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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

見守るしか出来ないけれど(同棲百合。推しグループが解散して嘆く恋人を見守る)

作者: 飛鳥井作太


「寝てる」

「……」

 頬には、涙の痕。

 テーブルに並んでいるのは、推しグループの最新アルバムで、ラストアルバム。

 自動で曲を流し続けるコンポをひとまず止め、テーブルに突っ伏している彼女を何とか持ち上げ、すぐそばのベッドに転がした。

 それでも起きないのは、多分最近ほとんど眠れていないからだ。

「好きだからこそ、辛いね」

「……」

 いつもは、アルバムやシングルが出たら大喜びなのに。

 最後だってなると、やっぱり辛いよね。

 私は、彼女たちのことは「いい歌だな、仲良さそうだな、いいね」くらいの好きだけれど、この子は違う。

 ずっとずっと、デビュー当時から好きだったのだ。


『私の人生の柱で、支えなの!』


 好きなものを好きだと語る彼女が大好きだから。

「また落ち着いたときに、話してね」

 ゆっくりでいいから、無理しなくていいから。

 どうぞ彼女が、大好きな人たちの決定を、納得のいくように受け入れられますように。

「おやすみ」

 私は、彼女の額に口付けてから部屋を出た。

 夢の中では、ただただ楽しい気持ちでファン活をしていたらいいな、とそっと願った。


 END.



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