生徒会とヒロインの初接触②(ライト視点)
会長の言葉に頷いた俺たちは、皆不自然でないぐらいに周囲に気を使いながら、今日の仕事をしていく。
正直言ってあの写真は近距離で撮られたとしか思えなかった、きちんとピントが合っていたし、たまに正面を向いたのだってあった。
そして皆が気づいてるがあえて口にしないこと、”新しい魔法”の存在。
法律では勝手に新しく魔法を創ってはいけないとは記されてはいない、いないが、そんなに簡単に作れるものではない、(だから法律にする必要がなかったとも言えるが)この学校の全生徒か全教師もしくは両方を合わせても作れるかどうかわからない、もし、それを創ってしまえたのならどんな悪用も出来るだろうと思う、こんな写真を撮らなくても、それこそ殺人を誰にも見つからないまま行える、どうして犯人はこんなちゃちな事をしているのか不思議に思う。
自分なら、コレをしたり、アレをしたり、はたまたコンナ事にでも使うのになー、などと意味のない脱線を繰り返していたら、ふと視線を感じた、俺の右斜めぐらいから…、
(この場合やっぱり透明になっているのかな?)
俺は少し速い休憩を提案をした。
会長にさりげなく目配せをして会長も気がついたのか俺の意見に賛成する。
「そうだね、今日はやることも多いし、最近皆疲れびみだしね、皆ゆっくり周りを見て行動しているご褒美だよ」
会長の言葉で気づいた面々も、喜びながらお菓子を選ぶ振りをして周りを確認する、、皆と意味のない会話を繰り返していると、視線を感じていたところの雰囲気がなんだか柔らかくなった気がした
(笑ったのかな?)
なんだかさっきから人間でない様に感じていたからか少し意外だった
(もう一度笑わないかな…)
なぜかそんなことを思い、俺はくだらない話を続ける
ガチャ、そんな音がして俺はその音の下方向に目を向ける。
扉の向こうにはいかにも可憐ですという感じの子が居た、そのこの相手は会長がしている、どうやら転校生で生徒手帳を取りに来たようだ
「い、いえ、ありがとうございます、お仕事中失礼しました」
会長との会話が終わり、少し慌てた様子に少し笑ってまう
(馬鹿みたい~)
転校生は頭を下げて出て行った、その時、扉の近くにあった気配?が動き扉の向こうに出て行ったのが分かった、今までどうして気が付かなかったのか不思議なくらい今はなんとなく分かった。
「会長~、なんか出てってみたいだよ~」
「ああ、僕も気がついたよ…どうして今まで気が付かなかったのかね?」
俺と会長がそう話していると不思議そうな声か聞いてきた
「先輩たちそんなにきっぱり分かったんですか?」
「え?」
「えっ、だって視線なんてほとんど感じない程度だったじゃないですか、よくあれだけでそんなに的確に分かりますね」
その言葉に俺は首を傾げる、きっと会長もそうだろう
(あれでちょっと?)
周りを見てもリヒト君と同じ意見のようだ、それを見た会長は、パンッパンッと手を叩いてみんなの視線を集める
「まあそれよりもまず、このあたりの散策だね、もし犯人がもう魔法を解いているのならまだここら辺にいるだろうから、皆で30分ぐらい見て回るよ、もし変わったことがあったら、ここに帰ってきたときにみんなに報告、いいね?」
朝のときのように、会長の言葉に素直に頷く
(なんだか犯人にもの凄い興味が出てきたかも…?)
なんだかそんなことを考えてしまう、きっと副会長辺りに言ったら笑顔で怒るようなことを考えながら俺は生徒会室を出ていく
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