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街に行くぞ!

(恋愛メインじゃ)ないです。

その戦闘の結果に天使ヴェノムは驚いていた。無論、万が一にもあの狼に勝つ可能性は考えていた。しかし、実際にその逆転劇を、万に一つの可能性を手繰り寄せるとは思ってはいなかった。

(驚きですね。やり方は無茶苦茶ですけどあの狼に勝つとは...此度の主は面白い...)

さて、とティーセットをポンと手を叩いただけで片付けボロボロになった幹人の元へと向かう。

既に幹人は芝生に仰向けに寝っ転がっていた。近く音が聞こえたのかッパと起き上がってヴェノムに話しかける。

「お、天使。あの狼野郎はヤバかったがなんとか勝手やったぜ!」

へへっと笑いながら逞しい上腕二頭筋をパシパシと叩く。

「もちろん拝見していましたよ。大変見事な戦いっぷりでした」

その言葉を聞き高らかに笑う幹人、小さい天使をがっちりと握りしめ、話を続ける。

「そうだろう、そうだろう!流石に俺も動物とはやりあった事はなかったが案外なんとかなるもんだな!」

「それは神の権能のおかげです。流石にあのあの手の狼はこの世界の住民でも魔法無しでは勝てませんから」

「神の権能か。まあそんなもんは今はどうでも良い」

そう、幹人が最も気になる事は自分が強くなっているか否か。

「俺は強くなったか?」

これに彼の願望が詰められている。

「ええ、強くなりました。それに善行も積みましたしね」

「へぇ、そいつは良かった。あんだけの化け物ぶっ倒しといて強くならなかったら結構ショックだ」

「所で主よ。これから先の事を説明しても良いですか?とても大切な事です」

そんな事も言っていたなと、頭をバサバサとかじる。

「そうだな、休めるような場所に行ってからゆっくり聴きてぇな。体もイテェ」

「ok!では街に行きましょうか」

「そいつは良い、名案だ。さっさと街に行くぞ!天使!」

叫びながら駆けはじめる幹人。道もわからず突っ走る彼を追いかける天使。

今、少年の物語が進みはじめた。


巨大な樹木の上にて


甘い果実は好きだ。それはもう毎日食べるくらいには。樹木に実った果実を手に取り軽くひねれば簡単にもぎ取れる。ここに来てから毎日森に来ては樹木の果実を食べる生活、自分のやってる事ながら少々飽きが生じて来た。果実は相変わらず美味しいが、そろそろ本命を狙いところだ。

まあ、先走っても致し方ないと自分の高鳴る気持ちを抑制する。今回のターゲットは極めて危険、慎重にいかなければならない。

そんな昼下がり、上空から人の呼び声が鳴り響く。疑問に思い葉をかき分け幹を伝い空を覗く。

(あれは、赤髪の男?)

真っ赤な髪がトレードマークの男が驚く事に天から降って来たのだ。あまりの出来事に思考がまとまらずただそれを見つめているだけだった。数秒後には男は地に落ち、なにやら怒鳴っていた。こちらからは何が確認ができない為、五感を拡張させる。単純な魔法ではあるが使い勝手が良い為私はこの魔法を重宝している。しばらく聞き耳を立てていると不穏な足音を耳にする。

(人喰い狼か、運のないやつね)

盗み聞きをしたが彼の素性はイマイチわからないが魔物と戦った事が無い様子だ。それではあの巨大な人喰い狼を倒せまい。そう、決めつけて戦闘を観戦する。


結果は驚きであった。魔法もなにも使わずに狼を素手でねじ伏せた。

(奴は素手で倒せるほどヤワな魔物ではなかったのだが...)

面白い。彼に興味を持った。彼の力を借りれば、

「彼と一緒なら、あの遺跡も行けるかもしれない」

思わず独り言を言ってしまう。そして、どうやらは彼らは街に行くようだ。彼の力を借りる為に見失う事がないよう急いで追いかけるのであった。


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