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吸って、吐いて、

作者: 七宮


白で統一された部屋の床に

いつもなら無い

散らかったガラクタの輪郭が

カーテンの隙間から入る光に照らされ浮き彫りになる



真っ白な部屋を

真っ暗にして浅い眠りに落ちた

雀が鳴くよりも先に目が覚めて

外から聞こえる車の音が増えた事に気づく



決まった時間に

決まった電柱にいる

カラスがやってきて鳴き始める

また今日も

地上に降りてきて餌を探し出す



切り取られたように

時間に縛られないで息をしている

生きている事が呼吸をしている事なら

とても生きている

死ぬ事が考えられない事なら

とっくに死んでいる

生きながらにして生きていない

死にながらにして生きている


床に投げ捨てたガラクタに意味はない

壊れたのではなく壊した事に

心も傷まないほど


外の生活音が大きくなればなるほどに

心の中のモヤも大きくなっていく


カラスの方がきっと

今日を丁寧に生きている



どうしたら

もっと上手く呼吸ができるだろう

いつから呼吸が下手になったのかさえ

気づいていない中で

また綺麗な空気を吸って

体の力を抜いて

平和な1日を体感できるだろうか。

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