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10 ティナちゃんとの関係を明らかにしなければならない

お昼ご飯を外で食べて、教会に寄っておしのさんのお見舞いをした。おしのさんは、未だに目覚める兆しがない。


それから、ふと思い出して、巡回ルートを回った。東区法務局の窓口のお姉さんとおしゃべりをして、それからジュース屋台のお姉さんの横に立って、ジュースを作るのを身ながら密着感を堪能した。


更に、もう一つ巡回先を思いついた。

南区の剣道場に行って、キアナの顔を見に行った。道場の経営は回復しつつあるらしい。俺のおかげだと感謝するので、この前、見られなかったタンクトップの下を見せて欲しいと頼んだが、それはキアナに勝てるようになるまでお預けだと言われた。でも、俺はものすごく筋がいいらしいから、道場に通えば、数ヶ月で勝てると思うと言われた。そ、そうかな。


それから宿屋に帰った。疲れたけど、いま動いている案件を紙に書き出して、進行状況を確認する。


ティナちゃんが、

「あ、あの、メンデス先輩」

と、話し掛けてきた。

「この前、先輩って、私の身体を触ってきましたよね。」

いつも変化球でくるティナちゃんが、直球できた。

「違う。俺が触ったのは書物だ。仮に他に触ったとすると、それはティナちゃんの服だ。身体ではない。」

ものすごく姑息な言い訳をした。


「あの、その文句を言っているんじゃないんです。でも、私、えっと先輩の何ですか?」


困った。俺はなんといってもイケメンだから、普通にティナちゃんとラブラブ恋人関係になるというところまでは考えていない。あ、いやいや、そもそも俺はおしのさんのことが好きなんだから、ティナちゃんにそんなこと言われても、困る。困るのなら触るなっていう話なんだけど、それはイケメンたる俺としては、当然の権利だ。


ティナちゃんの顔を見る。

「君の胸もお尻も、俺が触りたいときに触ることにしている。そうだ、この前、戦車を買ったんだ。近いうちに町の城壁の外で乗り回してみる。ティナちゃんも乗せてやろう。」


どうだ。変化球は、俺だって使えるんだぞ。


「あ・・・はい。」


よく分からないまま、その場の話は終わった。ふう。


夕方になったので、ティナちゃんが帰り支度を始める。かばんを持って立ち上がって、

「それでは失礼します。」

というので、俺も立ち上がった。


黙って、ティナちゃんの身体を触った。あちこち触った。どこを触ったかは、詳しくはいえない。ティナちゃんは、抵抗しようかどうしようか迷っている感じだったけど、結局は黙ってされるままでいた。


「よし、気をつけて帰れ。」


なんか、今日は、ものすごく色々仕事をした気分だ。いや、本当に仕事もしたんだけどね。月刊オンドレの記事も、二人分、書き終わった。さっきティナちゃんに渡して、明日の朝西島組に持っていくように指示しておいた。これで今月の記事は完成だ。


外で晩御飯を食べてきて、部屋に戻った。それからベッドに横たわった。この世界に着てからかなりの日が経つ。かなりなじんだ感じがした。


ポーンという電子音がした。あれ、これは転移のときの音だ。

「おめでとうございます。30歳のお誕生日です。」

ナヴィの声がそう言った。

あれ、おれ15歳のはず。あ、そうか、前の世界の年齢と通算すると30歳なのか。


あれから色々あった。

おしのさんと1センチくらいまで接近した。

ティナちゃんを部下にした。お尻とか触ったりもした。

エルフの人妻とキスした。

すごいぞ。こんなに女の人と接触があったのは初めてだ。

いや、よく考えてみると、最後まで進んでない。俺は未経験のままではないか。

そう考えていると、ドアを叩く音がした。またあの亭主だろうか。

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