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無計画なオレ達は!! ~碌な眼に会わないじゃんかよ異世界ィ~  作者: ノーサリゲ
第三章-オレが何をしたって言うんだ異世界-
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12.作戦会議

「私のせいで……皆さん、ごめんなさい……」


 部屋に戻って皆がソファーに座ると、今まで黙っていたシアスタが突然謝ってきた。


「お前が謝る必要無いって」

「でも、私のせいで――」

「何だシアスタ、忘れたのか? オレ達がパーティを組むって言った時にお前を守るって約束だったろ?」

「でも、それは……」

「皆聞いてくれよ、シアスタってなぁ、パーティを組むときにさぁ!!」

「待ってください!!」

「待たんわ!!」


 シアスタに邪魔されながら<インフィニ・ティー>の結成秘話……というか、何でシアスタがオレ達のパーティに入りたがったのかを皆に教える。


「んふふ~二人とも優しいねぇ」

「シアスタ打算的ー」

「モゴ、モゴゴ、モゴ!!」


 オレの胸元ではシアスタがモゴモゴしている。

 邪魔してくるシアスタを封殺するために抱きかかえているから、何言ってるか分からない。


「っぷは!! 何で言うんですか!!」


 シアスタがオレの拘束を解いて、顔だけ出す。


「内緒にしてなんて言われてねーし」

「そうですけど……」

「それに、お前に限ったことじゃない。パーティならお互いのことを守るのは当然だろ?」

「そう、ですけど……」

「だったら皆で皆を守る。シアスタも皆を守る。もしオレに何かあったらシアスタが皆を守ってくれよ」

「イキョウさんに何かあったら……ですか?」

「そうそう。ソーエン、ラリルレ、ロロ、リリム、リリス、ソーキス。皆に何かあったら皆で助け合うんだ。シアスタも分かってるだろ? お前は一人じゃないって」

「…………はい、そう……です、ね」


 またシアスタが泣き始めちゃった。涙腺が分からんわ。


「ギョーぢゃん!!」


 なぜかラリルレも泣き始めた。涙腺が分からんわぁ。でも二人とも嬉し涙だからセーフ。


 ただ、このほんわか空気の中で唯一ソーエンだけがオレを睨んでくる。

 理由は分かってるよ、さっきの発言が原因だ。

 今居る国は何が起こるか分からない。だからオレはいいんだよ、もしものときは度外視だ。それに、オレにはお前が居るから大丈夫。お前が勝手に来るから大丈夫。


「おにーさん」「おなかすいた」


 双子はいつも通りのマイペースで、オレの元へ飛んできて指を吸い始める。

 でも、言動や行動はマイペースでも、こいつらはさりげなくシアスタの頭撫でていた。双子なりに気を使ったのかもしれない。


「……町が変わっても相変わらず賑やかだな」

「……そうだな」


 この様子を見て、今はそう言う雰囲気じゃないって事を悟ったソーエンは、何を言わずとも阿吽の呼吸でいつも通りに戻った。


「ねー。このまま賑やかが続けばらくらくー」


 唯一、本当にマイペースなソーキスは、オレの頭の上でこの光景を傍観している。


「泣くな、吸うな、傍観するな」

「おなかすいてるのに」「おにーさんひどい」

「訂正する。泣くな、傍観するな。吸ってていい」

「「はーい」」

「でさぁ……明日どうするよ」


 双子の補給はもう慣れたよ、このままでいいよ。


 そしてオレは、吸われながらも皆にどうすると聞いてみる。


 王様は明日の試合は負けてもいいといっていた。オレとしては四騎士に恨みは無いし、適当になあなあで終わらせるつもりだ。


「全力で行く。指輪はしたままだがな」

「やる気溢れてんね」

「当然だ。明日の試合で俺達の力を見せ付ければ、今日のようにシアスタ達が絡まれることはなくなるだろう」


 そっかぁ、そうだよな。ほんっと仲間の事になると一生懸命で甘い奴になるんだよなぁ、コイツ。


「なるほどぉ、ソーちゃん頭良い!! だったら私も頑張るよ!!」

「ラリルレがそう言うのならば我も力を貸そう」

「よし、ならオレ達四人で頑張るか」

「わたしたちも」「やる」

「ボクもやっちゃうよー」

「え? 七対四?」

「私も……やります」

「八対四になっちゃた……」


 ルール的にいいのかな? でも、王からは特に何にも言われて無いし……。


「ちょっと待ってろ。明日のことに付いて聞いてくる」


 オレは部屋を出て誰かに聞きに行く――――聞いてきた。


「お帰りなさいキョーちゃん。はやはやさんだったね」

「丁度すぐそこでキアルロッドに会えたの。そんで明日のルールなんだけど、四騎士はそれぞれ一人づつオレ達と戦うらしい。で、オレ達は何人でかかってきてもいいってさ。でも一人につき出場は一回だそうだ」


 今の説明に加えて、戦う場所は王城にある野外決闘場であること、勝敗はリングアウトか戦闘不能で決まることを伝える。


「一人一回か。ケチな奴等だ」

「そう言うなって。キアルロッド曰く、王様は勝ち負けってよりオレ達の戦いぶりに興味があるらしいぞ」

「何故だ」

「さぁ? 多分カフスの知り合いで冒険者やってるから戦いぶりに興味あんじゃないの?」

「そのような理由で俺達レベルのやつらを王国最強と戦わせるのか。酔狂な王だ」

「レベルといえば、皆さんは指輪をしたまま戦うんですか?」

「もちろん。こんなことで指輪外したらカフスに怒られちまう」

「えぇ……こんなことって……王国最強の騎士さん達と戦うんですよ……」

「大丈夫。明日はレベル百の方に付け替えるから」


 同行の指輪にはレベル五十用と百用がある。

 本当の力は証明できなくても、今出せる全力を明日は貴族達に見せ付けてやる。じゃないと戦う意味が無い。


「本当、イキョウさんたちって色々な魔道具を持ってますよね」

「余ってるやつ上げるか?」


 以前からシアスタ達には、身を守れるような魔道具、もといアイテムや装備を上げようとはしていた。でも。


「ダメです。私達は、初めての魔道具は自分達で手に入れるって決めてるんですから」


 いつもこの理由で断られる。


 シアスタ個人はマジックバッグを持ってるけど、そう言うことではなくて皆で力を合わせて魔道具を手に入れる事が目標になってるらしい。

 それが子供組パーティが掲げてる目標の一つらしいから、それを無視して無理やり渡すことなんてできない。


「分かってるよ。試しに言ってみただけだから」


 明日四騎士と戦うってのに、それでも受け取ろうとしないんだ。

 魔道具、もといゲームの頃のアイテムを上げるのは当分先のことになりそうだな。


「それじゃ、明日の作戦会議始めるぞー」

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