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みぃちゃんと宇宙
僕たちはトマトに乗ってとうとう宇宙空間にでてきてしまった。トマトの毛皮が空気を包み込んで僕たちは快適な宇宙の旅をはじめたのだ。
「宇宙最高だわよー。」
みぃちゃんが変な日本語で宇宙を褒め称えている。
「そ、そうだね、みぃちゃん。良かったね。」
僕は愛想を振り撒いた。
「ふん、気ぃ使っちゃってさ。そんなハルなんてバカよ。」
ぼくは馬鹿呼ばわりされた。なんだかせつないよ。馬鹿馬鹿言わないでよ。みぃちゃん。せっかく宇宙に出たのに、僕の心は真っ暗闇だ。宇宙も真っ暗闇だけどね。