表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で彫師になる  作者: ユタユタ
龍人
33/66

嫁達とセロン

嫁達とセロン



カナリアを抱っこしたまま、俺の背中に抱きつくセロンをそのままに。建物に入ろうとする。


「あれ?」


嫁三人組がいる。


「大丈夫だったか?」 ユリナが俺とカナリアの顔を交互に見ながら言った。


「凄いカッコ良かったんですよ!」


抱えていたカナリアを下ろす。


『でぇ。そちら様は』


嫁三人組が俺の後ろを、セロンを指差し同時に言った。

そうだ、なんて説明しようか。


「私は」

セロンは俺から降りながら言う。


「秋人の性奴隷でセロンという。よろしく頼むぞ」


最低な自己紹介だった。




(エルザ視点)

「今度からは奴隷にする時も先に声をかけてもらってもいいかしら?」

「了解」


と秋人は言った。

秋人がこの村を出ていく時に、嫁にしたい人がいたら、嫁にする前に私達に会わせて欲しいとお願いしたのだが。

まさか奴隷を連れてくるとは思わなかった。しかも性奴隷って。

それ犯罪だし、しかもセロンさんはこの状況を喜んでるみたいだし。

あれが変態か。

よく、喜んで性奴隷なんかになろうとする人を捕まえたものだ。

今はドニーとユリナの二人がセロンさんと話し合っていて。私は秋人と、秋人の部屋で二人にきりになっていた。


「それで良い武器は買えたの?その、日本刀って言ってたっけ?」

「抜いても良い?」


と秋人が言うので、私は頷いた。

秋人が見せてくれた剣は、以前に見せてくれたおじいさんの形見の仕込み刀のような美しさは無かった。


「なんか、、、武骨ね」

「そうだな。でも、今までより全然良いよ」

「そう、装備も格好いいわね」


所々黒い所がある。

前に食べた大きな蜘蛛の甲殻とトロールの皮を使ったらしい。


「ありがと、なかなか丈夫だよ。でも火には弱いらしいけどね」

「そうなんだ。でも、秋人は火には強いしね」

「そうそう」


秋人はスキルを沢山持っていて、その中には『火耐性上昇』のスキルがある。それもレベルは2だ。

秋人は剣をしまうと、身に付けていた装備を外しだす。

脇の下にある留め具を外すのを手伝った。

そして、シャツを脱がすと秋人の上半身が露になる。

始めてギルドで会ったときよりもどんどん体が大きくなっているような気がする。

後ろから後ろからそっと抱きついた。


「淋しかったんだけど」


目の前の背中を啄んだ。


「こらこら」


秋人は体を捩る、秋人は反応が良いのだ。

秋人のお腹に回していた手を徐々に下に移動させる。

パンツの中に手を入れようとすると、


『バン!』


と、部屋のドアが大きく開いた。


『ちょっと!』ドニーとユリナの声がかぶる。


「あっ」


秋人の間の抜けた声。


「初日の抜け駆けは禁止だったよね?」


ドニーがジリジリと近づいてくる。


「ゴメン、秋人の体を見てたら我慢出来なくなっちゃって」


私がそう言うと。ユリナが部屋のドアをゆっくり閉めて近付いてきた。


「へへ、私もかな」

「じゃあ」と、ドニーが言う。


私とユリナ、ドニーの三人で秋人を囲む形になった。




(秋人視点)

なんと言いますかね。

大変スッキリしました。セロンとのあれは、セロンは満足したけど俺は生殺しという状況でして。

なんともモヤモヤしていたんですよ。

そこは、さすが嫁ですね。

速効で解決してくれたわけですよ。

まぁ、ほっといても私のあれは何時だって速攻ですがね。

さてさて、セロンを孤児院に置いて各所へ顔出しに。

セロンは子供達とすっかり仲良くなっていた。

普段着に着替えたセロンは子供達に『首のチョーカーは外さないの?』と聴かれ。

『これをとった瞬間に私は秋人の性奴隷へと変身するのだ!だから今は外せない』

などと、教育上よろしくない事を言っていたが、子供達はよく分からなかったようで『カッコ良い!』

と言っていた。

それからギルドへ移動する途中ドニーの宿に顔を出す。

セリアさんは、っと。

宿のドアを開けるとアッシュがいた。


「よっ、兄ちゃん」

「あれ、何やってんの?」

「見ての通りイモ剥きだよ」


どうやらどうやら宿のお手伝いをしているらしい。

しかし、あんまり上手くないな。


「アッシュお前、芽はちゃんと取れよな」

「えぇ?大丈夫だよ、死なねぇって」


芽が取ってあるところも有るけどちらほら残ってる。


「おや、秋人かい?」


セリアさんだ。


「どうも、帰ってきました」

「なんだい、私の所へなんて顔出さなくていいんだよ!それより、ドニーには会えたのかい?」

「孤児院で会えましたよ」

「そうかい、あの子達の読み通りだね。帰ってきたら絶対に最初に孤児院に行くだろうってさ」

あれ?「じゃあ毎日孤児院で待ってたの?」

「いや、エルザちゃんが、ギルドに来た冒険者に聞いたって言ってたよ。バルザックさんがこの村に行く行商人を探してたから多分今日には戻るだろうって」


なるほどね。


「それより!気を付けるんだよ!ドラゴンの見物にたくさんの人がこの村に入ってる。今は物騒なんだから、それに、外道彫師がこの村に居るって噂も有るんだからね」

「へぇ」


外道彫師か、確か外道彫師に彫ると投獄されるんだっけ。

エルザは何も言ってなかったけど。


「ありがと、ギルドで詳しく聞いてみる」


手を振って宿屋を出ると後ろからセリアさんが怒鳴る声が聞こえた。

『芽を取って無いじゃないか!こんなんじゃお金は出せないよ!!』


宿屋が忙しいので雇われたのだろう。

頑張れアッシュ、でも芽はちゃんと取らないとダメだぞ!

それから冒険者ギルドへ向かう。

確かに得意セリアさんの言った通り、見慣れない様な人達が道に一杯居る。

セリアさんは物騒だと言っていたが、どちらかというと言うと身なりの良い人が多い。荒事を起こしそうには見えなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ