認識齟齬
「よし、貼り終わったな!」
言い出しっぺは1番の数字がこめかみにある。
「これからは各自番号で呼び合うこと!」
「オォ!」×49
「よし、それじゃ50人にもなった事だしいろいろやって遊ぶか!」
「そだな。」
「なにする?」
「うーんと。」
「と、言うことで俺、1番がお題考えてきてまーす!」
1番はニッコニコで手を振ってアピールしている。
「おっ!」
「やるじゃん!」
「さすが智慧者。」
1番は周りからの賞賛の声に照れる。
「へへ///。」
「で、何をする?」
「点呼をやりたいと思いまーす!」
「テンコ?」×49
「そう!お前らキュクロプスくん家で見たテレビで番号叫んでるやつ見たことあるだろう?ほら最後にま〜ん、け〜つとかいうやつ!」
「ああ、あったな。」
「綺麗にやってたな。」
「かっこよかった。」
「あれやりたくね?なんか感動したし。」
「面白そう。」
「よーし。」
「やるか〜!」
「よし!じゃあやるぞー!ならべー!」
1番が支持を出す。バラバラに散らばっていた2〜50は綺麗に二列に並ぶ。奇数の番号と偶数の番号の列ができた。
「えーと確かこれから片方の列が番号を言うんだよな。そして最期の25の数を言う奴の隣の奴が『け〜つ』か『ま〜ん』と叫ぶ。」
「そうだったか?」
「なんか忘れてね?」
「うろ覚えだから抜けてるかもだけどまあいいだろ、ごっこ遊びだしな!よしそれじゃいくぞ!ばんごー!」
1が高らかに叫ぶ。
「いちっ!」
「にっ、にぃ」
いきなり1番が始めたため次の2を叫ぶ役の3番がぎこちなくなった。
「元い!」
「モトイ!?」×49
いきなり1番が叫んだことに皆驚く。
「お、おい。」
「モトイってなに?」
「番号叫んでないじゃん。」
「な、なんだよ今のは?」
3番が1番に尋ねる。
「元へ戻る。やり直しということだ!3番!さっき2を叫ぶ時ぎこちなくなっただろう?それじゃダメだ!やり直し!」
「お、おう。」
「よーしいくぞ!ばんごー!いちっ!」
「にっ!」
「さ〜〜〜ん!」
「よん!」
「ごっ!」
「ろ〜〜〜く!」
「っ!元い!」
1番は後ろを振り返る。
「、、、今、3と3の倍数でアホになってなかった?」
5番と11番が首を傾げる。
「いやだってテレビで3と3の倍数でアホになってたじゃん?」×2
「ちっがーう!それちがーう!バラエティでやってたやつ!とにかく!違うから普通に叫んで!」