友達との登校
駄文ですが良かったら感想お待ちしてます。
「ふぁ〜·····もう朝か」
俺は久々に気持ちのいいスッキリとした目覚めを迎えることが出来た。 昨日は小雪と友達になれたからだと思う。複雑な想いは色々あるけれど、嬉しいことには変わりない。
だけど嬉しいだけに、俺の学校での立場上迷惑をかけないか心配なところがある。 俺は学年のほぼ全員から嫌悪の対象とされている。······多分。少なからずとも関わりを持ちたいと思うものはいないと思う。
だから、クラスにはあまり来ないように言っておこう。前の騒動もあるし、何より俺が迷惑をかけたくない。また友達を失いたくないから。
俺は心の中で決意をして、学校の支度を始めた。
「············おはよ、駿」
駅まで着くと小雪がいつの間にか横に居て、朝の挨拶をしてきた。少しびっくりしたけど、わざわざ俺を待ってくれていたようだ。こういう久々の友達みたいなやり取り凄く嬉しい。頬が少しニヤけそうだ。
「おはよう。小雪、待っていてくれたのか?」
「············そう。 早く行こ」
何を思ったのか小雪は俺の腕を強く抱き寄せた。 俺の腕にふにゅんっとした感触が伝わる。 あぁ······慎ましやかだが、それでいて柔らかな感触······やっぱり貧乳が正義だよなぁ!? ······とトリップしてしまったがこれはおかしいよな?
「な、なぁ小雪。腕を離してくれないか?」
「············いや」
小雪は小さく首を横に振る。 可愛い。 ······ハッ、まさか小雪は魅了の能力でも持っているのか!? まあそんなことは置いといて視線が気になる。
「ほら周りの視線とかさ?気になるじゃん」
「············私は気にならない。 見せつける」
「でもほら、俺たち恋人じゃないし? おかしいだろ?」
「············私は恋人でもいい」
······凄く嬉しい告白なんだけど、俺には受け入れられない。俺なんかではダメだから。 言葉には出せない。だから前に使った嘘を使う。
「ほら、彼女いるって言ったじゃん?」
「············忘れてた。 どこにいるの?」
痛い痛い痛い痛い!? 腕がァ!? 引きちぎられるぅ!? え? 何!? 怖い! 誰かァ! 誰かこの中に医者はいらっしゃいませんかァ!?
「めっちゃ痛いから離して!?」
「············どこにいるか言わないと話さない」
やばい······ なんだこの殺気に溢れた睨みは······ この子目で人を殺せる······ 英雄になれるよ······
「ごめんなさい! 嘘です! だから離して!」
「············ばか」
俺は痛みを訴える開放された腕を擦りながら、小雪のご機嫌をとることになった。後遅刻しかけた。