表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファイランド  作者: CAJ
2/4

【転章】光と共に現れた者【異変―転移】

この話の次からようやく1章開始です

投稿予定日は決めてませんがたぶん年内です


「あれ、なんだろう?」


最初に異変に気がついたのは操だ


ここは町外れの緑地公園のため

町の明かりからはやや離れている

しかし、今の時期は街灯が灯され

これほど星が見える筈がないのだ

そう思いつつ空を見上げていると


―――突如、中空に眩い光が現れ

辺りを昼間のように照らしだした

目を細め目の前の光を見ていると

徐々に人のかたちに収まっていく

周りの人々も何事かと集まる


やがて光は収束し

中から1人の男が現れた


見た目はヒョロっとしたやせ形で

安煙草が似合いそうな風体をした

40歳前後の眼光の鋭い男だった

もし『山賊』という職業があれば

まさにぴったりな容姿と言えよう


男は周りを見渡しフーッと

ひとつ大きな溜め息をつくと

ドカッとその場に腰を落とした


特に集った人々を気にする事なく

男は腰のポーチから何か取り出し

右手に握りこんでブツブツと

呟いている


「操さん」


名前を呼ばれ振り返ると

亘と麗奈がいた


「どうしよう、アレ」


「警察呼んだ方がいいですかね」


気がつけばギャラリーも増え男の

周りには人だかりができている



ピピーッという警笛をならし

数分後、警察官がやってきた

警察官らは男を取り囲むと訊問を

お決まりのように開始しはじめた


男はしばらく警官を無視して

相変わらずブツブツと独り言を

言っていたが


「うわあ!」


突然、警官の一人が悲鳴をあげて

男から飛び退いた


半ば解散しかかっていた人々も

それに反応して再び男に注目が

集まった


男の手にはダガーナイフのような

刃物が握られ刀身からは大量の

血が流れている


悲鳴をあげた警官を見ると

その左腕の辺りからおびただしい

血が溢れているのがわかった


キャーッという誰かが発した

金切り声と共に周りにいた人々は

一気にパニックに陥り

男は騒ぎに乗じて警官を振りきり

人混みをかき分けて操たちの方へ

やってきた


逃げてくる人に押し圧されて

麗奈が倒れそうになったのを

救い上げようとした亘と男の

目があった


次の瞬間には男は手に持った

ナイフを振りかざし亘に向かって

襲いかかってきた


ザシュッ


という効果音が聞こえそうな位に

ナイフによってつけられた傷は

深く斬り込まれていた


「操さん!!」

亘のかわりに彼を庇って男の間に

割って入った操が負傷していた


男の様子にいち早く気付き

その凶刃が亘達に向けられている

事に操は焦りを感じていた

普段の冷静な彼女なら恐らくは

しなかったであろう得物との間に

(てい)をいれるという

武術家らしからぬ行為をとらせた

のも仕方がない事だったろう


バキッ!


派手な音と共に数瞬の後に

男の体は地面に突っ伏していた


操が傷付いたとき

誰よりも速くそれに反応したのは

陽一だった


彼は男に向かって駆け寄ると

ナイフを踏みつけ拾おうとする

男の顔面に蹴りを放った

男は即座に体勢を建て直すと

陽一達にめがけ手に持った珠を

投げつけてきた


「危ない!伏せろ!」


誰かがそう叫ぶとほぼ同時に

珠が眩い光を放ち視界を白く

染め、周りの音はすべて消え

あたりは珠の発したそれに

すべてのみこまれた




光が収まったとき

そこには誰もいなかった


ただ静かに公園の木々が揺れ

何事もなかったかのように

静寂が辺りを支配していた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ