霊スポットだったり?」

「そんなとこだね」

「肝試しにぴったりだぜ」

「え……幽霊とか怖いよやっぱり帰ろうよ」


 私が過去にタイムスリップしたと仮定してこの現状だとすると本来の歴史…私の過ごした過去とは既に違うルートを辿っているということになる。

 本来なら心霊同好会の琴音なんて存在しないしね。

 …………あれ?


 もう既に歴史が書き換わっているとしたらもっと根本的に解決できるのでは?


「そうだね。見たところ中学生みたいだけど危険かもしれないから帰った方がいいよ」


 根本的な解決法。そもそもこの建物の中に過去の私…面倒だからもう琴葉でいいや…琴葉や涼介たちを入れなければあんなこと起きないのでは?という解決策。


「ねえ、怖いよ。言われたとおり帰ろうよ」


 琴葉頑張れ!そのままその主張を押し切るんだ!


「帰るのには賛成だけど……もう戻る道ないわよ?」

「あれ?ホントだ」


 あー畜生。忘れてた。

 前も確か通ってきた道がなくなってて帰れなかったんだった。


「どうしよう…」

「こんなんじゃ懐中電灯持ってても危険よ」

「スマホも圏外だ……助け呼べない」

「……っ!そうだ!琴音さんはどっちから来たんですか?」

「…………」

「琴音さん?」

「……え?あ、あぁ……」


 智也に呼ばれてたのに気づかなかった。

 そうだ今の私は琴音なんだった……。


「同じ方向ね。印しつけといたんだけど……印ごとなくなってるわ」

「そんな……」


 これじゃあまた選択肢が1つしかなくなるじゃないか。


「雲行きが怪しいな……降ってきそう」

「琴音さん危険は承知ですけど雨宿りくらいなら大丈夫じゃないですか?」


 涼介の提案を頭の中で繰り返す。

 傘は持ってるけど1人分だけ……病院に入ったら出られなくなる可能性が高い。

 そうなれば惨劇が始まる。

 んー…………。


 ポツリと

 鼻先に落ちてきた雫に思考をストップされた。


「降ってきたぁ⁉」

「早く中へ!」


 前来たときは雨なんて降る前に入ったのに……

 いや前と比べるのは間違ってるのかも。

 何がとは具体的に言えないけども何かが違う。

 こう……なんというか違和感がある。

 私達の意思に反してこの病院に無理やり入らせようとしている。

 いや、入らないといけない様に行動を制限され思考を誘導されてる?


「開かないよ」

「どいて」


 閉まっている扉に群がる大輝たちを押しのけ金剛棒でガラスを突く。

 何度も何度も打ち付けてヒビを入れる。強化ガラスだからか?

 声が聞こえる前に開けなきゃ!


 マタキタノ?

 コッチニオイデ……


「ふわっ⁉」


 勢いよく突こうとしたら棒が触れる寸前にあの不気味な声が聞こえ、ガラスが砕け散る。

 勢いのままガラス片の散らばる床に倒れ……込まなかった。


「あ、ありがとう」

「いえ、お構いなく」


 大輝、智也、涼介の3人が私を支えてくれたため倒れることはなかった。


「ねえ、今声がしなかった?」

「琴葉何言ってんの?」


 やはり琴葉にしか聞こえてないのか。

 同じ声。しかし言っている内容が少し違う。

 マタキタノ……また来たの?

 私のこと?


「早く入ろう」

「ビショビショだ……」


 雨が強く全身濡れてしまっている。

 防水のリュックサックからタオルを取り出す。


「これで水分を拭き取るといいわ。余分に持ってきたから」

「ありがとうございます」


 さてここからが正念場だ。



 虎に続く

登場人物


琴葉(高校生)

→琴音

とっさに考えた偽名。

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