表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/160

心が女?

「なんて……かわいい……」

 は?

 ほわーっとして、イケメンが恍惚の表情を見せる。

 かわいい?私のこと?

 いや、確かに、イケオジの父に歴史に残るような美女だった母の子だ。二人の遺伝子を持つ私は、お世辞じゃなくてもかわいいけども。

 お兄様もすごく整った顔をしていますけども。

 そんな恍惚とした表情で見られるほどでもないと思うんです。だって、その貴方自身がめちゃくちゃイケメン……美しい顔をしているんだもの。

 明るいオレンジ色の髪の毛は太陽の光を受けてキラキラと輝いている。

 さらりと前髪を流し、首の後ろで一つに結んでいる髪は、肩の下まで傷みもなく美しい。

 白い透き通るような肌に、澄み切った青い目。

 男の人にしては少し線は細いけれど、大きな唇が魅力的なイケメンだ。

 えっと、まだ、腕つかまれて……ますよね?私……?

 全然、何にも、アレルギーが出ないんですけど……。

 ちらりとつかんでいる男性の腕を見る。

「あ、ああ、ごめん。その、つい見とれちゃって……」

 手が離れる。

 見とれたって……?

「かわいい、ドレスだね」

 ド、ドレス?

 かわいいって、ドレスのことだったのか。私のことだと感違い。うわー恥ずかしい。

「薄いピンクは君の肌に良く似合っているよ。フリルがフワフワしていて、とても女の子らしい。ああ、かわいいなぁ。本当にかわいい」

 すごくしみじみとドレスを褒められています。

 普通、こんなにドレスのことを褒めたりするもの?女性を褒めるんじゃない?私はそんなに褒めるところがない?

 いや、悪気があるようには思えないし……。

「貴方、男性ですか?」

 思わず口にしてしまった。

 目の前のイケメンは心底驚いたように目を大きく見開いて私の顔を見た。

 今まではドレスばかりを見ていた男の人が、はじめて私と目を合わせた。

 私の男性アレルギーが出ない。そして、女性のようにドレスのことが気になる。もしかしたら、男装の麗人で、本当は女性なのかもしれないと思ってつい出てしまった言葉だ。

 顔をあげた目の前の男の人の喉元。シャツの間からのどぼとけが見えた。

 ああ、男の人だ。男性の麗人なわけはないか。

「そんなこと言われたの、はじめてだわ」

 ……だわ?

 え?

 驚いて目をぱちくりすると、男の人の仕草が急に女性らしくなった。

「ねぇ、何で分かったの?私が、体は男だけれど、心は女だって」

 はい?

「こ、心が、女?」

 ナニソレ。男装の麗人じゃなくて……れっきとした男だけれど、心が女?

 確かに、今目の前にいる男性の仕草は女性のそれだし、言葉遣いも女性のそれだ。


ご覧いただきありがとうございます。

やっとこさヒーロー登場です。

ヒーロー?Wヒロインかな……。


ちゃんと、恋愛物です。はい。今回ばかりは、ジャンルミスではありません。


いったい、オネエ相手に恋愛とかどうなるの?!気になるぅ!とか

待ってました!オネエ物好き!とか

いやいや、オネエというのは実は嘘って展開なんじゃろ?分かってる!とか


色々心に思うことがありましたら、ぜひ、感想なり、評価なり、レビューなりで思いを伝えていただけると励みになります!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤変換:勘違い >かわいいって、ドレスのことだったのか。私のことだと感違い。うわー恥ずかしい。
[良い点] 期初転結が素晴らしい。(まだ結が来てませんが)
[一言] イケメンかと思ったらオネェ! ……タイトルに書いてあるか(^_^;) 作者殿がオネェをどのように料理するのか? 楽しみにしてます
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ