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僕と私とetc.  作者: 霧島シキ


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10

僕はエロの神だった。


「まじか!!!!!!!!!」もはや、唖然だ。何か嫌な予感はしていたけれど、してはいたけれども。

ここで、僕が今までに自分が神であることを知ってから、何の神だったらいいのか考えていたのかお教えしよう。


第一に、水。水の神!アメリカの映画で水をすごいアクロバティックに動かして、かっこよく敵を倒していたからだ。

ドヴァーって感じで。


第二は、雷。何かもう、ザ・神みたいな感じでかっこよかったからだ。これは早々と幻想となってしまったが・・・


第三は、風。空を飛んでみたかったからだ。必殺技の『かまいたち』まで考えていたのに・・・

全て単純な理由で考えていたものだった。

つくづく、自分の単純さにあきれはてる。あの親父が神ということを計算に入れてなかったことを。あの親父がまともな神であるはずが無かった。でもなんで・・・・なんで、よりにもよってエロの神なんだよ。他に沢山いろいろとあるじゃん。

座布団とか・・・座布団のほうがよっぽどましだよ。これから学園生活を送ることにおいて、一番キツイのきちゃったよ。エロの神なんて、これからなるかもしれない友達に、君、何の神?って、訊かれたときに答えづれーよ。

僕は、信じられず、Mr・アグレットの方を見ると、軽くうなずかれた。うそだ・・・誰か、うそだと言ってくれ。


「おい、美香、あんまりいじめるなよ。確かに、エロも含んでいるけども、正確に言うと、愛の神だよ」


Mr・アグレットは、学園長言った事に補足するように言った。


学園長は舌だして、テヘッとやっていた。

そんな仕草は誰も求めていない。


ありがとう、Mr・アグレット・・これで希望が持てる・・・そうだ、僕はみんな大好き愛の神だ。もう、Mr・バレンタインと呼ばれてもかまわないね。断じて、エロの神なんかじゃない。

だいたい、僕にエロの要素なんて微塵もない。女子小学生を見てもなんともおもわないし、女子幼稚園児を見たときも抱きしめたくなるだけだ。どこにでもいるような普通の男子高校生だ。


「それに、太一も最初に光伎君を見たとき思ったはずよ。何で羽が生えてないのかなって」

おいおい、親父には羽まで生えてたのかよ・・・・

いや、待てよ。唐突に頭の中にイメージが浮き上がる。 


あれは、親父と一緒にお風呂に入ったときのこと・・・

「お父さん、背中から生えているのは何?」

「これか、これは羽だよ」

「そうだね。羽だね。馬鹿なこと訊いちゃったよ!ハハ」

「まったく、光伎は、面白いな。ハッハハ」


生えてた!ばっちり生えてた!この前も、今も、なんで、親父があきらか変わっていたことを忘れていたんだろう。僕には、自分の父親が変わっていたことを気づいていっているのは、何かきっかけがあって、そのきっかけに刺激されて、段階的に思い出しているように感じられる。


「ふ~ん、その様子じゃ、忘れていたけどいわれて思いだしたといったところかしら?」


ハッとなったような僕の表情を見て、学園長はそう僕に問いかける。

その通りだ。僕は頷いた。


「あ、太一、そういえば、あんた、陽人が家を建てたときに、お祝いに行ってたわよね?」

「ああ、お土産に、羊羹と大きいヒラメの魚拓を持ってな」

「いいセンスしてるわね」

学園長は苦笑いを浮かべる。Mr・アグレットは、あきらかな皮肉にもかかわらず、そのことに気づかないのか、少し嬉しそうだ。

そうか、うちの玄関に飾ってあるヒラメの魚拓は、Mr・アグレットが持ってきたのか・・・小さい頃は恐かったな。


「で、そのとき、あんた、結界でも張ってきたの?」


「ああ、陽人に頼まれて、不認識的靴紐アンアウエーアシューレースを応用した、陽人の子どもが、自分の神力に目覚めない限り、陽人が神だということに気づかない、神に関することについては何も不思議に思わないで、すぐに忘れるという設定にした、とても強い結界を張ってきた。1週間やそこら、家を離れたくらいじゃ、対象者に効果が消えない特別なやつをな」


「やっぱりね、いくらなんでも父親が神なのに自分が何の神なのかも知らないっておかしいでしょ。それで、光伎君は、神について何も知らないっていう感じに・・・いや、正確には、知ってはいても忘れているって感じか」


「まあ、陽人としては、自分の子どもは、神と人間とのハーフってことで、神力が目覚めるのも遅くなるから、すぐには、神空学園に入れることはできないと考えての措置だろうね。神力が目覚めてないと神空学園に入学できないから。その神空学園に入学するまでの間は、自分の子どもは、人間界の学校に通うことになるから、その時に自分が神だって知っていて、子どもが間違ってそのことを口にでもしたら、子どもの学校生活に悪影響が出るって考えたんじゃないか?そんな事になる可能性があるなら、いっそ知らないというか忘れている状態にしたほうがいいと考えたんじゃないか。あくまで、忘れているという状態にする事で、神空学園に入ったときには思い出すようにしておいて、少しでも神についての情報を持った状態で学園生活に臨んで欲しいと思ったんじゃないか・・・まあ、これはあくまで私の推測だがね・・・」


「アイツは、何にも考えてないようでしっかり考えているところがあるから、きっとそういうことでしょ。それで、光伎君は自分が何の神なのかも知らなかったのね・・」


学園長は納得したようだ。スラスラとはしていたのが、気にはなるけれども。

本当にあの親父がそんな事を考えていたのだろうか、まあ、自分が神だと知っていたところでいいふらしはしなかったと思うが・・・・(だって、エロの神だもん、いやいや、愛の神、愛の神)


「そして、光伎君が神力に目覚めたことによって、その結界の効果もだんだんとなくなっていく。

何かのきっかけによって、そのことに関する神のことを思い出していくような設定にしておいたから、光伎君にはこれから、度々、記憶のフラッシュバックが起きると思う」


Mr・アグレットは僕にそう言った。

だから、昨日や今日、親父が神だって知ったときや親父の羽の話のときに記憶がフラッシュバックしてきたのか・・・・


「まあ、これから、神について知っていくしかないんだから、思い出していくのもいいじゃない。忘れているけど、神の事について、何も知らないよりましよ。その中に、今日からの学園生活に役立つ知識もあるかもしれないしね。さあ、急がないと、朝のHRが始まるわよ。担任は、外亜先生、体育関係の授業を担当しているわ。ちなみに独身。面白くて、頼りになる先生よ。あなたの行く2年C組は、なんていうか・・楽しいクラス・・・いや・・かなり個性的なクラスだけど、すぐに慣れるわよ。他に何か質問があったら、私でもMr・アグレットでも外亜先生にでもいいから遠慮なく訊きなさい」


学園長は、穏やかに言った。

会話はこれでおしまいということだろう。

僕は、Mr.アグレットと共に部屋を後にした。


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