2.推しのおかげで(湊side)
「湊さん、今回なんですけど、ドラマに出てもらおうかと...。」
「分かりました。」
...俳優を始めて結構経つ。
僕には何度もツラい事があった。
けど...。
「はぁ...///やっぱり推しはかわいいね...!」
僕には推しがいる。
推しの名前は"柚屋雛"。
パズル日常ゲームのキャラで。見た目は黒髪黒目で意外と普通だが、小柄でかわいい。
「お前、やっぱその子好きだな。」
「莉央くん...。」
彼は星川莉央。
同じく俳優でこのゲームが好きだかr、仲良くしているんだ。
莉央の好きなキャラは長谷部結衣。
雛ちゃんの親友のキャラでだね。
「さて...俺メダル貯まったし、ガチャ引くかぁ...。」
このゲームには、パズルが少しでも楽になるようにガチャでキャラが手に入るんだ。
キャラには色々な姿があり、それによってスキルが異なるから、沢山課金して引いても損はない。
それに、キャラが手に入るとセリフやキャラストーリーが読めたりするから、お得と言っても過言ではないと僕は思うね。
それ以外にもイベントストーリーがあるから、このゲームは神作なんだ。
「ところで莉央くん、今回のイベント神すぎなかったかい?」
「だよな。親友組がここで来るとは思わなかったし...。」
「それより、ビジュが良すぎだと思わないかい?鬼の角で和風なの...本当に神じゃないか...///」
「それはそうなんよ。これのアクスタもう出たらしいぞ。買いに行くか?」
「当たり前だね。」
長引かないように台本、完璧に覚えないとだね...。
「っ...意識が...。」
「おいっ、湊!?」
意識が消え...。
「ん...ぁ...?」
「こ...い...。」
誰かいるのかい...?
「あ...れ...君は...。」
「はっ、初めまして...!柚屋雛です...!」
雛ちゃんっ...!?
「あぁ、僕は神谷湊だよ。」
「湊さんですね。初めまして...!」
推しが名前を呼んでくれて...。
いや、それより...知ってるとバレたら引かれるかもだし、知らないフリをしなければいけないね...。
「初めまして。それで、ここは何処か分かるかい?」
「私の部屋です...ここ。」
ひ、雛ちゃんの部屋で僕は寝てたって事かい...?
「不法侵入ですか...?」
「いや、僕もなんでここにいるか分からなくてね...。」
「な、なるほど...とりあえず詳細話してもらいたいので...少し待っててください!」
何処かに行ってしまったね...。
それより...生の雛ちゃん、かわいすぎやしないか...///
あんな子が存在してる事自体、あって良い事なのかい...?
はぁ...神様、ありがとうございます...!