マグロ「カツオが一匹群れに混じってません?」 マグロ先輩「気のせいだろ」
マグロ「あの……言いづらいんですけど、あなたカツオですよね?」
カツオ「ソンナコト ナイネ、ワタシ マグロ ヨ」
マグロ「いやだって言葉がカタコトだし」
マグロ「なんかオカシイな……先輩、群れにカツオが紛れ込んでるんですよ」
マグロ先輩「なんだって? 気のせいだろ。なんだか似てるし」
カツオ「ソウダヨ。イイガカリ ヨクナイ」
マグロ「だって大きさも形も違いますよ?」
マグロ先輩「確かにそうだな。でも、カツオとマグロは親戚みたいなもんなんだぜ? 俺たちもカツオもスズキ目・サバ科だからな」
マグロ先輩「親戚同士、仲良くしていこうぜ」
マグロ「そうですね……。ごめんなさい、カツオさん。これからは仲良く一緒に生きていこう」
カツオ「ダカラ、ワタシ マグロ ダッテバ」
マグロ「あっ! あんなところにカツオの群れが!」
マグロ先輩「カツオの群れは、マグロの群れよりも動きが早いからな。間違ってもあっちの群れについて行くなよ? 途中で切り離されちまうぜ」
カツオ「クックックッ」
マグロ「ど、どうしたんだカツオ?」
カツオ「バカなマグロどもめ! 私の真の正体はカツオだ!」
マグロ先輩「なんだって!!!!!」
カツオ「群れからハグレて1人泣きながら泳いでいたところを、お前たちに拾って貰ったのさ! おかげで群れに合流できたぜ!」
マグロ先輩「それは良かったな!!!」
カツオ「しかし貴様らの泳ぎは生ぬるいな。カツオは最大時速100km/h以上に達するも言われている!」
カツオ「これがその泳ぎだ!」スイー
マグロ先輩「速い……! さすが最大時速100km/h以上、普段の遊泳平均時速も25km/hと言われるだけはあるな!!!」
カツオ「フハハハハハハハッ! 速い、速いぞカツオぉ! あれ、目の前に謎の切り身が」パクッ
カツオ「ああああああああああああああああぁ!!!!!」
マグロ「これが弱肉強食……」
マグロ先輩「ちなみにマグロは平均遊泳時速は10km/hほどで、最大時速は150km/hとも言われているぜ」
マグロ先輩「色々調べたがサイトによって書いてあること数値が違いすぎるから正直不安だ。あんまり偉そうに言えることじゃないな」
マグロ「やっぱり先輩はものしりですね!」
マグロ先輩「ハッ、褒めてもなんにもでねぇよ! 先頭がペースをあげたぞ、遅れずについてこいよ!」
マグロ「はいっ!」




