7/15
初夏
雙雙燕子知春盡
泛泛漁舟覺日斜
野客尚存初志否
水村四月路傍花
双双 燕子 春の尽くるを知り
泛泛 漁舟 日の斜めなるを覚ゆ
野客 尚 初志を存するや否や
水村 四月 路傍の花
ならび飛ぶ燕、春も終わったようだ
ただよう釣り船、日も傾いてきている
おれはまだ若い頃の初志を忘れずにいるだろうか
水辺の町の初夏に咲く、道ばたの花よ
前二句が対句になっている前対格の七言絶句です。
野客は野に住む人、在野の人、隠逸の人。ここでは作者自身。
四月は旧暦なので現在の五月くらいになります。