表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
側妃さまは憂鬱  作者: 充儀
殿下は来てくださいますか?
16/28

皇帝陛下と林昭儀さま。そして尼のわたし。

婉容は左賢王を惑わせた罪で廃妃となった。

そして願い通り、出家を果たした。

出家して髪を切り、一介の尼僧になった婉容は名前を捨てた。明修(ミンシゥ)という新しい名前で暮らしていた。

皇宮では三王と福禧公主の生母、静妃が死んだ。

皇帝陛下は静妃の死を悼んだだが、新たな妃子を求めた。

皇帝陛下の妃子は何人もいた。

静妃の死後はとりわけ若い宮女を愛した。

しかし、若い宮女は若いだけで直ぐに飽きてしまった。

宦官の楊仁(ヤン・レン)は皇帝陛下が密かにある人物を求めていることを感ずいていた。

だが、それは到底、叶わないことだった。

「陛下、林昭儀(リン・チャンイー)さまがおめ通りを願っております」

「昭儀?朕は誰も召したくはない。はぁ…」

「しかし、昭儀さまはどうしてもと…」

「下がれ!」

皇帝陛下は手にしていた茶碗を投げつけた。

陶器の割る音が部屋中に響いた。

部屋の外にいた林昭儀は皇帝陛下の虫の居所が悪いと早々に退散した。

林昭儀は長年、皇帝陛下に仕えている。

長年の功績により正二品の位を賜っている。

だが、林昭儀は正二品で満足するような女では無かった。

明修は粗末な庵で祈りと安寧の日々を過ごしていた。

心に漂っていた黒い憂鬱という雲は晴れていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ