表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガラパゴスの燈台より  作者: Mei.(神楽鳴)
12/14

十二、

十二、

 灯りの付かない燈台を背に。私を栄養が感じられない土の上に置いた彼は、遠くでボンヤリとしたためられている水平線の夕陽を見つめた。黒いコートが吹く風で翻る。アサシンの瞳は私を忘れたように海兵隊の空に吸い込まれていた。

「もうすぐで、夜かな?」

 私が声を出すと、彼は驚いたようにこちらを見た。

「そうだな。どうせだから、この燈台で、一夜を過ごそう。そして、その後は…。」

 その続きを待った。

「そうだな。お前が元の所に帰るまでは、俺と一緒に旅をすればいいさ。俺は、この惑星を一周してしまったけれど、まだ寄り道は一度しかしてないからな。」

「帰らないよ。」

 私は呟いた。

「どうせ、帰るところもないし。あなたと離れようとは思わない。」

「そっか。」

 二人の間に沈黙が訪れた。

「はぁ。」

 彼は疲れたように私の隣に座って頬杖をつく。

「早く、星が出ればいい。そうすれば、この灼熱の地獄を見続けなくてすむ。」

 燃え盛る太陽がニッタリと、不格好な笑みをした。

「本当に。」

 私は同意して、彼の肩に頭を預けたのだった。


燈台がようやく出てきました。燈台っていう題名なのに、今まで影も形もなかったからな…。

黒猫さんと少女ちゃんのお話も、そろそろ終わっちゃうな…。

寂しいですが、月曜日に十三、を出して来週の金曜日に最終話を出す予定です。

最終話までお付き合いいただけると、とても嬉しいです!よろしくお願いしますm(_ _"m)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ