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6 美女を巡回するルートを作ろう

次の日は、外回りにあてることにした。まず、ティナちゃんには北区のとあるおじいちゃんの家に行ってもらう。数日前、孫がやってきておじいちゃんの遺言を書いて欲しいと依頼に来たのだ。なんか、複雑そうな家庭で、事情を全部聞き取るのは面倒臭そうだから、そういうのは女子力の高そうなティナちゃんに事前に事情を聞いてもらっておくことにした。女子力関係あるかわからないけど。家族関係図を書くこと、全財産を聞いておくこと、家族の人間関係とかしがらみとかを探ることをミッションとして送り出した。


それからいくつか手元の仕事を済ませ、お昼ご飯を外で食べて、東区に向かった。西島組だ。昨日は、チーム流星と接触があった。別に、西島組に特に仁義を切っておかなければいけない立場でもないけど、裏でこそこそやっているように見られると、あとでどうこじれるか分からないところが怖い。一応、顔を出しておこうと思った。


そういう用事で行くとなると、やっぱり微妙に気が重い。寄り道でもしていこうかと思った。


中央区で、ジュースを売っている屋台があった。なんか美味しそうなので買ってみた。果物を磨り潰しただけの、普通のジュースだけど美味しかった。売っていたお姉さんの顔を見て、

「君の瞳に、乾杯」って、言ってみた。

すごくお洒落な言い方だったらしい。

お姉さんが、すごく嬉しそうな顔をして、もう一杯サービスしてくれた。


さりげなく、屋台の奥に入って、お姉さんの隣に立つ。

お姉さんが、もの問いたげな顔をしてこっちを見るから、

「いやあ、こんなに美味しいジュース、どうやって作っているのか興味があって。勝手に見るのはよくなかったですか?」

「ううん、いいよいいよ。」快く許可して貰った。


手元を覗き込む。そっと身体を密着させてみた。

お姉さんが、ふふっと笑った。

「どうしたの?そんなにくっついて。」

返事はしなかった。どう答えるか、全然思いつかなかったし、お姉さんも特に怒っている感じではなかったので、まあいいかと思った。


もっとくっついてみた。

「もうっ。悪い子ね。」

お姉さんの手が下に伸びて、俺の太ももを探り当て、軽くつねられた。


にっこり笑って、お礼を言って、仕事の時間なのでと断って屋台を後にした。

いや、毎日が楽しいな。

前世でも、イケメン様は、毎日こんなことをして遊んでいたのだろうか。ずるいぞ。自分たちだけでそんな楽しいことをしてたなんて。

そうだ、これは復讐なのだ。前世のイケメン様たちに対する俺の怒りを、ここで晴らすのだ。なんだかよく分からないけど、もしここに過去の俺がいたら、「全力でイケメンを満喫してくれ」というだろうと思うから、その期待に応えようと思う。


今日は調子がいいので、巡回することにする。

東区法務局に行った。以前ちょっとだけお話した窓口嬢に会いに行く。

窓口に言った。お姉さんは、俺のことを覚えていたようだ。

「こんにちは。今日は、どの物件を調べられますか?申請用紙はあちらですよ。」

机を指差す。


「今日は用事はなかったんですけど、お姉さんにまた会いたくて来ちゃいました。ご迷惑でしたか?」

お姉さん純情だな。ちょっと赤くなっているぞ。

「え、でも、私、仕事中だから。何か物件閲覧して貰わないと、他の人になんか言われちゃうかも。」


「そうですね。また閲覧しにきますね!ちょっとお会いできただけでも嬉しかったです!」

それだけ言って、出てきた。あんまり深入りしてもいけないしね。こうやって、ちょっとずつ近づいていくのが、また楽しい。いや、ほんと楽しい。


あれ、俺、どこに行くんだっけ。

お読みいただいてありがとうございました。

ちょっと内容が中弛み傾向なので、ここ周辺でいくらか書き足してから、書き溜め分に繋げようと思っています。今日の夜には、もう少し投稿できるかと思います。

GW目前ですね。皆様、よい連休に向け、あと少し頑張りましょう。

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